ミナミヌマエビ飼育は初心者には難しい?
ミナミヌマエビ飼育の注意点は?
ミナミヌマエビ水槽の飼育数はどのくらいが適正?
ミナミヌマエビ飼育に酸素(エアレーション)は必須?
ミナミヌマエビを育てやすい温度は水温何度?
こんなミナミヌマエビ飼育の注意点についてご紹介いたします。
目次
ミナミヌマエビ飼育は初心者には難しい?
淡水で飼育できるエビには様々な種類がいます。
その中でもミナミヌマエビは価格が安価で手に入りやすいポピュラーな種類と言えるでしょう。
メダカのタンクメイトとしても重宝するミナミヌマエビですが、初心者の方が飼育するのは難しい種類なのでしょうか?
結論から言うとミナミヌマエビの飼育は初心者でもそれほど難しくありません。
一般的にエビ類は魚に比べてデリケートなため、飼育環境がシビアなケースがありますが、ミナミヌマエビはエビ類の中でも丈夫な種類なので初心者の方でも飼いやすいエビです。
また、簡単に繁殖が楽しめると言うのも初心者の方におすすめなポイントですね。
ヌマエビの中にはヤマトヌマエビのように繁殖に汽水が必要な種類がいますが、ミナミヌマエビは淡水のみで繁殖が可能なため、適した飼育環境下ではどんどん数を増やしていきます。
ミナミヌマエビは成長しても2~3cm程度の大きさにしかならないので、他の魚に害を加える心配が無く混泳させやすいのも魅力です。
以上のように、ミナミヌマエビはエビ類の中では丈夫で繁殖もさせやすい種類なため、アクアリウム初心者の方でも飼育しやすくおすすめです。
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ミナミヌマエビ飼育の7つの注意点
ミナミヌマエビはアクアリウム初心者の方でも飼育しやすい種類のエビですが、やはりエビ類なので魚よりはデリケートです。
そのため、魚には問題無い環境でもミナミヌマエビは耐えられず全滅してしまうことがあります。
そこで、ミナミヌマエビを安全に飼育するために注意すべき点を7つご紹介します。
以下を参考に安全に飼育していただけると幸いです。
- しっかりと水槽を立ち上げてから導入する
- 水合わせは慎重に行う
- 急激な水換えは行わない
- 水槽の近くで殺虫剤などを散布しない
- 水草などの隠れ家を用意する
- フィルターに吸い込まれないように対処する
- 混泳相手に注意
しっかりと水槽を立ち上げてから導入する
エビ類は水質変化にとても敏感です。
ミナミヌマエビはエビ類の中では水質変化に強い方ですが、それでも魚ほどの適応能力はありません。
そのため、立ち上げて間もない水槽にミナミヌマエビを入れてしまうと数日で全滅する恐れがあるので注意して下さい。
新しく立ち上げたばかりの水槽には濾過バクテリアなどの微生物が定着していません。
そのような水槽に急いで生体を入れてしまうと、生体が排出した糞などの有機物が分解されないため、生体にとって有害なアンモニアなどの物質が水中に溜まり水質が悪化しやすくなります。
丈夫な種類の魚ならば耐えられますが、ミナミヌマエビなどのエビ類は耐えられず、あっという間に全滅してしまいます。
このような事態を招かないためにも、水槽の環境が十分に整ってからミナミヌマエビを導入して下さい。
ミナミヌマエビを導入する目安は、パイロットフィッシュを水槽に入れて1カ月ほど経過してからです。
水槽を用意したらすぐにミナミヌマエビの飼育を始めたくなってしまいますが、しっかりと水槽が立ち上がってから飼育を始めましょう。
水合わせは慎重に行う
購入してきたミナミヌマエビを水槽に入れる際には、十分に時間をかけて丁寧に水合わせをしましょう。
ミナミヌマエビはビーシュリンプほど繊細ではありませんが、それでも1時間ほどかけてゆっくりと水合わせした方が安心です。
購入してきたミナミヌマエビをプラケースなどに移し、10分おきに全水量の1/5以下を飼育水と交換していく方法もあります。
ミナミヌマエビは導入時の水合わせに失敗すると簡単に全滅してしまうので、ミナミヌマエビを飼育する上で最も注意すべきポイントだと言えます。
急激な水換えは行わない
水合わせほどではありませんが、急激な水換えもミナミヌマエビにとって大きな負担となります。
