
プラティは交尾してから出産まで、およそ25日〜30日といわれています。
ただし水温や個体の状態によって多少前後することもあるため、あくまでも目安として考えておくのがよいでしょう。
大人のプラティの多くは、1か月間隔くらいで出産を繰り返します。
そのような理由から、基本的に元気なオスとメスのプラティを同じ水槽で飼っている場合は、まず妊娠していると思っていいくらいです。
また、交尾はオスのゴノポディウムをメスの総排泄腔に引っかけるようにして精子を送り込む仕組みですが、一瞬で終わるため確認するのはほぼ不可能です。
交尾の瞬間を目で追うことができない以上、メスの体の変化や行動の変化をこまめに観察することが、妊娠・出産を把握するうえで非常に重要になってきます。
お腹の変化で妊娠を見極める
妊娠しているかどうかを判断する最もわかりやすいサインのひとつが、お腹のふくらみです。
プラティが妊娠しているとお腹やお尻の辺りのふくらみが目立つようになります。
尻びれの付け根周辺が黒くなったりもしますので、お腹がふくらんでいるように見えたら妊娠していると思っていいでしょう。
妊娠が進むにつれてお腹の張り出しはさらに顕著になっていき、「四角くなる」と言われているくらい、かなり張り出してきますのでわかりやすいはずです。
ただし、初産の場合はふっくらする程度でわかりにくい個体もいます。
体色の濃いプラティだと判別しづらいですが、体内が透けて見えるプラティだと稚魚の目が複数確認できます。
出産直前の行動サイン
お腹の変化と同じくらい重要なのが、行動の変化です。
出産が近づいてくると、メスのプラティはそれまでとは明らかに異なる動きを見せ始めます。
妊娠を経て出産間近になったプラティは、「水槽の側面に鼻先をつけて一心不乱に上下泳ぎを繰り返す」「水面近くや水底でぼーっとする」「他の魚から執拗に逃げる」などの行動をとります。
他のプラティが近づいてくるとイライラしたように追い払ったり、逃げたりする様子が見られることもあります。
また神経質とは逆に泳ぐでもなくぼーっとすることや尾びれを水草や水槽にくっつけたりする行動も見られます。
一番大切なのは、母プラティの行動が「いつもと違うな」と感じることです。
出産の時間帯については、朝によく稚魚が生まれることが多く、出産は夜から早朝にかけて起きやすい傾向があります。
四六時中水槽を見ていることはできませんから、朝起きたときに水槽をよく確認する習慣をつけておくと稚魚の誕生に気づきやすくなります。
産卵ケースへ移すタイミング
出産の兆候が現れたら、メスを産卵ケースへ移すかどうかを判断する必要があります。
ただし、このタイミングが早すぎるのも問題です。
タイミングを見誤り早く隔離してしまうと母プラティにとってはストレスになってしまい、産卵そのものに影響を与えてしまうことになり、出産がいちだんと遅れてしまったりすることもあります。
産卵ケースは水槽内に設置するタイプで、下部に小さな隙間の空いた仕切りがある2層構造タイプがおすすめです。
親のプラティも落ち着いて出産することができ、なおかつ稚魚が下部の仕切りの隙間から下の層に入り込んで親から避難できる仕組みになっています。
稚魚が上手く避難できない場合もあることを考えて、産卵ケースの中にウィーロモスを茂らせておくと安心です。
産卵を終えたら、母プラティがぐったりしていたり具合が悪そうでなければ、すぐに元の水槽に戻してあげましょう。
狭い中でストレスになりますし、稚魚と隔離されるタイプでないケースの場合は、稚魚が食べられてしまうこともあります。
毎日の観察が何よりの準備
プラティの変化や行動は、日々観察することで見極められる目を養うことができます。
妊娠しているかを見分けられるようになるためには、毎日の観察で変化に気づけるようにしなければなりません。
特に初めてプラティを飼い始めた方にとって、妊娠の兆候や出産のタイミングを読み取ることは最初は難しく感じるかもしれません。
しかし、日々の細かな観察を続けていくうちに、「いつものこの子と何かが違う」という感覚が自然と身についてきます。
出産間近のサインを見逃さないためにできるだけ毎日同じ時間に水槽をのぞく習慣をつけておくことが、稚魚を守るうえでの何よりの準備となります。