水槽の酸性化 水質が酸性に傾く原因と酸性にする方法

水槽の酸性化  水質が酸性に傾く原因と酸性にする方法

水槽の酸性化 水質が酸性に傾く原因と酸性にする方法

熱帯魚水槽

水槽の酸性化(弱酸性化)には、様々な原因があります。水槽の水質が酸性に傾く原因の中には生体にとって良い物質と悪い物質があり、自分の水槽がどのような理由で酸性に傾いているのかを把握しておくことはとても大切なことです。

弱酸性を好む熱帯魚や水草に対しては正しい方法で水質を弱酸性に傾けられるようにしましょう。

水槽内の酸性とアルカリ性

私が子供の頃、水槽で川魚や金魚などを飼育する際には水質なんてほとんど気にかけなかったものです。強いて言えばカルキ抜きくらい・・・。

しかし、今では水槽で飼育できる魚の種類も増え、世界各地の熱帯魚なども飼育が容易になりました。さらに水草育成の人気とともに世界各地の水草を水槽内で育てる機会も増えています。

南米原産の熱帯魚や水草の多くは弱酸性の水質を好む種が多いので、飼育者も水槽の水質を弱酸性に保つ方法を知る必要があります。逆に弱アルカリ性を好む熱帯魚もいますが、今回はアルカリ性への傾け方には触れず、弱酸性に焦点を絞って話を進めていきます。

アクアリウムにおける弱酸性とは

アクアリウムにおける弱酸性とは私たちが日常で使っている洗剤などの日用品とは少々考え方が変わってきます。アクアリウムで言われるところの弱酸性とはpH値で5.5〜6.8くらいの範囲を指し、7付近を中性と呼んでいます。特に数値の細かな区分けは無く、その近辺のpH値なら生体や水草が元気に育ちやすいという指標になります。

よって細かな数値を気にかけるよりも、極端に酸性に傾いていないか、逆にアルカリ性に傾いていないかなどを意識して水質を管理するようにします。水槽内のpH値は日に日に変わっていくこともありますので、小まめに測定する習慣をつけましょう。

水質が酸性に傾く原因

それでは本題の水質が酸性に傾く原因から説明していきましょう。水槽内では魚の排泄物や餌の食べ残しなどが、ろ過バクテリアの働きによりアンモニアへと変化します。その後、アンモニアは亜硝酸を経て硝酸塩へと変化していきますが、この硝酸塩が徐々に蓄積していくと水質は酸性へと傾いていきます。

硝酸塩はアンモニアや亜硝酸に比べると生体への毒性は低いですが、水槽内に溜め込むことは良いことではありません。硝酸塩とともにリン酸塩なども蓄積していき、どんどん水質が酸性に傾いていきます。これが生体に良くない酸性化なのです。

このほかにも水質が酸性に傾く原因は色々ありますが、詳しくは「水質を弱酸性に傾ける方法」としてご紹介いたします。よって先に生体に良くない酸性化の対策からしていきましょう。

水槽の酸性化対策

水槽内に生体の糞やエサの食べ残しなどが溜まらないようにすることで硝酸塩やリン酸塩を減らすことはできます。生体の糞を減らすには生体の数を少なく抑える、エサを過剰に与えないなどの方法があり、エサの食べ残しを減らすには一度に与えるエサの量を少なくするなどです。

溜まってしまった硝酸塩を減らす方法の一つが水換えによる水質の改善です。水質が悪化した水を排出して新しい水を入れることで水質は水道水に近い中性に向かいます。

ただ、いっぺんに沢山の水を変えてしまうと急激な水質の変化が起き、熱帯魚や濾過バクテリアに大きなストレスとなってしまいますので少しずつ行うようにします。

他にも水草を多めに植えることで水草が硝酸塩やリン酸塩を栄養として成長するため水質の改善に繋がります。これが水草には水質浄化能力があると言われる理由です。ソイルや流木などを入れたことによる意図しない水質の酸性化であれば、水質を酸性に傾ける素材の撤去や代替品による対応も考えられます。

水槽を弱酸性にするには

硝酸塩やリン酸塩による水質の悪化ではなく、弱酸性を好む熱帯魚や水草のために水質を酸性化したいのであれば、ソイルの使用や水質を弱酸性に傾ける濾過材の使用、ブラックウォーターの素の投入やco2の添加などが挙げられます。

底床にソイルを使用することによりソイルに含まれる腐植酸が徐々に染み出し、水質を緩やかに弱酸性へと傾けます。これは熱帯雨林などの肥沃な土壌から栄養が川へと流れ出し、そこに生息する様々な生き物を育む仕組みを模したものですので、熱帯魚にとっても良い効果をもたらします。

ソイルの仕組みとは違いますが、水質を酸性に傾ける効果を持つろ材の使用も生体にとっては良い効果をもたらすものです。

ブラックウォーターの素を投入することも先のソイルと同じ効果をもたらしますが、ブラックウォーターの場合は水が茶褐色に染まるため鑑賞効果を下げてしまう要素もあります。ただ、この茶褐色は熱帯魚の故郷であるアマゾン川などと同じような色合いになるため熱帯魚にとっては落ち着ける環境となります。

ブラックウォーターに含まれる成分は熱帯魚を生理的に良好な状態へと保つ効果もあり、色合いを良くしたり、産卵を促したりするときに用いられることもあります。よって多少水が茶褐色になっても熱帯魚の状態を良好に保ちたいと考えるのでしたらブラックウォーターもお勧めです。

co2を添加する方法も水質を弱酸性に傾ける方法の一つで、co2を添加することによりpHは低くなり、エアレーションを行うことでpHは高くなります。

水草水槽では照明点灯直後は夜間のエアレーション効果によりpHが高めになり、co2添加をすると時間の経過とともにpHは徐々に下がり始めます。適切なco2の添加量で水草が盛んに光合成を行なっているときにはpH値は安定し、0.2〜0.4位の変化で収まります。

これらの方法は熱帯魚や水草を生理的に良好に保つ働きをするものが多く、水草や熱帯魚にとってメリットのある方法なのです。

このように単に水質を酸性化(弱酸性化)するという目的だけではなく、どのような成分を主として水質を改善していくのかを考えていかなければならないのです。