ミナミヌマエビが死んだらどうすればいい?
ミナミヌマエビの死因で多いのは?
ミナミヌマエビが死んだら赤くなる死因は?
ミナミヌマエビが死なないようにするには?
こんなミナミヌマエビの死因に関する疑問についてご紹介いたします。
ミナミヌマエビが死んだらどうすればいい?
ミナミヌマエビが死んだら、速やかに水槽から取り上げましょう。
死んだまま水槽に入れておくと、やがて腐敗して水質が悪化します。
すると、死んだ個体以外や混泳している他の生物も死んでしまったり、状態が悪くなったりするので注意してください。
ミナミヌマエビの寿命は2年ほどです。
それよりも早く死んでしまった場合は、何らかの原因があるはずですので、対策することをおすすめします。
またミナミヌマエビが死んでしまった原因によっては水槽環境をそのままにしておくことをおすすめ出来ないこともあります。
よってミナミヌマエビが死んでしまった死因をしっかり突き止め環境改善をするようにしましょう。
ミナミヌマエビの死因で多いのは?
ミナミヌマエビの死因にはどのようなものがあるのでしょうか?
細かなものを含めるととてもたくさんありますが、主なものとして4つあります。
- 水質の悪化
- 水質・水温の急激な変化
- 水槽内の酸素不足(酸欠)
- 水草の農薬
1つ1つご紹介していきますので、参考にしてみてください。
水質の悪化
ミナミヌマエビの死因で一番多いのが水質の悪化です。
濾過不足、水換えの不足、餌のあげすぎなどさまざまな要因で水質が悪化するとミナミヌマエビは死んでしまいます。
ミナミヌマエビはメダカや一般的な熱帯魚と比べて、水質の悪化に弱い生き物です。
ほかの生き物たちが元気にしている環境でも、ミナミヌマエビにとっては汚い場合もあるので注意が必要です。
逆に言えば、ミナミヌマエビが元気な水質であれば、他の生き物にとって十分綺麗な水質とも言えます。
ミナミヌマエビは繁殖が容易なため過密飼育になりやすい事も水質悪化を早める原因となっています。
水質・水温の急激な変化
ミナミヌマエビは水質の変化に敏感で、pHや温度が急に変わると動かなくなったり、最悪の場合死んでしまうこともあります。
一度に大量の水換えをしたり、水温差のある水を入れたりすると環境が急激に変わりショックを起こしやすくなります。
また新規に購入した個体を導入する際や、別の水槽に移す際は、水質や水温に差ができやすいので注意が必要です。
水槽内の酸素不足(酸欠)
夏の暑い時期に起こりやすいのが、酸欠による死亡です。
水の中に溶け込む「溶存酸素量」は、水温が上昇するとともに低下します。
夏になって水温が上昇すると、水槽内の溶存酸素が減り、同時に適度な水温上昇はミナミヌマエビの活性を高め、必要な酸素量が増えます。
すると飼育個体数によっては、それまでは問題がなくても、酸欠が起きて死んでしまう可能性があるのです。
また酸欠は、夏に限らず起こりえます。
当たり前の話ですが、単純に飼育個体数が多すぎると酸欠になりやすい傾向にあります。
普段は問題なくても何らかの要因でろ過装置やエアレーションが止まると酸素の供給ができなくなり、酸欠になる可能性があるので注意しましょう。
さらに過密飼育は酸素の不足だけではなく、水質の悪化も早いため色々な面でリスクが高い飼育方法と言えます。
水草の農薬
水草に使用される農薬も隠れた死因の1つです。
ミナミヌマエビは農薬を含む薬品にとても弱いです。
新規に導入する水草に農薬が付着していると、水槽内に溶け出し、その影響で死んでしまいます。
ショップで販売されている水草には、無農薬のものと農薬使用のものがあります。
海外から輸入される水草はほとんどの場合が農薬使用のものです。
農薬が水槽内に入るとミナミヌマエビの全滅もあり得るほどですので気を付けて下さい。
ミナミヌマエビが死んだら赤くなるのはなぜ?
ミナミヌマエビが死んだら赤くなるのは、有機物の分解によって発生するアンモニアが原因です。
少し難しい話になりますが、ミナミヌマエビを含む甲殻類の身体には、アスタキサンチンと呼ばれる物質があります。
このアスタキサンチンは本来赤色をしていますが、エビの体内ではたんぱく質と結合しているため、灰色っぽい色をしています。
しかし、アンモニア濃度が高くなりすぎると、たんぱく質と離れてしまい、本来の赤色になるので、エビが赤く見えるのです。
ちなみに、高温にさらされてたんぱく質が変性すると、同じようにアスタキサンチンと離れてエビが赤くなります。
水槽内ではそこまで高水温になることは稀ですが、茹でた甲殻類が赤くなるのはこの現象と同じです。
よって水槽内でミナミヌマエビが赤くなって死んでしまうのは、茹で上がっているのではなく、アンモニア中毒による死因が考えられます。
ミナミヌマエビが死んでしまった時は水質測定を行なってみると原因が見つかることもあります。
ミナミヌマエビが死なないようにするには?
