ヤマトヌマエビの水合わせはなしでも大丈夫?不要にできる?
ヤマトヌマエビが水合わせ後に動かない・暴れるのは水合わせ失敗?
ヤマトヌマエビの水合わせで注意する点は?
ヤマトヌマエビの水合わせの簡単な方法とは?
こんなヤマトヌマエビの水合わせに関する疑問についてご紹介いたします。
目次
ヤマトヌマエビの水合わせはなしでも大丈夫?不要にできる?
ヤマトヌマエビを水槽に入れる際に最も重要な工程が水合わせです。
新しく生体をお迎えした時や水槽の全換水を行った後などには、必ず水合わせを行う必要があります。
よってヤマトヌマエビの水合わせを不要にすることはできません。
水合わせをしないで水槽に入れてしまうと、最悪の場合にはヤマトヌマエビが死んでしまうリスクさえあります。
また、なぜ水合わせを行うのかをしっかり理解していないと、水合わせを行なっても失敗してしまうこともあります。
水合わせとは、ヤマトヌマエビが元々いた環境と新しい環境の水温や水質を合わせて、環境の違いによる生体へのダメージを防ぐものです。
水合わせは慎重に行う必要があるので、時間を要しますが、早く新しい水槽に生体を投入したいからといって不要にしてしまうのはおすすめできません。
新しい水温や水質に対応しきれていない状態で水槽に投入されてしまうと、ヤマトヌマエビはダメージを受けてしまいます。
このような状態をpHショックや水温差によるショックと呼ぶこともあります。
ダメージを受けるとヤマトヌマエビは弱ってしまい、最悪の場合死んでしまうこともあります。
また、pHショックなどは一度受けてしまうと治療方法や対応方法がないため、ダメージを予防することが重要です。
数いる生体の中には水質の変化に強い種類の生物もいますが、ヤマトヌマエビは水温や水質の変化にかなりシビアな生き物です。
よってヤマトヌマエビを新しい環境に順応させるためには、より丁寧に水合わせをする必要があるのです。
ヤマトヌマエビが水合わせ後に動かない・暴れるのは水合わせ失敗?
ヤマトヌマエビを新しい水槽に投入したら急に動かなくなってしまったり、逆に狂ったように暴れることがあります。
ヤマトヌマエビが動かないのは失敗のサイン
ヤマトヌマエビが水合わせ後に動かないのは、水合わせに失敗したサインの可能性があります。
ヤマトヌマエビは、急に水質が違う環境に投入されると活動をやめ、動かなくなることがあります。
ただし、流木などの影に隠れて、その場からは動かなくても手足をちょこまかと動かしている場合は、新しい環境に警戒しているだけの可能性もあります。
水合わせ後に狂ったように暴れるのも要注意
また、水合わせが上手くいっていない場合には、逆にヤマトヌマエビが落ち着きなく泳ぎ回ったり、狂ったように暴れたりすることもあります。
さらに、水質の変化などでストレスを感じると脱皮をすることもあります。
脱皮はヤマトヌマエビにとって多くの体力を消耗する行動です。
そのため、脱皮によって体力を消耗したり、脱皮に失敗して死んでしまったりすることもあります。
ヤマトヌマエビが動かなくなる、泳ぎ回る、暴れるなどの様子を見せた場合は、水合わせが不十分だったと考えて方法の見直しを行いましょう。
ただ、レイアウト変更をしたり、違う水槽に投入したりした場合には新しい環境に怯えているだけの場合もありますので、少しそっとしておいてあげましょう。
時間の経過とともに何もなかったように活動を始めたならば、環境の変化に適応するための行動だったと考えられます。
ヤマトヌマエビの水合わせで注意する点
ヤマトヌマエビは水合わせに失敗すると弱ってしまうということをご紹介しました。
それでは、ヤマトヌマエビの水合わせで注意する点はいったい何なのでしょうか?
