ミナミヌマエビの卵が白いのはカビ?卵の色が黒やオレンジになるのはなぜ?

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ミナミヌマエビの卵が白いのはカビ?

ミナミヌマエビの卵が白いのはカビ?

ミナミヌマエビの卵が黒いのはなぜ?

ミナミヌマエビの卵の色は変化する?

ミナミヌマエビの卵は黄色やオレンジ色になることもある?

こんなミナミヌマエビの卵の色に関する疑問についてご紹介いたします。

ミナミヌマエビの卵が白いのはカビ?

産卵したミナミヌマエビのメスは、卵をお腹にか抱えたまま孵化するまで世話をします。

産卵したお腹の卵の様子を見てみると、白く白濁してしまっている場合があります。

このように、ミナミヌマエビの卵が白くなってしまうのはカビが原因なのでしょうか?

確かに、卵にカビが生えるなどの異常が発生すると白く白濁することがあります。

しかし、白っぽくなったからといって必ずしもカビたりしているわけではないので、しばらく様子を見てみた方が良いです。

ミナミヌマエビの卵にカビが生えるなど正常に育たない原因として、水質悪化や酸素不足が挙げられます。

お腹に卵を抱えたメスはお腹の筋肉を使って卵をフサフサと頻繁に動かします。

これは、卵に新鮮な水と酸素を送る事で正常な発育を促すと共に、カビの発生を抑える効果があります。

しかし、水質が悪化していたり高水温などにより酸素量が低下していたりすると、卵に新鮮な水や十分な量の酸素を送れないので、卵がカビてしまうなどの異常が発生して白く濁ったような色になってしまうのです。

このように白く白濁した卵は孵化しない可能性が高いので、そのままお腹から卵が離れてしまうケースがほとんです。

ですが、白い卵が全てダメとは限りません。

正常に細胞分裂が進んでいる卵の場合、徐々に透明になっていき、卵の中に稚エビの姿が見えてくるようになります。

この透明になる過程で卵が白っぽく見える事があります。

このように、白い卵が必ずしもカビたり死んだりしているわけではないので、そのまま見守ってあげるようにしましょう。

万が一卵がカビたりしている場合でも、自然に卵が落ちたり、ミナミヌマエビが脱皮する事で卵が一緒に取れるので問題ありません。

ミナミヌマエビの卵が黒いのはなぜ?

ミナミヌマエビの卵が白く白濁している場合にはカビなどが発生している可能性があります。

では、ミナミヌマエビの卵が黒色をしているという場合は問題ないのでしょうか?

結論から言うと問題ありません。

ミナミヌマエビの卵巣はメスの頭部から背中にかけてあり、そこで卵が作られます。

卵巣で作られた卵を産卵してお腹に抱えて間もない場合、卵の色は黒色や濃い緑色をしています。

ミナミヌマエビの卵は食べた餌や個体差によって色合いに多少の差が出ますが、黒っぽい色の卵であれば正常なので心配ありません。

ミナミヌマエビの卵の色は変化する?

ミナミヌマエビの卵は2週間から4週間程かけて成長し孵化します。

その間に卵の色に変化はあるのでしょうか?

産卵したばかりの卵は黒っぽい色をしていますが、卵の細胞分裂が進み卵の中に稚エビが形成され始めると、卵の色は徐々に薄くなり、最終的には透明になります。

透明になった卵の中に稚エビの目が確認できたら孵化目前です。

ミナミヌマエビの積算温度は620℃と言われており、メダカの250℃よりも高いため、孵化までは少々時間がかかります。

積算温度とは25℃の水温で何日過ごしたかを計算したものです。

メダカの場合は250℃ですので、25℃の水温で10日ほどで孵化します。

ミナミヌマエビの場合は620℃ですので、25℃の水温だと25日ほどになります。

仮に水温が30℃だと20日程度で孵化することになりますが、高水温は酸素不足などのデメリットも起こりやすいので注意が必要です。

少しでも早く孵化させたい場合には水温を25℃~27℃程度とやや高めを維持するようにすると良いでしょう。

ミナミヌマエビの卵は黄色やオレンジ色になることもある?

