ベタの行動が変!?暴れる・横になる・じっとしている・泳がない

2021年10月17日

ベタの行動異変

ベタの様子がなんだかおかしい?

ベタが突然暴れるのは大丈夫?

ベタが横になる・横たわるのは自然なこと?

ベタがじっとしていて泳がないのはなぜ?

ベタが動かないのは大丈夫?

こんなベタの行動の異変についてご紹介いたします。

ベタの病気についてはこちらのまとめ記事をご覧ください。

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ベタの様子がなんだかおかしい?

飼育しているベタが普段とは違う様子だったり、おかしな行動を取っていると不安になりますよね。

ベタが見せる気になる行動には、次のようなものがあります。

  • 突然暴れ出す
  • 水面や水槽の底で横になっている
  • 動かずじっとしている

一見おかしなこれらの行動も、ベタにとっては正常な行動なのでしょうか。それとも病気などの異常のせいでこのような行動を起こしているのでしょうか。

気になるベタの異常行動について、一つずつ解説していきます。

ベタが突然暴れる

今まで大人しかったベタが急に暴れ出したら驚いてしまいます。

ベタが急に暴れ出す原因には、どのようなものが考えられるのでしょうか。

  • 何かを外敵と判断しフレアリングしている
  • 水温や水質が急激に変化した
  • 白点病の可能性

これらの原因によって、ベタが暴れ出したと考えられます。

ベタは目がとても良く、好奇心が旺盛です。

そのため、水槽外の見慣れない置物や動くものなどに、とてもよく反応します。

  • ベタ水槽の前に新しい置物を置いた
  • 別の魚の水槽をベタ水槽の近くに置いた
  • 普段と違う見慣れない人が水槽前を通った

などなど、見慣れないものによく反応し、警戒してフレアリングを行い暴れることがあります。

普段餌を与えていない家族がベタ水槽に近づくだけで、フレアリングされることもしばしばです。

このように、ベタは水槽の外の景色をよく見ており、普段と違うものにはとてもよく反応し、フレアリングするなどして暴れます。

水槽外の刺激によって暴れている場合には、ベタの体調がおかしくなったわけではないので心配入りません。

ただし、ベタを刺激してしまっている原因が常に近くにあると、ベタが常に警戒して暴れてしまい、疲労の原因やストレスになるので、暴れる原因となっているものを取り除きましょう。

例えば他の水槽が気になっているようでしたら、他の水槽が見えないように目隠しをしたり、水槽の位置を変えるなどすると良いですね。

次にベタが急に暴れる原因として考えられるのが、「水温や水質の急激な変化」です。

特に水換え後に暴れるようですとこの原因の可能性が高いです。

水温や水質が急激に変化するとベタはショックを起こします。

不快な環境から逃げようとするので激しく暴れまわります。

ベタは丈夫な魚なので、多少の水温・水質の変化ですぐに死ぬことはないですが、確実にダメージは溜まります。

この水温・水質変化によるショックが元で病気に罹(かか)ることもあるので、水換え時の水合わせは慎重に行いましょう。

水換えの他にも、塩浴のために塩を足す際、急に塩分濃度を上げると暴れます。

塩分濃度の急上昇という水質変化がベタの負担となり暴れるので、時間をかけて徐々に塩分濃度を上げるようにしましょう。

1時間くらいかけて数回に分けて塩を入れてあげると良いでしょう。

このように、急激な水温・水質の変化でベタはショックを起こして暴れる事があります。

水換え後などにベタが暴れている場合には、水合わせが適切だったかなどチェックしてください。

次に、白点病などの病気が原因の場合です。

エラや体を擦(こす)り付けるように暴れている場合、白点病に感染している可能性があります。

白点病はウオノカイセンチュウという白点虫が寄生することで発症します。

ウオノカイセンチュウは水の中に常に存在しているので、この寄生虫を完全に死滅させることは不可能です。

ですが、ベタが健康な時には白点病は発症しませんので、ウオノカイセンチュウを駆逐できなくても問題ありません。

体調を崩したりして免疫力が下がっている時に、寄生され発症します。

白点病を発症すると、ベタの体表に白い斑点が現れます。

そして、ベタが体を水槽面などに擦り付けるなどして、暴れるような泳ぎ方をするようになります。

白点病は徐々に全身に広がっていきます。エラに広がると呼吸困難を起こして死んでしまうことがありますし、全身に斑点が広がると衰弱して死んでしまいます。

見つけたらすぐに治療を開始しましょう。

白点病は比較的治しやすい病気です。

治療のポイントは「塩浴と薬浴を併用する」ことと、「水温を上げる」ことです。

0.5%程度の塩分濃度の水に薬を添加したものを隔離容器に用意し、ベタを移します。

ベタをベアタンクで単独飼育している場合には、直接飼育水槽に塩と薬を添加しても構いません。

次に、水温を30℃近くまで上げます。

白点病の原因であるウオノカイセンチュウは、高水温が苦手なので、水温を上げる事で弱らせることができます。逆にベタは高水温で代謝が上がるので、治療効果が高まります。

1週間程度は治療しながら様子をみましょう。

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以上がベタが暴れる原因です。

ベタは好奇心が旺盛なため、気になるものがあると結構暴れます。

よって暴れていても問題ないケースが多いです。

しかし、中には体調不良や病気の場合もあるので、暴れる前に行ったこと(水換えなど)や、体におかしな点が無いかなど、よくチェックしてみてください。

ベタが横になる

ベタを観察していたら、だんだんと体が横になってきてしまった。そんな場面を見たことはありませんか?