ヤマトヌマエビの水合わせの注意点は次の通りです。
- 水温を合わせる
- 少しずつ水を入れ替える
- じっくりと時間をかけて行う
水合わせでは水温をしっかり合わせる
まず、注意すべきなのは水温差です。
ヤマトヌマエビは水温の変化に弱いため、いきなり水温が変わると体調を崩してしまいます。
そのため、水合わせを行う前にまずは30分程、袋ごと水槽に浮かべ、水温を合わせておくことが重要です。
水は少しずつ入れる
そして、水合わせを行う際は一度に大量の水を換えずに、少しずつ換えるようにしましょう。
一度に水をたくさん換えてしまうと、水質や水温の急変によってヤマトヌマエビがショックを受けてしまう可能性があります。
水合わせは時間をかけてゆっくり行う
時間がかかりすぎるからと言って早めに水合わせを切り上げてしまうと、ヤマトヌマエビが新しい水質に慣れることができないまま水槽に投入されることになってしまいます。
せっかく水合わせを行っても、しっかり行わなければ意味がありません。
水合わせを行う際は、とにかく丁寧に時間をかけて行うようにしましょう。
新規にヤマトヌマエビを投入する水槽の水温や水質をヤマトヌマエビが好む環境にしておくことも大切です。
投入前にカルキ抜きは終わっているか。
水温はヤマトヌマエビが好む水温になっているかなどを確認しておきましょう。
ヤマトヌマエビの水合わせの簡単な方法
点滴法を用いた水合わせはしっかりできるが時間がかかる
環境の変化に敏感な生体の水合わせ方法に点滴法と呼ばれる水合わせ方法があります。
ビーシュリンプなどのように小さく繊細なエビなどの水合わせによく用いられる方法です。
もちろんよりしっかりした水合わせを行いたい人にはヤマトヌマエビの水合わせに点滴法を用いるのもおすすめです。
水合わせキットを使用してヤマトヌマエビのいる容器に少しずつ点滴のように飼育水をいれていくことで、ゆっくりと水合わせを行うことができます。
ヤマトヌマエビの簡単な水合わせ方法
しかし、水合わせを点滴法で行った場合、生体への負担が少なく失敗しにくいというメリットがある一方で、器具が必要で時間がかかるのが難点です。
ヤマトヌマエビの水合わせには点滴法の他に、より簡単なやり方があります。
方法は以下の通りです。
最初に、点滴法と同じように袋ごと水槽に浮かべて水温を合わせます。
その後に袋の口を切り、スポイトなどで袋の中の水を少し捨て、水槽の水を同じだけ入れます。
袋のまま行うと安定せずに水がこぼれやすいため、プラケースなどに袋の中身を移してから行ってもOKです。
この作業を最低でも30分、できれば1時間程度行い、最後に網で掬いヤマトヌマエビだけを水槽に入れます。
ショップの水には寄生虫や貝などが潜んでいる場合があり、そのまま入れてしまうと水槽内に蔓延する可能性があるので、袋の水は水槽に入れないようにしましょう。
ヤマトヌマエビを水槽に入れた後、動かなくなったり暴れたりする様子がなければ成功です。
この方法は器具がほとんど必要ないため、ヤマトヌマエビをビオトープで飼育する際にもおすすめな水合わせ方法です。
もちろん時間をかけてじっくり行う点滴法を取り入れたい方には点滴法をおすすめします。
ヤマトヌマエビの水合わせまとめ
- ヤマトヌマエビの水合わせを不要にすることはリスクが大きいのでおすすめできない。
- ヤマトヌマエビは水合わせに失敗すると動かなくなったり、狂ったように暴れることがある。
- ヤマトヌマエビの水合わせは点滴法よりも簡単な方法で行うこともできる。
- ヤマトヌマエビの水合わせの時間は最低でも30分、できれば1時間ほどかけてゆっくり行う方が失敗が少ない。
今回はヤマトヌマエビの水合わせに関する疑問についてご紹介しました。皆様のヤマトヌマエビ飼育の参考にしていただけると幸いです。