ベタの便秘と腹水病は違う!?症状や便秘解消の治療法

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ベタの便秘

ベタの便秘が治らない2週間はマズい?元気なら大丈夫?

ベタの便秘の症状はお腹が膨らむ?腹水病との違いは?

ベタの便秘に塩浴は効果がある?

ベタが便秘の時は絶食で治療できる?

ベタの整腸剤などの治療薬はある?

こんなベタの便秘に関する疑問についてご紹介いたします。

ベタの便秘が治らない2週間はマズい?元気なら大丈夫?

ベタ飼育で気をつけなければいけないのが「便秘」です。

ベタは一般的な熱帯魚に比べて運動量が少ない魚なので、便秘になりやすい傾向があります。

すぐに便秘が解消できれば安心ですが、場合によっては何日も糞が出ないこともしばしば。

もしベタの便秘が治らず2週間も続いたとしたら、かなりマズい状況なのでしょうか?

それともベタが元気ならば、そのままでも大丈夫なのでしょうか?

2週間便秘状態でも大丈夫かどうかは、便秘のベタのお腹の膨らみ具合によります。

2週間便秘が続いていてもそれほどお腹が膨らんでおらず、元気もあるのならば緊急性はそれほど高くありません。

逆に、パチンコ玉を飲み込んだようにお腹がパンパンに膨らんでいて、泳ぎもフラフラして辛そうな症状ならかなりまずい状態です。

同じ便秘でもどうしてこのような差が生まれるのかというと、食べる餌の量に個体差があるからです。

同じ大きさのベタでも、毎日しっかり餌を食べるベタもいれば、1日~2日おきにしか食べない個体もいます。

当然、毎日しっかり餌を食べるベタが便秘になった時の方が、早くお腹がパンパンに膨れます。

そのため、便秘期間が同じ2週間であっても、ベタのお腹の膨らみ具合によって緊急性が変わってきます。

よく食べる子が便秘になって2週間も経つと、かなりお腹が膨れて泳ぎが辛そうになるので、すぐに対処してあげて下さい。

また、2週間以上糞が出ていないにも関わらず、ベタのお腹がそれほど膨らんでいない上に元気もあるという場合には、本当に糞が出ていないのかもう一度よく観察してみて下さい。

ベタの糞の形状や飼育環境によっては、糞をしていても気付かないというケースも多いです。

ベタの糞は通常、ゴロッと大きく目立つため、すぐに気付きます。

しかし、ベタの体調によっては、細長い糞や砂のような細かい糞をする時があり、このような糞の場合、見逃してしまうことも少なくありません。

細長い糞や砂のような細かい糞をベタが突いたりすると、その衝撃で糞が粉々に散って水に溶けてしまい、分からなくなってしまいます。

また、突くだけでなく、ベタが糞を食べてしまう事もあります。

このような場合には、例えベアタンクで飼育していても糞が見当たらなくなってしまうので、何日も糞が出ていないと感じてしまうのです。

底砂を敷いてある水槽ならば、なおのこと分かりません。

このように、ベタの糞の形状や飼育環境によっては糞をしていても気付かないケースがあるので、糞が目視できるかどうかだけでなく、お腹の膨らみ具合もよく観察するようにしましょう。

しかし、上記のような細長い糞や砂のような糞をすると言うことは、ベタの内臓機能が弱っている証拠でもあるので、便秘に発展する前にベタの消化不良を解消する必要があります。

以上のように、ベタが2週間便秘状態の場合でも、元気があるならそこまで緊急性は高くありません。

しかし、元気があって糞が見当たらない、もしくはゴロッとした糞をしていないと言う時は消化機能が落ちているサインなので、やはり対処が必要です。

また、2週間便秘が続いてお腹がパンパンで、泳ぎ辛そうにしている場合はかなりヤバい状況なので、すぐに便秘の治療を開始して下さい。

ベタの便秘の症状はお腹が膨らむ?腹水病との違いは?

ベタの便秘の症状は、糞が出なくなりお腹が膨らむと言うものです。

しかし、同じようなお腹が膨らむ病気に「腹水病」というものがあります。

では、このベタの腹水病と便秘には、何か違いがあるのでしょうか?

便秘と腹水病は、発症原因やお腹が膨らむ原因に違いがあります。

ベタの便秘の原因は「消化不良」です。

腹水病も消化不良が原因の1つなのですが、腹水病の場合はもう1つ原因があります。

それは「エロモナス菌の感染」です。

消化不良が原因の腹水病の場合には便秘との判別がつきづらいですが、エロモナス菌由来の腹水病の場合には、判別がつくケースもあります。

エロモナス菌由来の腹水病の場合、体表に赤い充血が見られる「赤斑病」の症状や、鱗が逆立つ「松かさ病」の症状が現れる場合があるからです。

必ずしもこれらの病気が併発するわけでは無いですが、もしこれらの症状が見られたらエロモナス菌由来の腹水病なので、すぐに薬を使った治療が必要となります。

また、便秘と腹水病はお腹が膨らむ原因に違いがあります。

便秘は糞が腸に溜まる事でお腹が膨らみます。

そのため、お腹の膨らみは腸がある腹ヒレの上の方に現れます。

また、餌を与えるほどお腹が膨らむので、餌を与えなければお腹はそれ以上大きくなりません。

一方、腹水病はお腹(腹腔内)に水が溜まる病気です。

そのため、お腹全体が徐々に膨らんでいきます。

腹水は餌の量とは関係無く溜まっていくので、腹水病が治らない限り絶食しても徐々にお腹は大きくなっていきます。

また、腹水病は白く細長い糞が出るのが特徴です。

便秘と腹水病にはこのような違いがあります。

しかし、初期症状では便秘か腹水病かの判別がつきづらいです。

どちらか判断がつかない場合は、最初は便秘の治療から開始し、その過程でもし腹水病の症状が現れたら腹水病の治療に変更すると良いでしょう。

ベタの便秘に塩浴は効果がある?

