コリドラスが水面に浮く原因と転覆病と呼ばれる病気の関係

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コリドラスが水面に浮く

コリドラスが水面近くでぷかぷか浮くのはなぜ?

コリドラスが逆さまにひっくり返るのは病気?

コリドラスの転覆病とは?

コリドラスの転覆病は放置しても大丈夫?

コリドラスの転覆病に塩浴や薬浴は効果的?

こんなコリドラスが水面に浮く原因と転覆病についてご紹介します。

コリドラスが水面近くでぷかぷか浮くのはなぜ?

普段は水槽の底の方を這うように泳いでいるコリドラスですが、水面近くにぷかぷかと浮いてしまうことがあります。

これは正常な事なのでしょうか?

コリドラスが水面近くに浮いてきてしまい、なかなか潜れないという状態は正常ではありません。

長い時間浮いたまま潜れないでいると、コリドラスは衰弱して死んでしまいます。

コリドラスがぷかぷかと浮かんでしまう原因は様々ですが、主な原因は飼育水や底砂が汚れることでの飼育環境の悪化です。

特に、コリドラスは底砂の汚れには敏感なので、底砂を薄めに敷いて、小まめに掃除するようにしましょう。

そのほか、細菌感染や転覆病の発症なども考えられます。

いずれにしろ、コリドラスが水面近くに浮いてしまって潜れないのは異常な事なので、飼育環境を整えるなどの対処を行いましょう。

コリドラスが逆さまにひっくり返るのは病気?

「朝起きて水槽を見たらコリドラスが逆さまにひっくり返っていた!」

とてもショッキングな状態です。

コリドラスが逆さまにひっくり返るのは何かの病気なのでしょうか?

お腹を上にしてひっくり返るような状態は、浮力が調節できない「転覆病」の可能性があります。

しかも、ひっくり返ったまま元に戻れない状態はかなり症状が進んだ状態ですので危険です。

そのままの状態ですと、体力の消耗が激しく衰弱してしまいますし、餌を食べるのも困難になり餓死の危険性があります。

逆さまにひっくり返ってしまうほどの症状はかなり危険な状態ですが、治療によって回復する可能性もありますので、諦めずに転覆病の治療を行いましょう。

コリドラスの転覆病とは?

コリドラスが発症する転覆病とはどのような病気なのでしょうか。

転覆病の主な発症原因は「お腹にガスが溜まる事」です。

何らかの原因でお腹にガスが溜まり、このガスの影響で浮力が調節できなくなってしまうのが転覆病です。

発症の引き金となる要因は様々です。

  • 餌の与えすぎ
  • 古い餌を与えてしまった
  • 消化しにくい餌を大量に与えた
  • 消灯前に餌を与えた
  • 水温が下がっていた
  • 飼育環境の悪化
  • 細菌感染

上記の要因を簡単にまとめると、「コリドラスの内臓機能を低下させ、消化不良を起こす要因」と言えます。

特に、「餌の与えすぎ」と「消化しにくい餌を与えること」、そして「水温の低下」には注意が必要です。

転覆病は無加温の水槽で水温が下がる時期に多く発生します。

これは、水温低下でコリドラスの内臓機能が低下しているために、普段通りの量の餌であっても消化しきれなくなるからです。

対策としては、ヒーターなどで水槽を加温するか、水温の低い時は餌を少なめにする、もしくは与えないようにします。

ヒーターを設置してあっても水槽サイズに対してヒーターの容量があっていなかったり、ヒーターの故障などにより水温が設定温度まで上がっていないこともありますので必ず水温計によるチェックも怠らないようにしましょう。

転覆病はすぐに死んでしまうような病気では無いですが、早めに対処しないと症状が悪化してうまく泳げなくなり、衰弱してしまいます。

また、再発しやすい病気でもあるので注意が必要です。

まずは転覆病を発症させないように予防することが第一です。

そして、もし発症してしまったらすぐに対処するようにしましょう。

コリドラスの転覆病は放置しても大丈夫?

コリドラスが転覆病を発症してしまった場合、そのまま放置して様子見しても問題ないのでしょうか?

