ネオン病は完治しない!?原因と治療!塩浴や薬での薬浴は効果ある?

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ネオンテトラ

ネオン病とは?症状と原因は?

ネオン病はネオンテトラ意外の熱帯魚にもかかる?

ネオン病は感染する?水槽はリセットするべき?

ネオン病が治った事例は?ネオン病は完治しない?

ネオン病には塩浴それとも薬浴治療?

こんなネオン病に関する疑問についてご紹介いたします。

ネオン病とは?症状と原因は?

ネオンテトラに発症する病気の中で最も厄介で、「不治の病」と恐られている病気が「ネオン病」です。

ネオン病とは一体どのような病気なのでしょうか?

また、発症する原因と症状にはどのようなものがあるのでしょうか?

ネオン病とはネオンテトラやカージナルテトラなど、小型のカラシン科のテトラ系に発症する病気です。

致死率と感染力がとても高く、1匹発症すると数日で水槽内のネオンテトラが全滅する事も珍しくない恐ろしい病気です。

ネオン病を発症したネオンテトラには次のような症状が現れます。

  • 群れから離れて泳ぐようになる
  • 体色が抜けて白くなる
  • ヒレが溶ける
  • 出血班が現れる

ネオン病の症状① 群れから離れて泳ぐ

ネオンテトラなどの小型のテトラ系は、基本的に群れで泳ぐ性質があるのですが、ネオン病を発症した個体は群れから離れて泳ぐようになります。

1匹だけフラフラと泳いでいるネオンテトラがいたらネオン病を発症している可能性があるので、この兆候が見られた段階ですぐに隔離して治療を開始して下さい。

ネオン病の症状② 体色が抜けて白くなる

次に見られるのが体色の白色化です。

ネオンテトラの特徴である赤と青の鮮やかな体色が、色が抜けて白くなります。

このような症状が見られたらネオン病の可能性はかなり高く、放置すると水槽内の他の個体に病気が蔓延する危険性が高いので、早急な対処が必要です。

さらに症状が進むと、白色化の面積が広がっていき、まるでアルビノのように白くなってしまいます。

ネオン病の症状③ ヒレが溶ける・出血班が現れる

この段階まで症状が進むと、各所のヒレが溶け出したり皮下に出血班が現れたりといった症状が見られるようになり、治療しても助けることはかなり難しくなります。

群れから離れて泳ぎ出すといった初期症状が見られてから末期症状まで進行するのに、数日ないし数時間しかかからないという急激な進行スピードがネオン病の恐ろしいところです。

このような恐ろしいネオン病は、一体何が原因で発症するのでしょうか?

ネオン病の原因となるのはカラムナリス菌という細菌の感染です。

尾ぐされ病などの病気の原因菌と同じ、水中の常在菌であるカラムナリス菌が感染することでネオン病は発症します。

通常、尾ぐされ病などのカラムナリス感染症の場合、カラムナリス菌は魚の体表に感染します。

これは、カラムナリス菌が好気性細菌なためです。好気性細菌は酸素が豊富な場所でしか繁殖できません。

そのため通常のカラムナリス感染症は、酸素の豊富な魚の体表に感染し発症します。

しかしネオン病の場合、魚の筋肉組織内にカラムナリス菌が感染することで病気を発症します。

このため、感染したネオンテトラの皮下の筋肉細胞が破壊されるので、体色が褪せて白くなり、出血班が現れるのです。

このように、ネオン病の原因はカラムナリス菌ですが、通常の感染部位とは異なる場所に感染する珍しい病気です。

では、どのような事が引き金となり、カラムナリス菌がネオンテトラに感染してネオン病を引き起こすのでしょうか?

ネオン病を発症する要因には以下のようなものが挙げられます。

  • 水温低下
  • 水質悪化
  • 環境の急変などのストレス

水温が低下するとネオンテトラの免疫力が下がってしまい、病原菌への抵抗力が弱まります。

これにより、通常なら感染しない常在菌のカラムナリス菌に感染してしまうのです。

カラムナリス菌は水中の有機物などの汚れを餌に増殖します。

そのため、ネオンテトラの糞や餌の食べ残しといった汚れ(有機物)が蓄積していると、カラムナリス菌が爆発的に増え、感染確率が高まってしまいます。

また、汚れの蓄積による水質悪化は水槽内の生体が体調を崩す原因ともなるので、病原菌への抵抗力が下がり感染しやすくなります。

このように、水質悪化は「細菌の増殖」と「魚の抵抗力の低下」という両面でマイナスになるので特に注意が必要です。

定期的に水槽内やフィルター内の汚れを取り除き、清潔に保つよう心がけましょう。

他にも、水質の急変や混泳魚の導入など、飼育環境の急変によるストレスが引き金となり、ネオン病を発症することがあります。

簡単にまとめると、生体の免疫力が下がる要因が多ければ多いほど、病気への抵抗力が下がりネオン病を発症しやすくなるということです。

ネオン病は発症すると完治が難しい難病なので、発病要因を少しでも減らし予防する事が最も重要です。

ネオン病はネオンテトラ以外の熱帯魚にもかかる?

ネオン病は小型のカラシン科のテトラ系に特徴的な病気です。

では、テトラ系以外の熱帯魚はネオン病に罹らないのでしょうか?

本来テトラ系にしか罹らないとされてきたネオン病ですが、グッピーやメダカなどの小型の観賞魚の発症が確認されています。

そのためテトラ系以外でも、群を作って泳ぐ小型の観賞魚はネオン病を発症する危険性があると言えるでしょう。

このように、テトラ系に比べれば発症例は少ないものの、グッピーやメダカなどがネオン病を発症した例があります。

そのため、これらの観賞魚の体色が白色化してきた場合にはネオン病の疑いがあるので、すぐに隔離して治療するようにしましょう。

ネオン病は感染する?水槽はリセットするべき?

