ベタ水槽に塩ひとつまみが効果的!?塩水による塩浴の効果

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ベタの塩浴

ベタ水槽に塩をひとつまみ入れるといいってホント?

塩水による塩浴の効果とは?

塩浴に最適な濃度は?1リットルにどのくらい?

ベタの塩浴のやり方は?

ベタの塩浴におすすめの塩とは?

塩タブレットとは?効果と使い方は?

こんなベタの塩浴に対する疑問についてご紹介いたします。

ベタ水槽に塩をひとつまみ入れるといいってホント?

ベタ水槽に塩をひとつまみ入れると良いと言う話を聞きますが、これは本当なのでしょうか?

確かに、病気などの異常が見られないのになんとなく元気がなくなっているベタの水槽に塩をひとつまみ入れてあげると、翌日には元気になっていることがあります。

水に塩を入れた塩水にベタを泳がせることを「塩浴」と言います。

塩浴はベタのコンディションを高めたり、病気の治療効果を高める働きがあります。

それでは、どうして塩を入れるとベタの調子が良くなるのでしょうか?

詳しく解説していきます。

塩水による塩浴の効果とは?

ベタに塩水による塩浴をさせると、なぜ体調が良くなるのでしょうか?

それは次の2つの理由があります。

  • ミネラルが補給できる
  • 浸透圧の差が小さくなり負担が減る

まず一つはミネラルの補給です。

ミネラルは生物の体に必須な栄養素の一つです。

そのミネラルのうちの1つが塩、つまりナトリウムです。

普通の水道水にはナトリウムなどのミネラル類は含まれていません。

そこで、水道水に塩を加えてあげることで、足りないミネラルを補うことができるので、ベタの体調が上向く効果が期待できるのです。

塩浴を行うもう一つの大きな目的は、「浸透圧の差を無くすこと」にあります。

これによりベタの負担が減り、体調が良くなるのです。

通常、ベタなどの魚の体液は塩分濃度が0.9%ほどあります。

これは淡水魚も海水魚も同じです。

淡水の場合、魚の体内の塩分濃度より淡水中の塩分濃度の方が低くなっています。

そのため、より塩分濃度が高い方(魚の体内)に水分が移動していきます。

魚は常に水の中にいるので、周りの水分がそのまま魚の体内に入り続けたら、魚は水でパンパンになって破裂してしまいます。

そうならないように、ベタなどの淡水魚は体に入り込んだ水を、おしっこなどでどんどん排出していくのです。

このように、(塩分)濃度の低い方から高い方へ、水分(低分子物質)が移動するために圧がかかることを「浸透圧」と言います。

簡単にいうと、周りの水より魚の体内の方が塩分濃度が高いために、周りの水がどんどん魚の体内に入る事だと覚えておきましょう。

この体に入り込んだ水を排出するためにベタの体力が消耗されます。

そこで、周りの水(飼育水)の塩分濃度をベタの体内の塩分濃度に近づけてあげます。

すると、塩分の濃度差が小さくなるので浸透圧の差が少なくなり、ベタの体に入り込む水も少なくなります。

これにより、余分な水分の排出に使う体力が減るので、ベタの体力が回復し、体調が良くなるのです。

余談ですが、海水魚の場合は淡水魚と逆で、周りの水(海水)の塩分濃度が3%ほどと圧倒的に高いので、海水魚の体の中の水分が海水にどんどん取られます。

なので海水魚は海水を積極的に飲み、水分を体に取り入れ塩分を排出します。

ベタなどの淡水魚に塩浴させると、ミネラル補給や浸透圧の差を縮める事ができるので、次のような効果が期待できます。

  • ベタの体力回復を促し体調を整える
  • 新陳代謝が高まり傷や病気の治療効果が高まる
  • 病気の予防になる

塩浴はベタの体力消耗を抑え回復を促すので、体調が良くなり元気になります。

また、新陳代謝が上がるため、怪我や病気の治りが良くなります。

軽度の怪我や初期の寄生虫の感染による病気などは、塩浴のみで治療することも可能です。

また、一部の病原菌の殺菌効果や、ベタの体力向上による免疫力の強化により、病気を予防する効果も期待できます。

このように塩浴はベタのコンディションを整えたり、病気の予防や治療など、幅広い用途に使われます。

塩浴に最適な濃度は?1リットルにどのくらい?

塩浴がベタに様々な健康効果をもたらす事が分かりました。

それでは、ベタに塩浴させる際に最適な塩分濃度はどのくらいなのでしょうか?

また、1リットルにどのくらいの塩を入れれば良いのでしょうか?

