出産前のグッピーの見た目はどんな状態?
グッピーの出産前の兆候とは?
出産前のグッピーが動かない・餌を食べない?
出産後のグッピーは弱る・死ぬ?
極論グッピーの出産は控えたほうが良いのか?
こんなグッピーの出産の兆候や前後の様子についてご紹介いたします。
目次
出産間近のグッピーの見た目に現れる兆候
出産間近のグッピーのメスには、どのような見た目の変化が現れるのでしょうか。
グッピーは交尾をして妊娠すると、妊娠から25日ほどで出産します。
妊娠したグッピーのメスは、お腹がだんだんと丸く大きくなっていきます。
また、下腹部にある「妊娠マーク」が徐々に濃くなります。
※グッピーの妊娠マークとはメスのグッピーの腹びれ付け根あたりにある色づいた箇所のこと。
そして出産(産仔)間近になると、丸かったお腹が、角張った四角い形になっていきます。
また、下腹部の妊娠マークのあたり(肛門近く)に、稚魚の目が透けて見えることがあります。
このような変化が見られたら、出産はもうすぐです。
2~3日中にも稚魚を出産する可能性が高いので、メスを産卵箱などに移しましょう。
しかし、このようなグッピーの出産間近の見た目の変化には個体差があります。
初産のグッピーは出産する稚魚の数が少ないので、見た目の変化で乏しく、出産の兆候に気づかないことがあります。
また、お腹がパンパンに膨らんでいる原因が妊娠ではなく、腹水病の場合もあります。
腹水病に罹(かか)っていると、糞が出ないなどの症状があるので、よく観察してみてください。
グッピーのメスが出産間近かどうか、見た目に現れる主な兆候をまとめます。
- お腹が角張って四角くなる
- 下腹部の妊娠マークが濃くなる
- 下腹部に稚魚の目が透けて見えることがある
以上の変化が現れたら出産間近なので、妊娠しているメスを産卵箱などに移して、出産を待ちましょう。
グッピーの出産前の行動に現れる兆候
グッピーの出産では個体によって出産間近の見た目の変化が乏しく、判断が難しい時があります。
そのような場合にはグッピーの行動にも注目してみましょう。
出産間近の兆候は行動にも現れます。
出産が間近に迫ったメスのグッピーは普段見せないような行動をします。
- 水槽のガラス面に沿って上下に繰り返し泳ぐ
- 突然泳いだり止まったりする
- 水面や底でジッとして動かなくなる
- 他のグッピーが近づくと逃げる
以上のような行動が見られたら、出産が近い可能性が高いです。
見た目の変化が乏しくても、上記のような行動が見られたら、出産が間近に迫っていると判断して、産卵箱などに移すと良いでしょう。
前述のように、初産のグッピーは見た目の変化が乏しいです。
それほどお腹が大きくなくても、実は出産間近だったと言うケースが多々あります。
見た目の変化だけではなく、行動の変化にも注目することで、出産の兆候をより正確に判断することができます。
ただし、上下に激しく泳いだり、ジッとして動かないという行動は、ストレスや病気でも見せる行動です。
よってその行動の原因が出産にあるのか? それともストレスや病気が原因なのか? よく観察しましょう。
例えば、妊娠しているメスのグッピーだけではなく、他のグッピーも上下に激しく泳いでいたり、ジッとして動かなかったりする場合には、ストレスや病気が原因の可能性が高いです。
妊娠しているグッピー以外の行動にも注目して観察すると、その行動の原因がどこにあるのか判断しやすくなります。
妊娠しているグッピーだけが上記のような行動をしていて、見た目に現れる兆候が1つでも見られたら、それは出産が間近に迫っている可能性が高いので、すぐに産卵箱などに移してあげましょう。
出産前のグッピーが動かない・餌を食べない?
