グッピーの稚魚の餌はいつから与える?
稚魚の餌の回数は1日何回くらいがいいのか?
稚魚の餌の量はどのくらい?
グッピーの稚魚が餌を食べない理由は?
グッピーの稚魚におすすめの餌は?
こんなグッピーの稚魚の餌に対する疑問についてご紹介いたします。
グッピーの稚魚の餌はいつから与える?
グッピーの稚魚が生まれたら、いつから餌を与えたら良いのでしょうか。
グッピーの稚魚は母親のお腹の中で卵から孵化して生まれてきます。
生まれたての稚魚は、初めの頃は水槽の底の方でじっとしていますが、少し時間が経つと泳ぎ出すようになるので、このくらいのタイミングから餌を与えるようにしましょう。
卵から孵る魚は、お腹にヨークサックと呼ばれる栄養が入った袋を持って生まれてきます。
グッピーの仲間のメダカなども、卵から孵るとお腹にヨークサックがくっついています。
ヨークサックがついている間は、ヨークサック内の栄養を吸収して成長します。
だいたい生後3日くらいはヨークサックがついているので、この間は餌を食べません。
一方グッピーは「卵胎生」といい、母親のお腹の中で卵から孵り、稚魚の状態で産まれてきます。
卵ではなく稚魚の形で産まれてくるので「産仔(さんし)」と言います。
この時、グッピーの稚魚のお腹をよく見ると、ヨークサックがほんの少し確認できます。
ですが、ほとんど使い切った状態で出てくるので、グッピーの稚魚にはすぐに餌を与える必要があるのです。
これが「産卵」で産まれるメダカと、「産仔」で産まれるグッピーの違いです。
「産まれてすぐの稚魚にはヨークサックがついてるから2~3日餌をあげなくても大丈夫」と、勘違いしてしまうと、グッピーの稚魚は餓死してしまうので注意してください。
グッピーの稚魚にもヨークサックはついていますが、ほとんど使い切った状態で産まれてくるので、産まれたその日から餌を与える必要があると覚えておきましょう。
稚魚の餌の回数は1日何回がよいか
グッピーの稚魚は産まれたその日から餌を与える必要があります。
では、1日にどのくらいの頻度で餌を与えると良いのでしょうか。
餌を与える頻度は、グッピーをどのような目的で飼育しているかで変わってきます。
自宅で普通にグッピー飼育を楽しむ場合には、1日に1~2回の給餌で十分です。
グッピーのブリーディングを行ったり、コンテストに出したりしたい場合には、より早く大きく、美しく育てる必要があるので、1日に3~6回ほどの高頻度で餌を与えるようにします。
餌を高頻度で与えればより早く大きくなるメリットがありますが、それだけ代謝が上がり、寿命が早く尽きてしまうデメリットもあります。
そのため、一般家庭でグッピー飼育を楽しむのであれば、餌を与える回数を1日1~2回にしてあげた方が、グッピーの稚魚がゆっくりと成長するので、より長く飼育を楽しむことができます。
餌を与える頻度はグッピー飼育の目的によって異なりますので、目的に合わせた給餌頻度を取り入れましょう。
稚魚の餌の適正量の考え方
グッピーの稚魚に餌を与える頻度については分かりましたが、1回に与える餌の量はどのくらいにすれば良いのでしょうか。
グッピーの稚魚に1回に与える餌の量の目安は、「5分ほどで食べ切れる量」です。
5分ほどで食べ切れる量とはどのくらいかというと、グッピーの稚魚10匹程度でしたら、ほんのひとつまみほどの量です。
とても少ないと感じるでしょうが、グッピーの稚魚はまだ体も口もとても小さいので、そこまでたくさんの量を食べることはできません。
また、餌の量が多少足りなくても死ぬことは無いですが、餌の与えすぎで死んでしまうことはあります。
グッピーなどの魚は、餌があればどれだけでも食べようとします。
お腹がパンパンになってもまだ食べようとしますので、それが元で消化不良を起こし体調を崩すことがあります。
また、多すぎて食べ残した餌が腐敗することで水質が悪化してしまいます。
グッピーの稚魚は水質の変化にそれほど強くは無いので、水質悪化の影響で突然死んでしまうことがあります。
そのため、食べ残すほど餌をたくさん与えてしまうよりは、少し足りないかな? と思うくらいの量の方が、グッピーの稚魚への悪影響は少ないものです。
だからといって、あまりに餌の量が少なければ、栄養不足による奇形が発生したりするので、注意しましょう。
過不足ない餌の量は、それぞれの飼育環境によって異なるので一概には言えませんが、「5分ほどで食べ切れる量」を目安に、調節してみてください。
最初はほんのひとつまみ程度から。「これだと少ないかな?」と、思えるくらいの量から与えてみましょう。
少なすぎたらちょっとずつ追加して、適量を見つけてみてください。