とは言え、一般的によく言われている1~2週間に1度、全水量の1/3程度の水換えであれば問題ありません。
しかし、しばらく水換えをサボってしまった場合や、全水量の半分以上を水換えする場合は急激な水質変化が起こる可能性が高いので危険です。
ミナミヌマエビを安全に飼育するには、適切な水換え頻度と水換え量を守り、急激な水質変化を起こさない事がポイントです。
水槽の近くで殺虫剤などを散布しない
部屋を飛んでいた蚊に向かって噴射した殺虫剤が原因でミナミヌマエビが死んでしまう事があります。
ピレスロイド系の薬剤が使われている殺虫剤はミナミヌマエビだけでなくメダカにも影響があるので、これらの殺虫剤は水槽の近くで使わないように注意しましょう。
水草などの隠れ家を用意する
水草などのミナミヌマエビの隠れ家となるものを用意してあげましょう。
隠れ家があれば外敵に襲われる心配が減るためミナミヌマエビが安心して過ごせます。
また、隠れ家があれば稚エビも安全に成長できるため繁殖には必須です。
水草などの隠れ家の表面には微生物や藻などのミナミヌマエビの餌が発生するというメリットもあります。
ミナミヌマエビの生活圏は水槽の底の方なので、ウィローモスなどの水草が隠れ家としておすすめです。
フィルターに吸い込まれないように対処する
体の小さなミナミヌマエビの飼育で注意したいのがフィルターへの吸い込みです。
体長が数ミリしかない稚エビの吸い込みには特に注意が必要です。
ミナミヌマエビの水槽にフィルターを設置する際には、ストレーナースポンジを取り付けるか、スポンジフィルターを使うなどしましょう。
混泳相手に注意
ミナミヌマエビは体が小さい上に肉食性が高い種類では無いので、他の魚との混泳に非常に向いています。
しかし、どのような種類の魚とも一緒に混泳できるのかというとそうではありません。
確かにミナミヌマエビが他の魚に危害を加えることはありませんが、混泳魚の大きさによってはミナミヌマエビが食べられてしまう事があります。
そのため、ミナミヌマエビと混泳させる魚はメダカやグッピーなどのような、大人しい種類の小型魚がおすすめです。
ただし、これらの種類の魚も稚エビは食べてしまうので、ミナミヌマエビを繁殖させたい場合には単独飼育がおすすめです。
どうしても混泳水槽でミナミヌマエビを繁殖させるのであれば、稚エビが逃げ込める水草などの隠れ家をたくさん用意してあげて下さい。
単独飼育と比べると生存率は下がりますが、隠れ家が多ければ稚エビが生き残る確率が増えるので、混泳水槽でもミナミヌマエビの数を増やす事が可能になります。
以上がミナミヌマエビを飼育する上での注意点です。
ミナミヌマエビ水槽の飼育数はどのくらいが適正?
アクアリウムで生体を安全に管理するには、水槽サイズに対しての適正な飼育数を守り、過密飼育にしない事が大切なポイントです。
では、ミナミヌマエビは水槽サイズに対して何匹くらいが適正な飼育数なのでしょうか?
一般的にメダカなどの小型魚は水1リットルに対して1匹が適正と言われています。
ミナミヌマエビなどのエビ類は魚とは食べる餌の量や排泄物の量などが違うため、水1リットルに対して何匹という明確な基準はありません。
ですが、おおよそ水1リットルに対して3~4匹程度を目安にすれば問題無く飼育できるでしょう。
この目安を元に考えると、水量が約13リットル入る30cm規格水槽では、40~50匹程度が適正となります。
確かにこのくらいの匹数は飼育できますが、最初から40~50匹ものミナミヌマエビを導入する必要はありません。
何故なら、ミナミヌマエビに適した飼育環境であれば、どんどん繁殖して数を増やしていくからです。
また、一度に大量のミナミヌマエビを導入し、万が一水合わせに失敗するなどした場合、大量のミナミヌマエビを死なせてしまうことになります。
そのため、最初は小型魚と同様に水1リットルに対して1匹程度を目安に導入する事をおすすめします。
繁殖してどんどん増えていくと正確な匹数の把握は難しくなります。
そのため、そこまでキッチリと数える必要はありません。大まかな目安として水1リットルに対して3~4匹程度と覚えておいて下さい。
ミナミヌマエビ飼育に酸素(エアレーション)は必須?