確かに、転覆病はすぐさまコリドラスの命を奪うような病気ではありませんし、中には転覆病を患ったまま長生きする個体もいます。

ですが、転覆病の症状が進み重くなるほどコリドラスの負担は大きくなり、それが寿命を縮めてしまう要因にもなります。

また、転覆病の発症原因である消化不良が悪化すれば、餌を十分に消化吸収できず、これが原因で死んでしまうこともあります。

そのため、コリドラスが転覆病を発症したらそのまま放置せずに、治療してあげましょう。

コリドラスの転覆病の治療の基本は以下の3つです。

  • 絶食させる
  • 水温を適温に保つ
  • 飼育環境を清潔にする

転覆病の主な発症原因は内臓機能の低下による消化不良なので、まずは内臓の負担を減らすために絶食させます。

絶食の期間は1週間程度を目安に行います。

もちろん、その前に症状が全快すれば、少量ずつ餌を再開して構いません。

次に水温をコリドラスの適温である25℃以上になるように設定します。

水温を適温にすることで内臓の働きが促され、消化不良により溜まった糞やガスの排出が促進されます。

溜まっていた糞やガスが排出される事で、一気に症状の改善が見られるケースも多々ありますので、水温調節は必須です。

さらに、飼育水や底砂の汚れによるストレスが引き金となることもあるので、飼育環境を掃除して清潔にする事も忘れず行いましょう。

以上がコリドラスの転覆病治療の基本となります。

転覆病を放置してもすぐに死ぬことはないですが、逆さまになったり泳ぎづらそうにしている姿を見るのは辛いものです。

発症原因によっては治療困難なケースもありますが、治る確率を高めるためには、そのまま放置せずに必ず治療してあげましょう。

コリドラスの転覆病には塩浴や薬が効果的?

コリドラスの転覆病の治療の基本は上記でご説明した通りで、何か特別な薬などは使っていません。

では、コリドラスの転覆病の治療効果を高めるために、塩浴や薬浴は効果的なのでしょうか?

結論から言うと、塩浴は効果がありますが、薬浴は転覆病にはあまり効果を発揮しません。

塩浴はコリドラスの新陳代謝を高めるとともに、体力の回復を促すので、転覆病の治療に効果を発揮します。

そのため、先程ご説明させていただいた転覆病治療の基本に、塩浴を組み込むとより効果的です。

塩浴を行う際は飼育水槽で治療するのではなく、隔離容器で治療を行います。

隔離容器にコリドラスを移し、0.5%濃度の塩水になるように、徐々に塩分濃度を高めて治療してください。

もちろん、ヒーターなどで水温を25℃以上に保つことも忘れずに。

次に薬浴ですが、転覆病の治療にはあまり使いません。

また、コリドラスは薬に弱い魚のため、下手に薬を使うと逆に健康を害する恐れがありますので、コリドラスの転覆病に薬浴はおすすめしません。

転覆病の主な原因は内臓機能低下による消化不良です。

一方、魚病用の薬の薬効は、主に細菌感染や水カビを対象にしています。

つまり、魚病用の薬には、魚の内臓機能を高めてくれる効果は無いのです。

そのため、内臓機能の低下が原因の転覆病に薬を使うのは適していないと言えます。

また、コリドラスをはじめとしたナマズの仲間は、魚病用の薬の毒性に弱いという特徴があります。

そのため、ナマズ目の魚に薬を使う時には、規定量の半分以下の量に調節するなどの注意が必要です。

以上のように、コリドラスの転覆病に塩浴は効果的ですが、薬浴はコリドラスへの害が大きい割に効果が薄いです。

コリドラスなどナマズ目の魚は体力があり体も頑健な種類ですので、転覆病の治療の際には薬は必要ありません。

それよりも、飼育環境を清潔にしたり塩浴を行ったりなど、自然治癒力を高める方法をとった方が、治療効果が高まります。

植物性のクロレラを与えて整腸作用を整える

一般的な鑑賞魚用のエサは、食いつきの良さなどを考慮して「動物性タンパク質」を主成分としたものが多いものです。

しかし、自然の中では、様々な餌が存在しており、バランスよく食しているはずです。

そのため、植物性の栄養を補給させる副食として、クロレラなどを利用することで栄養バランンスがとれ、コリドラスの発育促進、免疫力アップにつながる効果も見込めます。

クロレラとは淡水に生息する緑藻類(緑の藻)の一種です。

クロレラにはミネラル、ビタミン、アミノ酸などが豊富に含まれているため、コリドラスの健康を維持するためにとても良いエサとして知られています。

コリドラスの転覆病まとめ

  • コリドラスが水面近くに浮いたり横になったりするのは水質悪化による体調不良や転覆病が考えられる
  • 転覆病はお腹にガスが溜まって浮力が調節できなくなる病気
  • 転覆病発症の主な原因は内臓機能低下による消化不良
  • コリドラスの転覆病の治療には基本的に薬は使わず絶食などで治療する

今回はコリドラスが水面に浮いてしまう症状や転覆病についてご紹介しました。皆様のコリドラス飼育の参考にしていただけると幸いです。

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