ベタ飼育冬の最低水温は何度まで大丈夫?ベタは冬眠する?

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ベタの最低水温

ベタは最低水温どのくらいまで大丈夫?

冬のベタ水槽ではヒーターが必要?ヒーターなしでも大丈夫?

ベタは水温が下がると冬眠する?

瓶などのボトルアクアでは冬の水温管理はどうすれば良い?

こんな気温が下がる冬のベタの飼い方についてご紹介いたします。

ベタは最低水温どのくらいまで大丈夫?

ベタの飼育適温は24~28℃ほどですが、低い水温に対しては最低何℃くらいまで大丈夫なのか?

実はベタが耐えられる最低水温は15℃程度と言われています。

しかし、15℃という水温はベタにとってかなり危険で過酷な水温です。

この水温が数日続くと、ベタが死んでしまう可能性が高まります。

「思ったよりも高い温度でもダメなんだ~」と思われた方も多いのではないでしょうか?

ベタ水槽の適温は24℃~28℃ほど。これはベタの原産国であるタイの気候が関係しています。

タイは熱帯モンスーン気候と言われる気候の国で、一年を通して高温多湿の蒸し暑い日が続きます。

タイの首都であるバンコクの年間平均気温は29℃と、日本の夏のような暑さが1年中続きます。

もちろん水温も高く、一年の中で最も水温が高くなる4月~6月には、30℃前後の水温になります。

逆に水温が最も低くなる1月でも、平均水温は27℃ほどと、日本の冬の水温とは比べ物にならない程暖かい環境でベタは暮らしています。

ベタの原種が多く生息するタイ東北部は、バンコクの1月の気温と比べてもう少し寒いですが、それでも日中の気温が25℃から30℃ほどに上がります。

このようにベタを元気に飼育するなら、1年通して水温を24~28℃前後で安定させたてあげるのが正しい飼い方です。

ですが、不意に(ヒーターの故障などで)水温が下がってしまう事があるでしょう。

その場合でも、15℃くらいまでならギリギリ耐えられます。

ベタは20℃くらいの水温になると、動きが鈍くなり餌をあまり食べなくなります。

さらに水温が下がり15℃くらいになると、ほとんど動かなくなります。

この状態が続くと、餌が満足に食べられずに衰弱して死んでしまいますので、すぐにヒーターで水温を適温に上げてあげましょう。

「最低水温15℃」と言うのは、「ベタがなんとか耐えられる水温」であり、「ベタを飼育できる水温ではない」と言う点に注意して下さい。

水温15℃の環境が続くと、衰弱したり、免疫力が下がって病気に罹(かか)りやすくなったりして、最悪の場合、数日で死んでしまいます。

飼育が続けられる最低水温は21℃ほどです。

まとめると、ベタが(数時間から数日)耐えられる最低水温は15℃で、飼育を続けられる最低水温は21℃ほどとなります。

冬のベタ水槽ではヒーターが必要?ヒーターなしでも大丈夫?

冬のベタ水槽にはヒーターが必ず必要なのでしょうか。

答えとしては、「ヒーターがあった方が安心だが、無くても工夫次第でなんとかなる」と言えます。

また、例えヒーターを入れていたとしても、「ヒーターを入れておけば気温がどれだけ下がっても大丈夫」と、勘違いしないように注意しましょう。

まずはヒーターの有無の話から。

基本的に冬のベタ飼育にヒーターは必須です。

ですが、ヒーター無しでも飼育することはできます。

どういうことかというとヒーターが無くても、ベタの飼育水の水温を24~28℃に保てればいいわけです(最低でも21℃を下回らないように)。

ベタをたくさん飼育していたりすると、1つ1つの水槽にヒーターを用意する事が出来ない場合があります。

このような場合には、ヒーター無しで水温を保ち、冬を越えなくてはいけません。

ヒーター無しで水温を保ち、冬を越える最も簡単な方法は、「部屋ごとエアコンなどの暖房器具で温める」方法です。

エアコンやストーブなどで部屋の温度を26℃ほどに保っておけば、ベタ水槽の水温も暖かく保てます。

夜寝る時もベタの飼育部屋の暖房器具は切らずに、一日中つけっぱなしにします。

ベタをたくさん飼育している場合には、1つ1つの水槽にヒーターを用意するよりも、部屋ごと暖房器具で温めたほうが楽ですし、光熱費が安くなる場合があります。

また、部屋を温めると同時にパネルヒーターや温室を併用すると、さらに効果的です。

ベタ飼育にハマると、ついつい飼育匹数が増えてしまいます。匹数が増えると、全ての水槽にヒーターを用意できないという事態が起こりがちですが、上記のような方法を使えば、ヒーター無しでも飼育することが可能です。

