ミナミヌマエビは脱皮失敗で死ぬことがある?
ミナミヌマエビは脱皮時にひっくり返る事がある?
ミナミヌマエビが脱皮時に動かないのは脱皮不全?
ミナミヌマエビの脱皮不全を防ぐ方法は?
こんなミナミヌマエビの脱皮失敗に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
ミナミヌマエビは脱皮失敗で死ぬことがある?
ミナミヌマエビは脱皮に失敗すると死んでしまうことがあります。
脱皮に失敗することを「脱皮不全」といいますが、脱皮不全には軽度なものから重度なものまでさまざまです。
軽度なものは身体の一部分だけが上手く脱皮できず、不自由ではあるけれど生きていくことができます。
しかし重度の脱皮不全になると、体の半分以上の殻が残り、その後に影響が出て死んでしまいます。
また脱皮には相当なエネルギーを要しますので、脱皮にてこずるとエネルギーを使い切ってしまったり、酸欠になって死ぬこともあります。
ミナミヌマエビは脱皮時にひっくり返る事がある?
ミナミヌマエビは、脱皮時にひっくり返ることが稀にあります。
ただ、脱皮時にひっくり返っている場合は、何らかのトラブルが起きている可能性が高いとも言えます。
通常、ミナミヌマエビはどんな時でもひっくり返ってお腹を見せるようなことはありません。
硬い殻に守られた背中に比べてお腹を見せることは非常に無防備な状態です。
よってそのような状態になってしまっている場合には問題が起きているとも言えるのです。
脱皮に失敗して、バランスが取れない場合や、脱皮に時間がかかり、酸欠や疲れ果てた場合などが考えられます。
しかしこの状態から私たちが手助けできることはほとんどありませんので、基本的にはそっと見守るだけとなります。
ミナミヌマエビが脱皮時に動かないのは脱皮不全?
ミナミヌマエビが脱皮時に動かなくなる理由にはいくつかあり、全てが脱皮不全というわけではありません。
まずはどのような状態で動かなくなっているのかを確認することが大切です。
- 脱皮前に足をモゾモゾとさせながら一定の場所に留まっている
- 脱皮した殻が残った状態で動かなくなっている
- 脱皮後にじっとして動かなくなっている
このようにミナミヌマエビが脱皮時に動かなくなる状態は様々です。
脱皮前に足をモゾモゾとして動かなくなっている場合は脱皮の準備段階なので心配はいりません。
じっとしながら少しずつ古い殻と新しい殻を離し、脱皮の準備をしている状態です。
その後、健康的なミナミヌマエビであれば瞬発力を利用して一瞬で古い殻を脱ぎ捨てます。
よって脱皮の最中に動かなくなることはありません。
しかし、脱皮に失敗して脱皮不全を起こしているミナミヌマエビはこの状態で動かなくなってしまうことがあります。
脱皮不全を起こしても時間をかけて殻を脱ぎ捨ててくれれば一安心ですが、横になってしまったりして動かない場合には危険な状態と言えます。
ミナミヌマエビの脱皮不全が起こると「動かなくなる」、「横になってしまう」、「ひっくり返ってしまう」の順に悪い状況と言えます。
脱皮不全が起こってしまっても私たちが手助けできることはほとんどありませんので見守ることくらいしかできません。
私たちが出来ることはミナミヌマエビが脱皮不全を起こさないように事前に対策をしてあげることだけです。
ミナミヌマエビの脱皮不全を防ぐ方法についてはこの後の項で詳しくご紹介いたします。
最後のしっかりと殻を脱ぎ捨てたミナミヌマエビが脱皮後にじっとして動かない状態は心配いりません。
脱皮したてのミナミヌマエビは殻が柔らかく他の生物に攻撃されやすいリスクを背負っているので、新しい殻がしっかり固くなるまで身を潜めている状態です。
水草や流木などの隠れ家を入れてあげることで脱皮後も身を隠す場所ができるため、襲われるリスクを軽減することができます。
ミナミヌマエビの脱皮不全を防ぐ方法は?
ミナミヌマエビが脱皮不全を起こす原因は、カルシウムを主とした栄養不足と言われています。
そのため、各個体にしっかりと餌が行き渡るように給餌量を調整しましょう。
ミナミヌマエビの脱皮不全が多いようならヌマエビ専用の餌を与えることで必要な栄養素を補う事ができます。
またエサとは別に、水中に含まれるカルシウムなどのミネラル分も重要です。
水中に溶け込むカルシウムやマグネシウムの量は「硬度(GH)」で表されますが、硬度が低いと脱皮不全になりやすいと言われています。
しかし、あくまで硬度が低い水質が脱皮不全を招きやすいだけであって、硬水を好むわけではないので注意してください。
具体的にはGH6~8当たりのやや軟水が適していると言われていますので、調整しましょう。
硬度をあげるためには、シュリンプ用のソイルを使用したり、ミネラル分を補給する添加剤を添加したりします。
シュリンプ用のソイルは鉱物などが配合されており、ミネラル分が少しずつ溶け出します。
シュリンプ用に開発されたものなので、床材として使用するだけである程度理想的な水質に近づけられます。
しかし長期間使用し続けると、効果がなくなるので注意してください。
商品ごとにリセットの推奨時期がありますので、時期が来たらリセットするか、追加しましょう。
添加剤は定期的に添加するだけで簡単にミネラル分を補給できます。
しかし使用量によってはpHがアルカリ性に傾いたり、水質のバランスが崩れやすかったりするなどのデメリットもあるので注意が必要です。
pHやGHが上がりすぎると、特に水草の生育に悪影響が出やすいです。
市販の測定キットで確認しながら添加することをおすすめします。
ミナミヌマエビの脱皮失敗まとめ
- ミナミヌマエビは脱皮に失敗すると死んでしまうことがある。
- ミナミヌマエビは脱皮中にトラブルがあるとひっくり返ることがある。
- ミナミヌマエビが脱皮中に動かないのは脱皮不全の可能性もある
- ミナミヌマエビの脱皮不全を防ぐために、ミネラル豊富な餌を十分に与える。
- ミナミヌマエビの脱皮不全を防ぐために、シュリンプ用のソイルを使用したり、添加剤を添加して硬度を上げる。
今回はミナミヌマエビの脱皮失敗・脱皮不全についてご紹介しました。皆様のミナミヌマエビ飼育の参考にしていただけると幸いです。