これは何かの異常なのでしょうか。

ベタが横になる原因としては次のようなものがあります。

  • 寝ている
  • 年老いているため
  • ベリースライダー
  • 水温や水質変化によるショック状態
  • 転覆病

ベタが横になる原因として多いのが、ただ単に寝ているというものです。

ベタは何かにもたれかかって寝ます。

市販品に「おやすみリーフ」というものがありますが、これを水槽内に入れておくと、2枚の葉っぱの間に入ってもたれかかるようにして寝ている姿が見られます。

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そのほか、水槽内に水草や流木などがあれば、これらにもたれかかるようにして寝たりします。

ですが、ベアタンクのように何ももたれかかれるものがない場合には、水槽の底に文字通り「横になって」寝ることがあります。

これは異常では無いので安心してください。

年老いたベタの場合、老化現象で横になってしまうことがあります。

人間もそうですが、歳をとると活動が鈍くなり、今までできていた運動もできなくなります。

ベタも歳をとると動きが鈍くなり、泳ぐのが下手になってきます。

そのため、泳ぎの制御が難しくなり、横になってきてしまうことがあります。

お腹が腫れているなど、目立った症状がない老魚の場合には、病気ではなく老化現象で横になってしまっているだけなので、見守りながら最後まで大事に飼育してあげましょう。

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先天性の浮き袋の異常であるベリースライダーの場合にも、水槽の底などで横になってしまうことがあります。

ベリースライダーは浮き袋に異常があるため、浮いたり泳ぎを制御したりする事が苦手です。そのため、体がだんだんと横を向いてしまったりします。

また、常に水槽の底の方を這(は)うように泳ぎます。

ベリースライダーは先天異常のため治療法は無いと言われています。

このような個体の場合は、底砂などで体が傷つかないよう、ベアタンクにしてあげると良いです。

また、水面まで泳ぐのが大変なので、水位も10cm以下と少なめにしてあげて飼育すると良いでしょう。

水温や水質の急激な変化によるショック症状により、横になって浮いてしまうという場合もあります。

また、水換え不足で水質が悪化しているときも同様です。

水合わせをしっかりと行い、水換えも適切な頻度で行いましょう。

特に、フィルター無しのベアタンクで飼育している場合には、フィルターによる物理的濾過が無いばかりでなく、水槽内に濾過バクテリアの住処が無いため、生物濾過も期待できません。

よって水質悪化の原因となる糞や餌の食べ残しをこまめに取り除き、水換えを高頻度に行わないと、すぐに水質が悪化します。

ベタがショックを起こす前に水換えを行い、水換え時の水合わせもしっかり行いましょう。

最後に、転覆病という病気を発症しているケースです。

転覆病とは、泳ぎを制御する浮き袋がうまく機能せず、横になって浮いてしまったり、うまく泳げなくなってしまう病気です。

転覆病は細菌感染などで起こるものではなく、自己の内臓疾患によって起こるものだとされています。

先天的に浮き袋に異常がある事で発症する場合もありますが、最も多い原因は消化不良や便秘といった、消化機能の低下によるものです。

餌を与えすぎたり、期限の切れた古い餌を与えた事で内臓機能が低下して消化不良を起こし、浮き袋のガス調節がうまくできなくなってしまい発症すると言われています。

転覆病になったからといって、すぐに死んでしまうわけではありません。中にはそのまま長く生きる個体もいます。

転覆病はこれといった治療方法が無いので、重要なのは予防です。

餌の与えすぎなどで発症する確率が高まるので、適量を与えるようにしましょう。

一回に大量の餌を与えるのではなく、2回ほどに分けて少量ずつ与えましょう。

ベタは胃袋を持つ魚なので、食べすぎると消化不良を起こしやすいので注意しましょう。

確立された転覆病の治療方法は無いのですが、発症が餌の食べ過ぎなどに起因するため、絶食によって症状が回復することがあります。

3日~1週間程度の絶食を行うと症状が回復することがあるので、試してみてください。

絶食での治療を行う際は、塩浴と加温も合わせて行い、ベタの代謝をあげて治癒力を高めるようにするとなお効果的です。

転覆病が改善したら、再発しないように餌の与え方や量を見直しましょう。

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ベタがじっとしていて泳がない・動かない

飼育しているベタが水面近くや底の方でジッとして動かず、どこかに異常があるのではないかと心配になることがあります。

ベタがジッと動かない原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

  • もともとあまり動かない個体
  • 寝ている
  • 年老いて動かなくなっている
  • 疲れが溜まっていて動かない
  • 水温が下がっている
  • 水質の悪化
  • 消化不良などからくる体調不良など