ベタが体調を崩したり病気を発症した時の治療方法として、塩水を使った塩浴があります。

では、塩浴はベタの便秘治療にも効果があるのでしょうか?

結論から言うと、塩浴はベタの便秘治療にも効果を発揮します。

塩水を使った塩浴は、ベタの体内との浸透圧差が少なくなるので、ベタの体内の塩分と水分量を調整するための負担が減ります。

これによりベタの体力が回復し、体の新陳代謝が上がるので、排便が促され便秘解消につながることがあります。

また、塩浴によりベタの体内との塩分濃度差が少なくなる事で、ベタが通常よりも水を飲むようになることも、便秘解消につながる理由です。

通常の真水の場合、ベタなどの淡水魚は水を少量しか飲みません。

なぜなら、ベタの体内の塩分濃度の方が淡水よりも高いので、浸透圧によって体内に水が勝手に入り込むからです。

そのため、通常は水を飲むことよりも、おしっことして大量に排出する方を優先し、体内の塩分濃度を一定に保とうとします。

しかし、塩浴ならベタの体内との塩分濃度差が少なくなるため、普段よりも多くの水分を飲んで体内の塩分濃度を調節しようとします。

このように、より多くの水を飲むことが便秘解消に効果を発揮するのです。

人間の便秘解消方法にも水をたくさん飲むという方法があるように、ベタの便秘解消にも水分補給は大切です。

このように、塩浴はベタの便秘解消に効果を発揮します。

また、水温を28℃程度の高水温に設定すると、より新陳代謝が高まるので効果的です。

ベタが便秘の時は絶食で治療できる?

ベタが便秘の時には塩浴と並行して絶食させるのも一つの治療法です。

糞が出ない便秘の時に普段通り餌を与え続けてしまうと、どんどん糞がお腹に溜まってパンパンになってしまいます。

また、便秘は内臓機能低下による消化不良が主な原因ですので、便秘を発症している時は胃や腸が疲れてしまっている状態です。

そのような状態の胃や腸に、さらに餌を送り込んでしまえば余計に疲れてしまいます。

ベタは3日、4日絶食しても全く問題ありません。

それでも絶食させるのが心配という方は、餌の量を極力減らして与えるようにして下さい。

通常なら、1日2回、5粒~6粒与えていたところを、1日1回、3粒~4粒に減らすといった感じです。

餌の量を減らしてあげれば、それだけ内臓の負担も減るので、便秘が治りやすくなります。

また、絶食は消化器官の負担を減らすことが目的であって、排便を促す効果はそれほど高くありません。

よって絶食と合わせて塩浴やフレアリングといった排便を促す方法も一緒に行うようにして下さい。

ベタの整腸剤などの治療薬はある?

塩浴や絶食をしてもベタの便秘がなかなか良くならないという場合もあります。

このような場合、何か排便を促すような薬は無いのでしょうか?

例えば、ベタ用の整腸剤などの治療薬は市販されていないのでしょうか?

残念ながら、ベタ専用の整腸剤は販売されていません。

ですが、消化酵素が配合されている「ジクラ ジクラウォーター ベニッシモ ベタ用」のようなコンディショナーがあります。

腸内細菌を活性化する働きが期待できるので、塩浴と合わせて使うと良いですね。

また、ベタ用ではありませんが、人間用の整腸剤である「ビオフェルミン」を与える方法もあります。

ビオフェルミンを与えたらベタの便秘が解消したという話を多く聞くので、どうしても便秘が解消されない時に試してみると良いかもしれません。

ビオフェルミンは砕いてから与えましょう。

ビオフェルミン1錠をすり鉢などで潰します。そして、大きさが1mm~2mm程度の粒を3粒~4粒程度与えます。

砕いたビオフェルミンはすぐに沈んでしまいますが、ベタは興味を示して食べてくれます。

もし食べなかったとしても、ビオフェルミンが飼育水に溶けてベタの口に入るので問題ありません。

ビオフェルミンを与えた翌日に立派な糞が出たというベタ愛好家の方が多くいるので、ベタの便秘がなかなか解消されない時に試してみてはいかがでしょうか。

ベタの便秘まとめ

  • ベタの便秘が2週間続いていてもお腹が膨らんで無くて元気があるならば緊急性は低い
  • 便秘と腹水病を見分けるのは難しいので最初は便秘の治療方法で治療をはじめる
  • 塩浴はベタの便秘解消に効果がある
  • 3日、4日の絶食はベタの消化器官を休ませ機能を回復させる効果がある
  • ベタ用の整腸剤は無いがビオフェルミンが使える

今回はベタの便秘に関する疑問についてご紹介しました。皆様のベタ飼育の参考にしていただけると幸いです。

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