グッピーの稚魚が餌を食べない理由
生まれたグッピーの稚魚が餌を食べなかったり、今まで餌を食べていた稚魚が餌を食べなくなってしまう理由には、どのようなことが考えられるのでしょうか。
グッピーの稚魚が餌を食べない原因として、次のような理由が考えられます。
- ヨークサックの栄養が残っている
- 水温が低い
- 水質が悪化している
- 餌が合わない
- ストレスがかかっている
- 病気の前兆(もしくは病気に罹っている)
グッピーの稚魚はヨークサックの栄養をほとんど使い切った状態で産まれてきますが、中にはまだヨークサックの栄養が少し残った状態で産まれてくる稚魚もいます。
このような稚魚は餌を食べない場合がありますので、その時は少し時間を置いてから再度餌を与えてみてください。
ヨークサックの栄養が無くなれば、餌を食べてくれるようになります。
飼育水の水温が下がっている場合も餌を食べてくれません。
水温が21℃以下になると餌をあまり食べなくなりますし、稚魚の成長スピードも遅くなってしまいます。
稚魚を育てる水槽の水温は、26~28℃に設定すると良いでしょう。稚魚の食欲が上がりますし、成長スピードも早くなります。
グッピーの稚魚が生まれたら、1週間から10日ほどは水換えをしないで飼育します。
これは、水換えによる急激な水質変化を避けるためですが、この期間に水質が極端に悪くなってしまうことがあります。
特に、水量が少ない水槽で稚魚を飼育している場合に、水質が悪化しやすいです。
水質が極端に悪化すると稚魚の食欲が落ちてしまい、餌を食べなくなってしまいます。
稚魚の数によって飼育する容器の大きさは変わりますが、30cm水槽くらいの大きさがあれば安心でしょう。スポンジフィルターなどで濾過してあげれば、水質はさらに安定します。
または、親水槽にサテライトを取り付けるのも良いですね。親水槽から常に新鮮な水が流れてくるので、水質悪化を防げます。
水温と水質は気をつけないとすぐに変わってしまうので、餌への食いつきが悪くなった時には気にして確認してみてください。
餌が合わない場合も、あまり食べてくれません。
グッピーの稚魚は人工飼料もよく食べてくれる方ですが、生まれてすぐだと、人工飼料を餌と認識しておらず、食べてくれない場合があります。
そんな時は、ブラインシュリンプなどの生き餌を与えてみましょう。
やはり動く生き餌の方が食いつきが良いので、人工飼料を食べてくれない時には試してみてください。
その他、稚魚にストレスがかかっていたり、病気になりかけている時なども食欲が落ちます。
過密飼育などは稚魚のストレスになりますので、注意してください。
また、病気になりかけていたり、すでに病気に罹(かか)っている場合にも食欲が落ちます。
どこか様子がおかしなところが無いか、チェックしてみてください。
以上がグッピーの稚魚が餌を食べないときに考えられる原因です。もし飼育中のグッピーの稚魚が餌を食べなくなったら、上記の項目をチェックしてみてください。
グッピーの稚魚におすすめの餌
グッピーの稚魚にはどのような餌を与えると良いのでしょうか。
グッピーの稚魚は人工飼料も割とすんなり食べてくれますので、初めから人工飼料で大丈夫です。
市販されている稚魚用の人工飼料、例えば「テトラ テトラミンベビー」などを与えると良いでしょう。
早く大きく育てたい場合には、ブラインシュリンプがおすすめです。
ブラインシュリンプは沸かすのが面倒ですが、栄養面はとても優れていますし、生き餌なので稚魚の食いつきが抜群に良いです。
成長する稚魚の大きさにバラツキが出にくいのもブラインシュリンプのメリットですね。
ですが、先ほども話した通り、沸かすのが面倒ですし、一度沸かしたら24時間以内に与えないといけないという難点があり、慣れないと扱いにくいです。
普通にグッピー飼育を楽しむなら、手間のかからない人工飼料だけで十分ですので、「テトラ テトラミンベビー」などの人工飼料がおすすめです。
早く大きく育てたい場合や、コンテストに出したいなど、グッピー飼育をより深く楽しみたい場合には、ブラインシュリンプをぜひ与えてみてください。
グッピーの稚魚の餌やりまとめ
- グッピーの稚魚が産まれたらその日のうちに餌を与え始める
- グッピーの稚魚はヨークサックをほとんど使い切った状態で産まれてくるので、すぐに餌を食べ始める
- 1日1~2回餌を与える
- 与える餌の量は5分で食べ終えられる量にする
- グッピーの稚魚は水温低下や水質悪化など様々な理由で餌を食べなくなる
- グッピーの稚魚の餌には人工飼料がおすすめ。ブラインシュリンプを与えるとより早く大きく育つ