
ミナミヌマエビの卵巣はどこ?
ミナミヌマエビの卵巣が黒いのは産卵の前兆?
ミナミヌマエビの卵巣が白いのは大丈夫?
こんなミナミヌマエビの卵巣に関する疑問についてご紹介いたします。
ミナミヌマエビの卵巣はどこ?
ミナミヌマエビを繁殖させるにはオスとメスを一緒の水槽で飼育する必要があります。
オスとメスを見分けるポイントはいくつかありますが、メスを見分ける際には卵巣の有無を確認すると確実です。
では、ミナミヌマエビのメスの卵巣はどこにあるのでしょうか?
ミナミヌマエビのメスの卵巣は頭の付け根から背中にかけて存在し、背腸(せわた)の上を覆うように位置しています。
ミナミヌマエビは体色が半透明をしているため体の中が透けて見えるので、卵巣を目視で確認することが可能です。
ミナミヌマエビの卵巣は通常、薄茶色や白っぽい色をしています。
位置的に卵巣と背腸を勘違いしてしまいそうになりますが、背腸は頭の付け根から尻尾の付け根まで伸びており、餌をしっかりと食べている個体であれば背腸の中に黒色をした細長い糞が見えるので、見分ける事は難しくありません。
まだ成熟していないメスでは卵巣が発達していないので確認することはできませんが、成熟し産卵が可能になった個体では卵巣がハッキリと確認できるようになります。
ミナミヌマエビの卵巣が黒いのは産卵の前兆?
ミナミヌマエビの頭から背中に位置する卵巣ですが、通常は薄い白色や茶色をしています。
そんな卵巣があるとき黒くなってしまうことがあります。
急に卵巣が黒くなってしまうと病気などの異常を疑ってしまいますが、これは産卵が近づいた前兆なので心配ありません。
黒くなった卵巣をよく見てみると、プツプツと卵のような物が見えると思いますが、これが受精卵です。
ミナミヌマエビの受精卵は黒や濃い緑色をしているため、その色が透けて卵巣が黒っぽく見えるのです。
産卵して抱卵したばかりの卵が黒や緑色をしているのもこのためで、卵が成長して稚エビが形作られてくると徐々に透明になっていきます。
ミナミヌマエビはメダカなどの魚のように、産み落とした卵に精子をかける放精という方法で卵を受精させません。
ミナミヌマエビのメスはオスから精子を受け取り、体内の受精嚢に精子を蓄えて受精させます。
交尾をしてオスの精子をメスが受け取ると、頭の付け根の側面あたりにある受精嚢が白く染まるのを確認する事ができます。
魚のように産み落とした卵に精子をかける受精方法とは違い、全ての卵に確実に精子を届け受精させることができるので、ミナミヌマエビが産卵する卵に無精卵が含まれていることはほとんど無いとされています。
このように、ミナミヌマエビの卵巣が黒く見えるのは受精卵が蓄えられているためであり、産卵が間近に迫っているサインです。
ミナミヌマエビは新月や満月の前後に産卵し抱卵するとも言われているので、月の満ち欠けも確認してみると産卵時期が予測しやすくなるかもしれませんね。
このような産卵の前兆が見られたら、メスが安心して卵を抱卵し孵化させられるように、安定した水質と水温を維持できるような飼育環境を整えてあげましょう。
ミナミヌマエビの卵巣が白いのは大丈夫?
ミナミヌマエビの卵巣が黒くなるのは受精卵が透けて見えているからであり、産卵の前兆であるため問題ありません。
では、卵巣が黒ではなく白くなっているケースは大丈夫なのでしょうか?
結論から言うとミナミヌマエビの卵巣が白色になっていても問題ありません。
ミナミヌマエビのメスの卵巣がクッキリと白く見えると言う場合、それは卵巣が成熟し肥大化している状態です。
つまり、繁殖が可能になったサインという訳です。
さらに、産卵期に入ると卵巣の中に卵が現れ始めます。
作られたばかりの卵はまだ未受精の卵なので白っぽい色をしており、卵を蓄えた卵巣はより肥大化して白く見えるようになります。
このように、ミナミヌマエビのメスの卵巣が白くなるのは成熟したサインであり正常な状態なので問題ありません。
ちなみに、オスの精巣や精管も頭の付け根あたりに位置し白く見えます。頭の付け根に大きく肥大化して見えるメスの卵巣と比べて、オスの精巣・精管は細い管のように見えるので、見慣れれば判別は容易です。
このように、メスの卵巣やオスの精巣・精管が白く見えるのは成熟した証で正常な状態なので問題ありません。
しかし、背中全体が白く濁っていると言う場合には注意が必要です。
ミナミヌマエビの背中が全体的に白濁していると言う場合、水質悪化や高水温の影響による体調不良、加齢による寿命が考えられます。
寿命であれば背中が白濁した個体以外は問題無いですが、水質悪化や高水温などの影響で体調を崩していると言う場合には、水槽内の他の個体にも影響が出てしまいます。
場合によっては水槽内のミナミヌマエビが次々と体調を崩して死んでいってしまう可能性があるため、水質や水温に問題が無いかすぐにチェックするようにしましょう。
以上のように、ミナミヌマエビのメスの卵巣が白く肥大化しているという場合、卵巣が成熟して産卵が可能になったというサインなので問題ありません。
しかし、背中全体が白濁していると言う場合には体調不良などが考えられるので注意しましょう。
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ミナミヌマエビの卵巣まとめ
- ミナミヌマエビのメスの卵巣は頭の付け根から背中にかけて、背腸の上を覆うようにして位置する
- 成熟していないメスでは卵巣は確認できない
- 卵巣が黒く見えるのは受精卵が蓄えられているためであり産卵の前兆でもある
- メスの卵巣が白く大きくなるのは成熟した証拠であり、繁殖期になると卵が作り出され産卵可能となる