
コリドラスの小型種チビコリとは?
小さいままのコリドラスで初心者におすすめの種類は?
小型のコリドラスの飼育や繁殖で気をつける点は?
チビコリの餌は普通のコリドラスと同じ餌で大丈夫?
こんなチビコリに関する疑問についてご紹介いたします。
コリドラスの小型種チビコリとは?
たくさんの種類が存在するコリドラス種の中でも、一際小さなコリドラスを「チビコリ」または「ミニコリ」と呼びます。
そんなチビコリの定義とは一体なんなのでしょうか?
一部のアクアリストの間で最大サイズが3cm程度のショートノーズのコリドラスを総称してチビコリと呼んでいます。
小さなチビコリですが、コリドラスらしい口髭など、愛嬌のある姿はコリドラスそのものです。
成長しても他のコリドラスの幼魚サイズ程度までにしか大きくならないので、比較的小型の水槽でも飼育することができます。
30cm規格水槽でも5匹~6匹は飼育が可能です。
そのため、「大きな水槽は用意できないけれどコリドラスを飼ってみたい!」という方や「小さくて可愛いコリドラスを飼いたい!」という方に人気の高い種類です。
また、性格が穏和で大人しいので、混泳魚としても人気があります。
コリドラスは元々群れで泳ぐ習性があるのですが、体のサイズが小さなチビコリは他のコリドラスよりも群れで泳ぐ傾向が強い種類です。
複数匹一緒に飼育していると、高い確率で群泳する姿が見られます。
そのため、小さな水槽でもコリドラスを群れで泳がせたいという方にはチビコリがおすすめです。
小さいままのコリドラスで初心者におすすめの種類は?
体が小さなコリドラス、チビコリにはどのような種類がいるのでしょうか?
また、コリドラス飼育初心者の方でも飼育しやすいのは、どのチビコリなのでしょうか?
チビコリと呼ばれるコリドラスには、次のような種類がいます。
- コリドラスハブロースス
- コリドラスピグミー
- コリドラスハステータス
どれも成魚サイズが3cm程度のチビコリに分類されるコリドラスです。
それでは、それぞれのチビコリの特徴を簡単にご紹介します。
コリドラスハブロースス
- 体色は茶色で体側に太い黒線模様が入る
- コリドラスをそのまま小さくしたようなフォルム
- 生活圏は低層
コリドラスピグミー
- 体色は銀色で体側に細い黒線模様が入る
- コリドラスらしい見た目
- 遊泳力が高い
- 生活圏は低層から中層
コリドラスハステータス
- 体色は銀色で尾ビレの付け根に黒のスポット模様が入り、その上下に白のスポット模様が入る
- コリドラスとカラシンの中間のような見た目
- 遊泳力が高い
- 生活圏は低層から中層だが、主に中層が多い
以上がチビコリ3種類それぞれの特徴になります。
上記3種類の中で最もコリドラスらしい見た目をしているのが、コリドラスハブローススです。
コリドラスハブロースス
コリドラスハブローススはコリドラスをそのままミニサイズにしたような見た目がとても可愛らいしく、コリドラスのフォルムが好きな方には堪りません。
コリドラスハブローススの生活圏は他のコリドラス同様、水槽の低層です。
そのため、他のコリドラスと同じく、底砂の上を這い回るように泳ぎ、モフモフと餌を探す可愛らしい姿が見られます。
コリドラスらしいチビコリが欲しい! という方にはコリドラスハブローススがおすすめです。
コリドラスピグミー
コリドラスピグミーもコリドラスらしく可愛らしい見た目をしていますが、一見すると普通の熱帯魚っぽくも見えます。
それはコリドラスピグミーの遊泳力の高さが関係しています。