飼育しているネオンテトラの1匹にネオン病が発症したら、他の健康なネオンテトラにも感染してしまうのでしょうか?

また、ネオン病が発生した水槽はリセットした方が良いのでしょうか?

ネオン病は感染力がとても高く、1匹発症すると他のネオンテトラにもあっという間に感染が広がると言われてます。

また、感染力が高いだけでなく症状の進行がとても早いので、ネオン病発症から数日で水槽内のネオンテトラが全滅してしまうケースも多くあります。

そのため、ネオン病を発症した個体はそのまま放置せず、すぐに隔離して感染拡大を防ぎましょう。

次に、ネオン病が発生した水槽をリセットするかどうかですが、まずは水換えと掃除で様子を見た方が良いでしょう。

ネオン病の感染が他のネオンテトラに広がる要因は、「ネオン病自体の感染力の高さ」と、「水質悪化による生体の免疫力低下」が原因です。

ネオン病を発症した個体を隔離すれば、病原菌がそれ以上水槽内に広がるのを防げます。

しかし、隔離時点ですでにネオン病の病原菌が水槽内に広がっている可能性もあります。

ネオン病を発症した個体がいるということは、水槽内の水質が悪化しており、その他の生体の免疫力も下がっていることが予想されます。

つまり、今発症していない他の個体も調子を崩している可能性が高いので、ネオン病がうつる危険性が高いと言えるのです。

そのため、感染が広まるのを防ぐには病気の個体を隔離するだけでなく、水槽に残った生体の調子を上げてうつりにくくする必要があります。

そのために必要なのが掃除と水換えです。

水槽やフィルターの掃除と水換えを行い水質を改善することで、水槽内の生体の体調を整えてあげることができます。

生体の体調が回復すれば免疫力が上がるのでネオン病がうつりにくくなります。

このように、すぐに水槽をリセットしなくても、掃除と水換えで生体の調子を高めてあげればネオン病が他のネオンテトラにうつる可能性を下げることが出来ます。

もしそれでも次々とネオン病に罹る個体が出る場合には水槽のリセットを検討しましょう。

ネオンテトラを混泳水槽で飼育している場合には、必ずしも水槽をリセットする必要はありません。

なぜなら、他の混泳魚にネオン病が感染する可能性はほとんど無いため、水槽をリセットするデメリットの方が大きくなるからです。

前述の通り、ネオン病は主に小型のカラシン科のテトラ系に発症する病気です。

グッピーやメダカを除き、その他の多くの観賞魚はネオン病に罹りません。

そのため混泳水槽の場合は、ネオン病の感染拡大防止のために水槽をリセットすることはおすすめしません。

ただし、ネオン病を発症したということは水質が悪化している可能性があるので、水質をチェックして掃除と水換えを行なってください。

また、混泳水槽内の他のネオンテトラに感染が広まるのが心配な場合には、ネオンテトラのみ他の水槽に移して様子を見てあげて下さい。

その上で、もし他にもネオン病を発症する個体が見られたら、移した水槽ごと治療するようにしましょう。

このように、ネオン病は感染力が高いので発症した個体の隔離は必要ですが、水槽のリセットは必ずしも必要ではありません。

まずは掃除と水換えで様子を見ましょう。

ネオン病が治った事例は?ネオン病は完治しない?

ネオン病は不治の病と言われていますが、ネオン病を発症して治った事例はあるのでしょうか?

それとも、一度発症したら完治はしないのでしょうか?

ネオン病が治ったという事例はありますが、それほど多くありません。

しかも、完治例のほとんどがごく初期に発見し治療を開始したものばかりです。

症状が少しでも進行した症例の場合、完治した例はほとんど聞きません。

そのため、ネオン病の治療には早期発見・早期治療がとても重要です。

  • 群れから離れて泳いでいる
  • 少し体色が白っぽい

このくらいのちょっとした違和感の段階で治療を開始する事が完治率を高めます。

ちょっとでもおかしいと感じたらすぐに隔離して治療を開始しましょう。

ネオン病には塩浴それとも薬浴治療?

致死率の高いネオン病ですが、発症初期に治療する事で完治率が高まります。

それでは、ネオン病の治療は塩浴と薬浴どちらが効果的なのでしょうか?

結論から言うと、ネオン病の原因はカラムナリス菌なので薬浴での治療が必須です。

カラムナリス菌は塩分濃度0.5%で活発に活動するため、塩浴での治療は逆効果となります。

ネオン病に使う薬は他のカラムナリス感染症に使う薬と同じです。

  • グリーンFゴールドリキッド
  • グリーンFゴールド顆粒
  • 観パラD
  • エルバージュエース

これらの薬を使って治療しましょう。

薬浴方法は通常の病気と同じです。

隔離容器に病気のネオンテトラを移したら、規定量の薬を飼育水で溶かした治療水を徐々に隔離容器内に入れていきます。

エアレーションと温度管理用のヒーターを隔離容器に取り付け、1日〜3日おきに水換えをしながら1週間程度様子を見ます。

元気が戻り症状が落ち着けば治療終了です。

以上のように、ネオン病に塩浴は逆効果なので、必ず薬浴で治療するようにして下さい。

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ネオン病まとめ

  • ネオン病は小型のカラシン科のテトラ系に発生する病気
  • 尾ぐされ病と同じカラムナリス菌が原因
  • グッピーやメダカが発症することもある
  • ネオン病治療に塩浴は逆効果となるので必ず薬浴で治療する

今回はネオン病に関する疑問についてご紹介しました。皆様のネオンテトラ飼育の参考にしていただけると幸いです。

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