ベタのパネルヒーターの使い方を知りたい。
パネルヒーターはベタ水槽にどのくらいの効果がある?
パネルヒーターの電気代は高い?
ベタにおすすめのパネルヒーターは?
こんなベタ飼育に使用するパネルヒーターに関する疑問についてご紹介いたします。
目次
ベタのパネルヒーターの使い方
気温が下がる季節になると、水温をベタの適温に保つためにヒーターが必要になります。
アクアリウムのヒーターといえば、水槽内に入れて使う「水中ヒーター」が基本です。
しかし、ベタの場合、この水中ヒーターが使えないケースがあります。
それは、ベタを小型の水槽やボトルで飼育している場合です。
ベタは小さな水槽や容器でも飼育できるのが魅力の一つでもありますが、容器が小さいために水中ヒーターが入らないという問題が起きます。
この問題を解決してくれるのが「パネルヒーター」です。
パネルヒーターは「底面ヒーター」とも呼ばれます。
その名前の通り、水槽などの容器の下に敷いて使うヒーターです。
水槽内に入れる必要が無いので、水中ヒーターが入らない小型の水槽などを加温する目的で使われます。
使い方は簡単です。
パネルヒーターを敷いた上にベタ水槽を置くだけです。後はパネルヒーターがベタ水槽を外側から温めて、水槽内の水温を上げてくれます。
このように、水中ヒーターが使えない小さな水槽の加温にパネルヒーターは重宝します。
ベタ水槽に対するパネルヒーターの効果
小さなベタ水槽にパネルヒーターを使った場合、どのくらいの効果があるのでしょうか?
パネルヒーターでベタ水槽をどのくらい温められるかは、ベタ水槽の大きさと外気温(水槽の外の温度)によってかなり変わります。
パネルヒーターは水温を感知して温度を調節しているわけではありません。
パネルヒーター本体の表面の温度を、一定もしくは任意の設定温度に保つように設計されています。
そのため、水槽サイズや外気温によっては、水温が思ったほど上がらなかったり、逆に熱くなりすぎたりする事があります。
つまり、水温を一定に保つのが難しいのです。
ベタ水槽にパネルヒーターを使うという場合、基本的には水中ヒーターが使えないくらいの水量の水槽が想定されます。
なので、水量は1リットル未満の場合がほとんどでしょう。
一般的なパネルヒーターは、表面温度が40℃~45℃程度に設定されているものが多いです。
例えば、外気温20℃ほどの環境でパネルヒーターを使って、1リットル程度の水槽の水温が25℃前後くらいに温められたと仮定します。
ここから外気温が26℃まで上がったとします。
パネルヒーターは水温を感知しているわけでは無いため、表面温度を40℃~45℃に保ったまま水槽を温め続けます。その結果、水温が30℃を超えてしまうという事が起こります。
この逆に、外気温が下がったことで水温が20℃に届かないというケースも起こりうるのです。
このように、パネルヒーターはベタ水槽を温める効果は確かにあるのですが、どのくらい温めるのかは外気温などに左右されるので、水温を一定に保つのが難しいという難点があります。
また、複数のベタ水槽を1つのパネルヒーターで温める場合、パネルヒーターの端に置いた水槽と真ん中に置いた水槽で水温が変わるので注意しましょう。
これは、パネルヒーターの表面温度が全面均一ではないために起こります。
そのため、真ん中の水槽は25℃だけれど、コード側に近い水槽は28℃になっているという事があります。
なので、1つのパネルヒーターで複数の水槽を温める場合には、それぞれの水槽に水温計を設置して水温を確認してください。
以上のように、パネルヒーターは小さなベタ水槽の加温にとても重宝するのですが、水温管理が少々面倒というデメリットがあります。
このデメリットを解消するには、水温を一定にするためのパネルヒーターの扱いに慣れるしかありません。
外気温が何℃~何℃で水温が何℃くらいで安定するなど、こまめにチェックし、水温に応じてパネルヒーターをオンオフしたりするなどして、扱いに慣れていく必要があります。
扱いに慣れてしまえば、それほど難しくはありません。
また、部屋の暖房器具と合わせて使うなどすると、より水温が安定しやすく管理が楽になります。
このように、扱いには少々慣れが必要なパネルヒーターですが、水中ヒーターの使えない小さなベタ水槽や、コレクションケースのような複数のベタ水槽をまとめて温めるのに効果を発揮します。
パネルヒーターの電気代は高い?