コリドラスピグミーには通常のコリドラスには無い特徴があります。
それは「水槽の低層だけでなく中層も泳ぐ」という点です。
一般的なコリドラスは、生活のほとんどを水槽の低層で過ごします。
しかしコリドラスピグミーは低層だけに留まるのではなく、中層も自由に泳ぎ回ります。
泳ぐスピードもかなりのもので、何か危険があったりすると、素早く泳いで隠れてしまいます。
そのため、確かに見た目はコリドラスなのですが、より泳ぎに特化したフォルムをしているため、体つきがシュッとしています。
なので、コリドラスらしいずんぐりとした見た目が好きな人は、少々違和感を覚えるかもしれません。
しかし、口髭やヒレの形など、間違いなくコリドラスの特徴は兼ね備えています。
「もうちょっと活発に動き回るコリドラスを飼いたい!」という人にはおすすめの種類ですね。
コリドラスハステータス
最後にご紹介するコリドラスハステータスは、コリドラス種の中で最も遊泳力が高いと言っても過言ではありません。
そのため、パッと見ると「えっ? テトラ?」と思うような見た目をしています。
コリドラスハステータスにもコリドラスらしい口髭はあるのですが、体つきがカラシン目のテトラとそっくりです。
その見た目通り、コリドラスハステータスはテトラのように水槽の中層を主に泳ぎます。
生活圏は低層から中層なのですが、どちらかというと中層を泳ぐ姿が多く見られるコリドラスです。
群れになって水槽の中層を泳ぐ姿は見ものですよ。
「コリドラスも好きだけど普通に泳ぐ魚も好き」、という方には一挙両得なコリドラスと言えるでしょう。
以上のように、チビコリには通常のコリドラスには無い、高い遊泳力を持つ種類がいるのも魅力の一つです。
では、これらチビコリの中で、コリドラス飼育初心者の方におすすめの種類はどれなのでしょうか?
結論から言ってしまうと、「どれも飼育難易度は同じなので好みの問題」です。
先にご紹介した3種類のチビコリは、飼育難易度的にはどれも同じです。
チビコリだからと言って特別体が弱いということはありません。
体力があり丈夫なコリドラス種の特徴はそのままなので、チビコリであっても丈夫で飼育しやすいです。
通常のコリドラスとの違いといったら「寿命」くらいでしょう。
体の小さなチビコリは他のコリドラスと比べて寿命が短めで、2年~3年ほどと言われています。
しかし、だからと言って体が弱いわけでは無いので、通常のコリドラスと同じように飼育してあげれば大丈夫です。
チビコリ3種類の違いを1つ挙げるとすれば、「生活圏の違いによる底砂の影響」が若干違います。
コリドラスハブローススは通常のコリドラス同様、底砂の上が生活の中心なので、底砂の汚れがダイレクトにハブローススの健康に影響します。
しかし、ピグミーとハステータスは中層を泳いでいることが多いので、底砂の汚れの影響はハブローススに比べて受けにくいです。
とは言え、ピグミーもハステータスも、餌を食べる時は他のコリドラス同様、底砂をモフモフして餌を探して食べるので、やはり底砂の汚れは大敵です。
以上のように、チビコリ3種類はどれも、体の丈夫さや飼育方法に大きな違いは無いので、3種類ともコリドラス飼育初心者の方でも飼いやすいのでおすすめです。
そのため、どのチビコリが良いかは、見た目などの好みで選んでいただければと思います。
小型のコリドラスの飼育や繁殖で気をつける点は?
小型のコリドラス、チビコリの飼育や繁殖で気をつけなければいけないポイントはあるのでしょうか?