ベタの行動が活発かどうかは個体差があります。

人間と同じですね。

落ち着きがなく動き回るベタもいれば、ジッとして大人しいベタもいます。

今まで飼育した体感的には、ハーフムーンなどのヒレが長いベタに大人しい子が多く、プラカットなどのヒレが短く原種に近いものほど活発な子が多いように感じます。

やはり長いヒレで泳ぐのはかなり大変なのでしょう。ハーフムーンなどは泳ぐ必要が無ければジッとしてほとんど動かない個体が多いと感じます。

逆にプラカットの子などはひっきりなしに泳ぎ回る子をよく見ます。

このように、個体によってはもともとジッとしている事が多いものもいます。

また、ジッとして動かないのは寝ているだけという事もあります。

日中でもおやすみリーフの中でゆっくり寝ているベタもいます。

年老いたベタは特にジッとしている事が多いです。

やはり体力が衰えてきているからか、あまり泳がなくなります。

ですが、餌を与えればちゃんと食べますし、大きな異常は見られないので、単に体力が落ちてあまり泳がなくなっているのだと考えられます。

以上のような場合には、ジッと動かなくても心配ありません。

しかし、これより以下の原因の場合には、原因の解消のための対処が必要です。

動きすぎで疲れが溜まっているベタは、ジッとして動かなくなってしまいます。

ベタが動きすぎてしまう状況には次のようなものがあります。

  • フレアリングさせすぎ
  • 水流が強く泳ぎすぎている

威嚇のためのフレアリングをさせすぎると、体力を大きく消耗して疲れてしまい、動かなくなってしまいます。

他のベタとのフレアリングの時間を長く取りすぎたり、水槽の近くにベタが気になるもの(他の魚の水槽や動く置物など)を置いていたりすると、威嚇行動の時間が長くなり疲れが溜まってしまいます。

また、フィルターの水流が強く、泳ぎ疲れてしまっている場合もあります。

ベタはもともと、水流がほとんどない止水域に生息しているため、強い流れは苦手です。

品種改良で生まれたヒレの長いショーベタはことさら強い水流での泳ぎが苦手です。

これらのような理由でベタは疲れが溜まると、ジッとして動かなくなってしまいます。

そのままの環境にしておくと、どんどん体力を消耗し、体調を崩してしまいます。

適度なフレアリングなどの運動は大事ですが、あまり体を動かさせすぎないよう注意しましょう。

水温が下がっている場合にも、ジッとして動かなくなります。

ベタは暖かい気候のタイ原産の魚なので、高水温は得意ですが、低水温は苦手です。

水温が20℃を下回ると動きがグッと鈍り、15℃近くになると死んでしまう可能性が出てきます。

毎日の気温変化が激しい秋などは、特に水温の変化に気をつけましょう。

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水換えを怠り水質が悪化している時にも動かなくなります。

ベタの糞や食べ残しを放置しておくと、水中のアンモニア濃度が上昇します。

アンモニアは生体にとって毒なので、アンモニア濃度が上がるとベタの元気が無くなり動かなくなります。

ベタをフィルター無しのベアタンクで飼育している方は特に注意しましょう。

餌の与えすぎなどで消化器系が弱り、体調を崩して動かなくなるケースもあります。

ベタは胃袋を持つ魚で、食べすぎると消化不良を起こし、便秘などになりやすいです。

消化不良からくる便秘が原因で、腹水病などの治療が困難な病気を発症する事があります。

そのため、ベタの給餌は特に慎重に行いましょう。

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食べ過ぎで体調を崩している場合には、しばらく絶食にして様子をみましょう。

お腹がスッキリして、元気が出てきたら、少量ずつ餌を与えるようにします。

また、今までの餌の量を見直し、少なめに与えましょう。

ベタは餌を与えてくれる人を覚えてよってくる愛らしい所があります。

また、餌を美味しそうにパクパク食べる姿に、どんどん餌を与えたくなります。

ですが、そこをグッと我慢して適量の餌で抑えることが、ベタの健康を守り長生きさせることになります。

餌の与えすぎにはくれぐれも注意しましょう。

ベタがジッとして動かなくても、正常な場合が多いです。

しかし、健康に害がある理由で動かない場合もあるので、どこに原因があるのかよく観察しましょう。

ベタの行動の異変まとめ

  • ベタが暴れる原因には水温や水質の急変や白点病などがある
  • ベタが横になる原因は単に眠っているというものから転覆病などの病気の可能性など様々
  • 転覆病は先天的な浮き袋の問題や餌の与えすぎが原因で発症すると考えられる
  • ベタはもともとあまり動かない個体も多くいる
  • 消化不良で調子を崩している場合などベタの健康に影響を及ぼす理由で動かないケースもあるためよくチェックする

今回はベタの行動の異変についてご紹介しました。皆様のベタ飼育の参考にしていただけると幸いです。

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