塩分濃度をどのくらいにするかは、塩浴の目的によって変わります。

  • 体調を整える
  • 病気の予防
  • ミネラルの補給

などの目的の場合には、0.05%~0.1%程度の塩分濃度が良いでしょう。

「病気の治療」を目的とする際は、さらに高い「0.5%」の塩分濃度にします。

1リットルに対する塩の量と塩分濃度は次の通りです。

  • 1リットルに対して0.5g=0.05%
  • 1リットルに対して1g=0.1%
  • 1リットルに対して5g=0.5%

治療用の0.5%の塩分濃度は塩の量が多いので、しっかりと測った方が良いです。

0.05%~0.1%の場合もしっかり測った方が良いですが、量が少ないので測るのがちょっと面倒です。その場合は1リットルの水に塩をひとつまみほど入れると、大体このくらいの塩分濃度になります。

「ひとつまみ」とは、親指、人差し指、中指の3本でつまんだ量の事です。

人によって差がありますが、食塩の場合は0.2g~0.9g、平均で0.5gくらいの量がひとつまみで取れるとされていますので、体調を整えるなどの目的の際にはちょうど良い量になります。

ベタの塩浴のやり方

ベタの塩浴を行う期間について、常時塩浴させるか、ピンポイントで行うかという問題があります。

これは意見が分かれるところなので、正直ハッキリと断定することはできませんが、個人的には0.05%~0.1%の塩分濃度なら、常時塩浴でも問題無いと考えています。

ただし、ベアタンクの飼育で水換えなどの管理をしっかり行う事が前提です。

塩水は真水よりも酸素の溶け込む量が減るので、水が汚れやすくなります。

そのため適切な間隔での全換水で水質の安定を図る必要があります。

この水質管理ができないと、塩浴が逆効果となり、体調を崩す引き金となります。

5リットル以下の水量の場合には、2~3日に一回の全換水が必要なので、これが難しい場合には、塩浴は体調を崩した時のみピンポイントで行う方が良いでしょう。

また、水草などが入れてあるレイアウト水槽の場合は、塩浴は別容器で行いましょう。

なぜならレイアウト水槽に直接塩を入れると、水草が塩の影響で枯れる心配があるからです。

水量が2リットル以上入る容器を別に用意して塩浴させましょう。

以上が、塩浴に最適な濃度と水1リットルに対しての塩の量などの塩浴の方法です。

ベタの塩浴におすすめの塩

ベタの塩浴をする際、使う塩はどのような物を選べば良いのでしょうか?

塩にも色々ありますが、塩浴に使う塩はシンプルな「食塩」がおすすめです。

化学調味料や固結防止剤などの余計な添加物が入っていない、塩化ナトリウムだけの塩を選ぶのが、ベタにとって最も安全です。

また、食塩は値段も安くコストパフォーマンスも高いのが良いですね。

ベタの塩浴にはシンプルな食塩が最も適しています。

市販の塩の成分がよくわからない人には熱帯魚などの塩浴専用に販売されているものもありますのでそのような商品を選ぶと安心です。

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塩タブレットとは?効果と使い方

アクアリウム用品の中には、ベタの塩浴用の塩タブレットというものがあります。

どのようにして使うのでしょか? また、どのような効果があるのでしょうか?

水作の「ベタの塩タブレットミニ」という商品があります。

1袋40粒入りで、使い方は水1リットルに2粒入れて使います。

成分は塩化ナトリウムで、純度が99%以上と高純度なので、余計な物が入っておらず、安心してベタに使えます。

水1リットルに2粒入れた時の塩分濃度が表記されていませんが、2粒の重さが0.89gというコメントがありました。

この重さを参考に計算すると、1リットルあたり2粒で0.089%の塩分濃度の塩水になります。

別に販売されている、水作の金魚用の塩タブレットが、1粒9gで10リットルに対して1粒使用となっています。こちらは0.09%の塩分濃度となり、ベタ用の塩タブレットとほぼ同じ塩分濃度です。

この事から、おそらく水作の塩タブレットはベタ用・金魚用ともに、0.09%程度の塩分濃度になるように使用量が設計されていると判断できます。

この塩分濃度は、ミネラルの補給やベタの体調を整える効果を目的に使うのにちょうど良い量です。

つまり、水作のベタの塩タブレットミニは、日々のコンディションを整える普段使いにちょうど良い商品だと言えます。

計量不要で簡単に使えるのが良い点ですね。

また、普通の食塩と違い、そのまま入れても溶けやすいので、溶け残りの心配がありません。

タブレットを直接水槽に入れるだけでOKな手軽さも魅力ですね。

病気の治療用などで、もっと塩分濃度を高めたい時には少々使い勝手とコストパフォーマンスが悪いですが、ベタの調子を整える目的ならとても使い勝手が良いです。

塩を計量したり溶かしたりするのに不安や面倒を感じる人に、とてもおすすめな商品ですね。

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ベタの塩浴まとめ

  • 塩浴はベタの元気を高める
  • 塩の作用で浸透圧の差が少なくなりベタの負担が減る
  • 常時使うなら水1リットルに対して塩ひとつまみ程度の塩の量(0.5g~1g)が良い
  • 病気や怪我などの治療が目的の場合は0.5%程度の塩分濃度にする
  • 塩タブレットなら計測ミスなどがない上に手軽に塩浴ができるのでおすすめ

今回はベタの塩浴についてご紹介しました。皆様のベタ飼育の参考にしていただけると幸いです。

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