体の小さなチビコリですが、その丈夫さは他のコリドラス種と大きく変わりません。
そのため、他のコリドラス同様の飼育方法を守っていれば、問題無く飼育することができます。
ここで、基本的なコリドラス飼育のポイントを簡単にまとめます。
- 水温は25℃前後を保つ
- 水質は弱酸性から中性
- 濾過力が高めのフィルターをつける
- 適度な水流をつける
- エアレーションで酸素を送る
- 底砂は1cm~2cmと薄く敷く
- 水換えと底砂の掃除は週に1回行う
- 食べ残しや糞はスポイトでこまめに取り除く
以上の基本的なポイントを守って飼育してあげれば問題ありません。
飼育方法で他のコリドラス種と違う点があるとすれば、「出来るだけ群れで飼育する事」という点です。
体の小さなチビコリは臆病です。そのため、出来るだけ群れで泳ぎたがります。
群れで泳いでいる方が安心するので、なるべく同じ種類を多く一緒に飼育してあげると、チビコリ達も安心してストレス無く過ごせます。
30cm水槽でも5匹程度は飼育できるので、最低でも5匹以上一緒に飼育すると良いですね。
チビコリは飼育だけでなく繁殖も容易です。
オスとメスを一緒に水槽に入れておけば、自然と繁殖行動を起こして産卵します。
ただ、チビコリはオスメスの判断が非常に難しいです。
そのため、繁殖させる場合は20匹程度を一緒に飼育した方が、オスとメスが一緒になる確率が高いので、なるべく多く一緒に飼育することをおすすめします。
20匹となると水量で40リットル程度はあった方が良いので、45cmワイド水槽や60cm規格水槽くらいの大きさがあると良いですね。
もちろん、オスメスが揃っていれば5匹や10匹程度でも繁殖はしますので、ご自宅に設置できる水槽サイズに合わせた匹数で繁殖にチャレンジしてみてください。
また、繁殖させる際には親魚が健康で、栄養もしっかりと摂取できている必要があります。
繁殖を狙う際には高栄養価の餌を1日2回与え、飼育水や底砂を清潔に保つよう心がけましょう。
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以上のように、チビコリの飼育や繁殖は簡単な方なので、チビコリはコリドラス飼育初心者の方にもおすすめのコリドラス種です。
チビコリの餌は普通のコリドラスと同じ餌で大丈夫?
コリドラスピグミーやハステータス、ハブローススなどのチビコリに餌をあげたのに食べないという話を聞くことがあります。
チビコリといえどもコリドラスですから、食欲は旺盛です。
それなのにどうして餌を食べないのでしょうか?
そもそも、チビコリに与える餌は普通のコリドラスと同じ餌で大丈夫なのでしょうか?
結論から言うと、チビコリに与える餌は普通のコリドラスと同じで大丈夫です。
しかし、そのままのサイズだと食べられない事もあるので、そんな時は餌の種類を変えたり与え方を工夫したりする必要があります。
また、どうやっても餌を食べないと言う場合には、体調不良や病気が原因の場合もあるので注意が必要です。
体の小さなチビコリですが、他のコリドラス種に負けず劣らずよく餌を食べます。
しかし当然ながら、体の小さなチビコリは口も小さいです。
そのため、通常サイズの餌では口に入りきらず食べれない場合があります。
人工飼料は時間が経てば水にふやけて溶け出すので、全く食べれないと言うことは無いですが、それでも通常サイズのタブレット状の餌などは食べにくいです。
また、生き餌の赤虫やイトメは、大きさによっては口に入りきらず食べられないということがしばしば起こります。
このように、口の小さなチビコリならではの理由で、餌を食べられないという事態が起こることがあります。
その場合は、タブレット状の人工飼料であれば少し砕いてあげたり、食べやすい顆粒状に餌を変えたりすると良いですね。
また、赤虫などの生き餌の場合も、少し刻んで食べやすくしてから与えると、食べてくれる事があります。
赤虫やイトメを刻むのはちょっと面倒だったりするので、生き餌は冷凍ブラインシュリンプや冷凍ミジンコといった、そのままでもチビコリが食べやすいものに変えても良いですね。
以上のように、チビコリに与える餌は基本的に普通のコリドラスと同じで構わないのですが、餌が大きすぎて食べずらい時には食べやすいサイズに加工したり、サイズの小さな餌に変えるなどして与えるようにしてください。
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もしそれでもチビコリが餌を食べないという場合には、体調不良や病気の可能性があります。
泳ぎや体などに、普段とは違うところがないか、チビコリをよく観察してみてください。
体調不良や初期の病気なら、水換えすることで調子を戻すことが多いので、まずは水換えして調子が戻るか様子を見てあげましょう。
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小型のコリドラス チビコリまとめ
- 成魚サイズまで成長しても体長が3cm程度の種類をチビコリ(ミニコリ)という
- チビコリには3種類いるがどれも丈夫で飼育しやすいので初心者にもおすすめ
- チビコリは臆病なのでなるべく群れで泳がせた方が安心する
- 口の小さなチビコリに合わせて小さな餌を与えると食べやすい