産卵したばかりのミナミヌマエビの卵は一般的に黒や濃い緑色をしており、成長と共に徐々に透明になっていきます。

しかし、全ての卵が必ずしも黒っぽい色をしているわけではありません。

何故なら、ミナミヌマエビの卵の色は個体差や食べた餌によって変化するからです。

では、黄色やオレンジといった色合いの卵が生まれる事もあるのでしょうか?

結論から言うと、正常な卵でもくすんだ黄色やオレンジのような色合いを見せる事があります。

しかし、鮮やかな黄色やオレンジ色が見られる場合には異常が起きている可能性が高いです。

一般的なミナミヌマエビの体色は透明ですが、食べた餌や周囲の色によって体色が変わります。

同じように、卵も食べた餌などの影響で色合いが変わるので、黄色やオレンジ色に見える事もあります。

また、卵が成長して透明になる過程で黒や緑といった色が薄くなっていくので、黄色やオレンジに見えるという場合もあります。

しかし、どちらの場合もくすんだような色合いであり、鮮やかではありません。

そのため、ハッキリとした黄色やオレンジ色と言うよりも、何となく黄色やオレンジ色に見えるかも? と言った程度の色合いです。

このようなくすんだ色合いでは無く、メスのお腹にある卵が鮮やかな黄色やオレンジ色をしていると言う場合には、何らかの異常が起こっている可能性が高いです。

ミナミヌマエビのお腹に鮮やかな黄色いフサフサが付いていると言う場合、それは卵ではなく「エビヤドリモ」という藻の感染が考えられます。

エビヤドリモは、エビのお腹の遊泳肢(遊泳脚)と呼ばれるビラビラの部分に寄生する緑藻です。

メスではこの遊泳肢に卵が付きます。

そのため、ミナミヌマエビの抱卵個体を見慣れていないと、遊泳肢に付いた黄色いフサフサのエビヤドリモを卵と勘違いしてしまう事があります。

エビヤドリモは交尾などの繁殖行動に伴って感染が広まるのではないかとされていますが、それほど感染力は高くないと言われています。

しかし、エビヤドリモに寄生された個体はすぐに死んでしまうケースが多いので、感染個体を見つけたらすぐに隔離するようにしましょう。

また、卵が鮮やかなオレンジ色をしていると言う場合には、残念ながら発育途中で死んでしまった死卵なので孵化することは無いとされています。

この他、卵だけでなく親エビの内臓なども鮮やかなオレンジ色に染まっているという場合には、「ネクタリン寄生虫」という寄生虫に感染している可能性が考えられます。

ネクタリン寄生虫に感染していてもすぐに死んでしまうことはありません。

しかし、感染した個体の死骸を他のミナミヌマエビが食べたり、親から子に垂直感染する事で広がるとされているので、感染個体は隔離する必要があります。

以上のように、ミナミヌマエビの卵は餌や飼育環境によって色に違いがありますが、蛍光色のような鮮やかな黄色やオレンジ色の卵が見られる場合には、感染症や卵が死んでいるなどの異常が発生している可能性が高いです。

このような個体は別容器に隔離するなどして様子を見るようにしてください。

ミナミヌマエビの卵の色まとめ

  • ミナミヌマエビの卵が白く白濁している場合はカビなどの異常が発生している可能性が高いが、中には正常でも白っぽい卵もあるためそのまま様子をみた方が良い
  • 産卵したばかりのミナミヌマエビの卵は黒色や濃い緑色をしている
  • ミナミヌマエビの卵は徐々に透明に色が変化していく
  • 蛍光色のような鮮やかな黄色やオレンジ色をした卵は感染症や死卵の可能性が高いので隔離して様子を見る事

今回はミナミヌマエビの卵の色に関する疑問についてご紹介しました。皆様のミナミヌマエビ繁殖の参考にしていただけると幸いです。

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