アクアリウムで飼育する生体の中には、エアレーションで酸素を供給しなくても飼育できる種類がいます。
では、ミナミヌマエビの飼育にはエアレーションは必要なのでしょうか?
ミナミヌマエビにエアレーションが必要かどうかは飼育環境によります。
ですが、基本的にはエアレーションがあった方が管理がしやすくなります。
エアレーションを使う目的は主に2つあります。
1つは水の中に酸素を供給する事。
もう1つは水を動かして循環させる事です。
この酸素供給と水の循環のどちらともミナミヌマエビを安全に飼育する上で必要になります。
ミナミヌマエビなどのエビ類は酸欠に弱いため、高水温や過密飼育などにより酸素不足になると真っ先に死んでしまいます。
このような事態を防ぐためにエアレーションを使って酸素を供給してあげると安心です。
また、生物濾過に欠かせない濾過バクテリアも酸素を必要とするため、エアレーションでの酸素供給は濾過バクテリアを活発にして水質を維持するためにも効果的です。
エアレーションは酸素を供給するだけでありません。
水槽内の水を動かして循環させることで、水が澱んで水質悪化するのを防ぐ効果もあります。
ミナミヌマエビの生活圏である水底は生体の糞などの汚れが特に溜まる場所なので、真っ先に水質が悪化します。
そのまま放置していると汚れた水が水底に澱むため、ミナミヌマエビが水質悪化の影響をダイレクトに受けて死んでしまう事があるのです。
しかし、エアレーションを使えば水槽全体の水がかき混ぜられて循環するので、汚れた水が水底に澱んでしまうのを防ぐ事ができます。
以上のように、エアレーションは酸欠や水質悪化を防いでくれるので、ミナミヌマエビを飼育する上であった方が良いアイテムの一つです。
ただし、屋外ビオトープやボトルアクアリウムなどでは必ずしもエアレーションを必要としません。
屋外ビオトープでは風の影響などで常に水が動き酸素が供給されているため、エアレーションは不要です。
ボトルアクアリウムではそれほど多くの生体を扱わない上に、頻繁に足し水や水換えを行い水質を管理するため、新鮮な水と酸素が定期的に供給されます。
このように、飼育環境によってはエアレーション無しでもミナミヌマエビを飼育する事は可能です。
上記のような特殊な飼育環境を除き、一般的なミナミヌマエビの飼育水槽ではエアレーションを使用する事をおすすめします。
ミナミヌマエビを育てやすい温度は水温何度?
ミナミヌマエビを飼育するにあたり、育てやすい最適な水温は何度くらいなのでしょうか?
ミナミヌマエビを育てるのに最適な水温は24℃前後です。
魚に比べて水質や水温に敏感なエビ類ですが、ミナミヌマエビは幅広い水温に適応できる比較的丈夫な種類のエビです。
下は5℃程度の低水温に耐えられるため、屋外ビオトープで冬越しする事も可能です。
また、上は30℃程度まで耐えられる個体もいます。
ですが、30℃はかなり危険な水温であり全ての個体が必ずしも耐えられるわけではないので、上限は28℃程度と考えておいた方が安全です。
このように、非常に幅広い温度に対応するミナミヌマエビですが、飼育にも繁殖にも適している水温は20℃から26℃の水温帯であり、最適なのは24℃前後です。
ミナミヌマエビが快適に過ごせる水温を1年中維持してあげましょう。
ミナミヌマエビ飼育の注意点まとめ
- ミナミヌマエビはエビ類の中でも丈夫な方なので初心者の方でも飼育しやすい
- ミナミヌマエビ飼育で最も気をつける事は水質変化。特に水合わせは慎重に行った方が良い
- ミナミヌマエビは水1リットルに3~4匹が目安だが繁殖してどんどん増えるので最初は1リットルに1匹程度の割合で飼育を始めるのがおすすめ
- 酸欠や水質悪化を防ぐためにエアレーションを使った方が良い
- ミナミヌマエビ飼育に最適な水温は24℃前後
今回はミナミヌマエビ飼育の注意点についてご紹介しました。皆様のミナミヌマエビ飼育の参考にしていただけると幸いです。
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