出産が迫ったグッピーが、ジッとして動かなかったり、餌を食べないという話があります。
グッピーは出産前になると、動かなくなったり、餌を食べなくなったりするのでしょうか。
グッピーが出産間近にとる行動の1つに、「水面や水槽の底でジッとして動かない」というものがあります。
これは出産が間近に迫ったグッピーが見せる正常な行動の1つです。
よってジッとして動かなくても心配する必要はありません。
しかし、餌を食べなくなったと言う場合には注意が必要です。
そのようなメスのグッピーは、死産してしまったり、出産前後にメス自身が死んでしまうことがあるからです。
出産を間近に控えていても、健康なグッピーならば餌を食べます。
(ただし、産卵箱に隔離している場合には、水質悪化を防ぐために親魚に餌を与える必要はありません。)
出産のための隔離期間が長いと食欲が落ちることがありますが、基本的には出産前も後もちゃんと餌を食べます。
しかし、体調を崩していたり、出産(産仔)に問題があるメスのグッピーは、食欲が減り餌を食べなくなってしまいます。
このように、出産前に餌を食べなくなるメスのグッピーは、高齢であったり、もともと虚弱な体質だったりといったケースが多いです。
よってその場で飼育者ができる対策というものがなかなか無いのが現状です。
そのため、死産してしまったり、出産前後でメス自身が死んでしまうと言うことが起こります。
もし餌を食べない妊娠しているメスのグッピーがいたら、出産がかなり厳しい結果になる可能性が高いことを考慮しておきましょう。
出産後のグッピーは弱る・死ぬ?
出産を終えたグッピーが弱ってしまったり、最悪の結果として死んでしまったりすることがあるのでしょうか。
残念ですが、出産後に弱ってしまったり、死んでしまうといったケースは実際にあります。
出産後に弱ったり死んでしまうグッピーは確率的に高齢の個体が多いものです。
そのほか、虚弱な体質の系統のグッピーも、出産後に弱ってしまうことがあります。
出産後に死んでしまう個体は高齢の場合が多いため、出産後に寿命を迎えた為に死んだのではないか? という見解が多数を占めています。
グッピーの寿命は短いです。だいたいの個体が1年ほどで寿命を迎え、長生きする個体でも2年ほどの寿命です。
グッピーは生後3ヶ月経過後から繁殖が可能になります。メスは1回の交尾で精子を体内に溜め込み、その後は交尾無しでも2~3回出産できます。
これがグッピーが生涯出産できる回数で、その後すぐに寿命を迎えてしまうのではないか? と言われているのです。
よって出産後に弱ったしまった個体は、そのまま寿命を迎えて死んでしまうというケースが多いと言われています。
全ての老魚が出産後に弱って死んでしまうわけではありませんが、歳をとったグッピーの出産にはこのようなリスクがあることを覚えておきましょう。
また、若いグッピーでも、虚弱体質の系統の個体ですと、出産後に弱ってしまう場合があります。
そのような個体は、出産後の体力の衰えから病気になりやすいので、注意してケアをしてあげてください。
極論グッピーの出産は控えたほうが良いのか?
グッピーの出産には様々なリスクがあります。それでは、極論グッピーの出産は控えた方が良いのでしょうか。
これは難しい問題ですが、そのメスのグッピーをどうしたいのかによって答えは変わってくるでしょう。
そのメスの系統を次世代に引き継がせたいと思ったら、やはり出産させなければなりません。
逆に子供はいらないからメスのグッピーを出来るだけ長生きさせたいと思ったら、出産させない方が良いです。
出産という大仕事を抱えているメスのグッピーは基本的にはオスのグッピーよりも体力があると言われています。
そのためか、出産を経験しなかったメスのグッピーは長寿になる傾向にあります。
とにかく出来るだけメスのグッピーを長生きさせたいという場合には、性別が分かり始める生後1ヶ月くらいを目処に、オスとメスを分けて飼育し、繁殖させないようにしましょう。
グッピーの出産前後の様子まとめ
- 出産前のグッピーのメスのお腹は角張ってくる。
- お腹の中の稚魚の目が透けて見えることがある。
- 出産前のグッピーのメスは普段と違う行動をとる場合がある。
- 出産前のグッピーが餌を食べなくなったら体調不良の可能性が高い。
- グッピーのメスを長生きさせたい場合には出産を経験させない方が良い。
今回はグッピーの出産前後の様子についてご紹介しました。皆様のグッピー飼育の参考にしていただけると幸いです。