ミナミヌマエビが死なないようにするためには、それぞれの原因に対する対策が必要です。
対策と言っても難しいことではなく、先ほどご紹介した死因となるものを1つ1つ対策すればよいだけです。
具体的に対策方法もご紹介ますので参考にしてください。
ろ過装置、エアレーションの増設
水質の悪化を防ぐために、ろ過装置をより強力なものにしましょう。
単純にワンランク上のろ過装置を設置するのもよいですが、おすすめはろ過装置の併用です。
現在使用しているろ過装置に加えて、外掛けフィルターや内部フィルター、スポンジフィルターを追加するだけでもろ過能力がアップします。
併用することにより、片方が目詰まりなどによって能力が落ちた時、メンテナンス直後でバクテリアが不足している時でも、もう片方で最低限のカバーができるのもおすすめのポイントです。
さらにスポンジフィルターなどは表面に濾過バクテリアが繁殖しやすい点などもおすすめです。
ろ過装置でなくても、エアレーションを追加するだけでも効果があります。
エアレーションを追加すれば酸欠対策はもちろん、バクテリアの活性化によりに水質の安定化も期待できます。
水換えの頻度を上げる
水質の悪化を防ぐために、水換えの頻度をあげましょう。
ろ過能力や水量など飼育環境にもよりますが、1~2週間に1回、1/3の水換えが一般的とされています。
水質をより安定化させるためには、少し頻度を上げつつ、1回の水換えの量を減らすのがおすすめです。
こうすることにより水質が安定しやすくなるだけでなく、入れ替わる水量が少なくなるので、pHショックを起こしにくくなります。
また、水換え時にはプロホースなどを利用して水槽の底の方の汚れをしっかり吸い出すことも重要です。
同じ水換えでも水面付近の水を掬い出すだけでは水槽内の汚れはほとんど排出できません。
水槽の水質を悪化させる原因となる餌の食べ残しや排泄物は基本的に水槽の底に沈殿しています。
よって水槽の底から排水することで効率良く水質の悪化を防げるのです。
水温の上昇対策をする
夏場の水温が上がりすぎないように、対策をしましょう。
一番良い方法は水槽用クーラーを設置することです。
高額なのでなかなか導入しづらいかもしれませんが、確実に水温上昇を抑えられます。
小型の水槽であれば、冷却ファンが有効的です。
ただし、水の蒸発が早くなるので注意してください。
水量が減るとその分水質悪化しやすくなりますので、こまめに足し水をしましょう。
そしてエアコンで室温ごと下げてしまう方法もあります。
複数の水槽がある場合は室温をコントロールしたほうが手っ取り早いです。
またリビングなど普段人が居る場所であれば、電気代の面でも結果的に安くなるかもしれません。
ただエアコンでの水温管理は夜間にエアコンを止めてしまうと水温が上がってしまうというデメリットもあります。
1日のうちで大きな水温差が生まれないように工夫する必要があります。
大きめの水槽で飼育して水量を増やすのも水温変化を抑える一つの方法と言えます。
無農薬水草の導入
新規で水草を導入する場合は、必ず無農薬の水草を購入するようにしてください。
お店によっては農薬が使われているかどうか記載されていないところもあります。
その場合は必ずお店の方に確認してください。
ネットショップなどでは国産無農薬などと表記されているものもありますので、そのようなものを購入すると安心です。
水草の導入は農薬の使用などのデメリットもありますが、その反面メリットも多くあります。
水草の光合成によって水質の浄化と酸素の供給が行われる
水草に付着する微生物がミナミヌマエビの餌になる
水草が隠れ家となって稚エビなどの生存率があがる
このように水草には様々なメリットがありますので、農薬の有無をしっかり確認した上で導入したいものです。
ミナミヌマエビの死因まとめ
- ミナミヌマエビが死んだら速やかに水槽から取り出すことで水質の悪化を防げる
- ミナミヌマエビの主な死因は水質悪化、水質の急変、酸欠、農薬の影響などが挙げられる
- ミナミヌマエビが赤くなる死因は水質の悪化によるアンモニア濃度の上昇であることが多い
- ミナミヌマエビを死なせないためには、水質の安定、水温上昇を防ぐ、無農薬の水草を入れる