寒い冬などはパネルヒーターを1日中つけることもあるでしょう。
その場合、パネルヒーターの電気代はどのくらいかかるのでしょうか?
パネルヒーターを使う事で、電気代が一気に高くならないか心配ですよね。
そこで、パネルヒーターを使うとどのくらいの電気料金がかかるのか、計算してみたいと思います。
一般的なパネルヒーターの使用W(ワット)数は、おおよそ8W~32W程度です。
1kWhの電気料金は、平成26年4月に公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が発表した新電力料金目安単価(税込)の、1kWh27円を参考に計算することにします。
1日24時間パネルヒーターを使ったとします。
まず、電気料金の単位をkWhからWhに直すので、0.027円となります。
使用W数が8Wのパネルヒーターの1ヶ月の使用電気料金は、
0.027(1Whの料金)×8(W)×24(時間)×30(日)=約155円
1日計算では5円程度です。
32Wの場合は、同様の計算式のWの部分を32に変えるだけなので、式は割愛しますが、約622円になります。
こちらは1日計算では21円程度です。
※計算単価は商品などにより多少違いがあるため商品の表示金額と誤差がでることがあります。
金額の考え方は人それぞれだとは思いますが、両方ともそれほど高い金額ではないと思います。
これなら安心してパネルヒーターを使えるはずです。
ベタにおすすめのパネルヒーター
ベタ水槽には、どのようなパネルヒーターを使えば良いのでしょうか?
今回は、ベタ水槽におすすめのパネルヒーターを2つご紹介します。
まず一つ目は、「みどり商会 ピタリ適温プラス」です。
ピタリ適温プラスには、いくつかサイズがあります。
ボトルアクアリウムのような丸型の容器や、小さな水槽1つだけという方には、「ピタリ適温プラス 丸」がおすすめです。
大と小サイズがあるので、お使いの容器に合うサイズを選んでください。
複数のベタ水槽を同時に温めたい場合には、「ピタリ適温プラス」の1号~4号から選ぶと良いですね。
こちらも、パネルのサイズで1~4号までの4種類があります。
「ピタリ適温プラス」シリーズは、どれも約40℃~45℃の表面温度で固定されているタイプのパネルヒーターです。
温度調節ダイアルなどが無いので、とても薄くコンパクトな作りで置き場所に困らないのが嬉しいですね。
もう一つのおすすめのパネルヒーターは「ビバリア マルチパネルヒーター」です。
マルチパネルヒーターは、8W、14W、16W、32Wと数タイプあるので、水槽のサイズに合わせて選ぶと良いでしょう。
マルチパネルヒーターの特徴は、表面温度を任意に設定できる事です。
温度調節ダイアルで、25℃~45℃の間で自由に設定できます。
外気温の変化に合わせて細かく表面温度を変えられるので、水温管理がより安定します。
以上2つがベタ水槽におすすめのパネルヒーターです。
ベタ飼育のパネルヒーターまとめ
- 水中ヒーターが入らない小さな水槽の温度管理にパネルヒーターは役立つ
- 複数のベタ水槽をまとめて温めるのにも効果的
- 水温を一定に保つにはこまめな管理が必要
- 1ヶ月の使用電気料金は数百円程度
今回はベタ飼育に使用するパネルヒーターについてご紹介しました。皆様のベタ飼育の参考にしていただけると幸いです。