次に「ヒーターを用意すれば気温がどれだけ下がっても大丈夫なのか」についてです。

ベタ用のヒーターにもよく見られますが、「設定温度26℃固定」のような「オートヒーター」があります。

オートヒーターを水槽内に入れておけば、水温を設定温度に保ってくれます。

熱くなりすぎる心配がないので(故障時を除く)、1年中入れっぱなしにしている人も多いでしょう。

名前に「オート」とついているので、「どんな環境でも設定水温に保ってくれる」と勘違いしがちですが、それは間違いです。

オートヒーターは「適正な水量と周辺温度の場合にのみ、設定水温に保てる」という商品です。

例えば、ベタ用のオートヒーターに「ベタヒーターSH10」というものがあります。

ベタ専用に開発されたヒーターで、小型水槽でも使いやすいコンパクトなボディーで使い勝手の良い商品です。

このヒーターは「適合水量4リットルまで。周辺温度は15℃以上」が推奨されている商品です。

そのため、この条件を満たさない場合には、水温を26℃まで上げることができません。

アクアリウム用のヒーターは、適正な環境で使って初めてその効果を発揮します。

また、水槽の大きさごとに適切なヒーターというのが決まっていますが、その基準というのは、「水温を10℃上げる事ができるパワーがあるかどうか」です。

例えば、4リットルの水量の水槽に使うのが適切なヒーターは、その水量の水温をプラス10℃上げる事ができるパワーがあるという事です。

ですがそれは、水量と周辺温度が推奨環境に合っている場合のみです。

そのため、例えば冬場の夜、暖房器具を消したリビングの温度が10℃ほどになるなら、オートヒーターを入れたベタ水槽の水温は20℃ほどにしかなりません。

このような場合には、夜中も部屋の暖房を入れて、室温を最低でも15℃以上に保てるようにするなどの工夫が必要です。

このように、ヒーターを入れていても、周囲の温度変化などによって知らない間に水温が下がっている場合があるので、「ヒーターを入れているから大丈夫」と過信してはいけません。

冬場のベタ飼育にはヒーターが必須と言われますが、ヒーター無しでも水温を保つ方法はありますし、ヒーターさえ入れておけば安心というわけでもありません。

1番の目的は「ベタ水槽の水温を24~28℃に保つこと」なので、それぞれの飼育環境に合った保温方法で、冬の水温低下を防ぐようにしましょう。

ベタは水温が下がると冬眠する?

メダカや金魚などは、水が凍るような水温になっても冬眠して冬を越すことができますが、ベタも水温が下がると冬眠するのでしょうか。

残念ながらベタは冬眠しません。

そのため、日本の冬の水温では温度が低すぎて死んでしまいます。

上述の通り、ベタはタイ原産の熱帯魚です。タイは一年中温暖な気候で、水が凍るほどの水温になることがまずありません。

そのような環境に生息している魚なので、そもそも冬を乗り越えるという環境で育った魚では無いのです。

そのため、冬眠に必要な機能は持ち合わせておらず、水温が下がりすぎたら死んでしまいます。

逆に、夏場の35℃のような高い水温には耐えられます。

夏場は安心ですが、それ以外の季節は加温して、水温を24~28℃前後に保つようにしましょう。

ボトルアクアでの冬の水温管理方法

ボトルアクアでベタを飼育している場合、冬の水温管理はどのようにすればよいのでしょうか。

水量の少ないボトルアクアでベタを飼育している場合、外気温の変化の影響を受けやすく、水温の変化が激しくなります。

そのため、水温を一定に保つというのがかなり難しいです。

そのうえ、ヒーターが入らない容器も多くあります。

もしヒーターが入る大きさの容器ならなら入れましょう。

ヒーターが入らない場合の1番簡単な水温管理方法は、部屋の温度を暖房器具で一定に保つ事です。

冬の間、室温26℃を保つようにします。

「夜中までそんなに高い温度で暖房をかけるのはもったいない!」という場合には、パネルヒーターを敷いて、その上で室温を20℃くらいに保つようにすると良いでしょう。

パネルヒーターだけではパワー不足の心配があるので、単体での使用には注意が必要です。

水温計で水温を確認しながら暖房器具と併用して使いましょう。

そのほか、大きめの水槽に水をはり、その水をヒーターで温め、そこにボトルアクアを容器ごと入れて温めるという方法もあります。湯煎(ゆせん)のような感じですね。

この時、水槽の水位がボトルアクア容器の縁を超えないように注意してください。

ボトルアクア容器の半分から2/3ほどの水位があれば十分でしょう。

他に、発泡スチロールの中にボトルアクアを容器ごと入れ、周りにカイロを置いて保温すると言う方法もあります。

ですがこの方法は長時間の保温が望めず、温度調節も難しい上に、容器内が見えづらくなるというデメリットがあるので、一冬超えるための長期的な保温方法としてはお勧めしません。

容器の小さなボトルアクアの冬の水温管理方法をご紹介しましたが、最も簡単で安全な方法は、やはり部屋ごと暖房器具で温める方法です。

最近のエアコンなどの暖房器具は省エネ設計になっているため、1日中つけていても思ったより光熱費がかからないケースが多いです。

何よりこの方法ならば、ボトルアクアの景観を損なわずに保温できます。

水量が少ないボトルアクアの水温は、外気のちょっとした変化に大きく左右されます。

どの水温管理方法を試すにしても、冬の室内の温度変化にはより一層注意して管理しましょう。

冬のベタ飼育の水温管理まとめ

  • ベタが耐えられる最低水温は15℃ほど。飼育可能な最低水温は21℃ほど
  • 冬のベタ飼育にヒーターはあったほうが良いが、部屋全体を温めることでも対応できる
  • ベタは熱帯魚なので冬眠はしない
  • ボトルアクアの冬の水温管理は部屋を暖房で温める方法が最も簡単で安全

今回は冬のベタ飼育の疑問についてご紹介しました。皆様のベタ飼育の参考にしていただけると幸いです。

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