
ベタのフンの頻度ってどれくらい?
ベタがフンをしないのはふんづまり?
ベタのフンが白いのは大丈夫?
ベタのフンを掃除したいけれどいい取り方は?
こんなベタのフンに関する疑問についてご紹介いたします。
ベタのフンの頻度
どんな生き物でも食べ物を食べたらフンをするのが正常ですが、ベタの場合はどのくらいの頻度でフンをするのが正常なのでしょうか。
基本的には毎日餌を食べていれば、最低でも1日一回はフンをします。
ベタがするフンの大きさは餌の量によって変化します。
毎回満腹近くまで与えていれば、ゴロっと大きなフンをします。
逆に粗食にしていれば細く小さなフンとなる事が多くなります。
いずれにしろ、毎日餌を食べていれば、毎日フンをするのが健康の証です。
もし、毎日していたフンが急に見られなくなった場合には、ベタがふんづまりを起こしているかもしれません。
ベタがフンをしないのはふんづまり?
毎日ベタに餌を与えているにも関わらず、2~3日以上もフンが見られない場合には、ベタが「ふんづまり」を起こしている可能性があります。
ふんづまりを起こしているかどうかの確認ポイントは「ベタのお腹の膨らみ」です。
餌を食べた直後にお腹が膨らむのは正常です。
しかし、お腹の膨らみが一向に解消されず、フンが見られない場合にはふんづまりなどでフンが出ていない状況が考えられます。
もしお腹の膨らみが解消されていて、なおかつベタに元気があるならば、それはベタが排出したフンが小さいなどの理由で、フンに気付けていないだけという可能性があります。
ベアタンクで飼育している場合は、小さなフンでもすぐに気付きます。
しかし、底砂を敷いたり水草を入れるなどしたレイアウト水槽の場合、底砂や水草の間にフンが入り込んで見つけられないケースが多々あります。
このように、フンをしていないように見えても、ただフンを見つけられていないだけの場合もあるので、与えた餌の量やベタのお腹の膨らみ具合などをよく観察して、本当にフンが出ていないのか判断しましょう。
観察の結果、ベタのお腹にフンが詰まって出ていない便秘状態だと判断できたならば、すぐに治療する必要があります。
なぜならベタの便秘は命に関わることもあるくらい重大な問題だからです。
ベタの便秘が長引くと、内臓が圧迫され浮力がうまくコントロールできなくなり、泳ぎがフラフラしたり、体が横向きになったりします。
また、便秘から「腹水病」を発症する事もあります。
体が横向きになるなど重症化した便秘や腹水病は、治療が困難な場合が多く、そのまま死んでしまうことも少なくありません。
ベタが便秘・ふんづまりになる原因
ベタが便秘になってしまう原因として最も多いのが「餌の与えすぎ」です。
特に、冷凍赤虫などの動物性の餌を大量に与えてしまうと、便秘になりやすくなります。
冷凍や乾燥で売っている赤虫は、タンパク質が豊富で栄養価が高い良い餌なのですが、人工飼料に比べて消化しにくいという難点があります。
そのため、ベタに与える際は、たまのおやつとして2~3匹程度の赤虫を与えるのが適量です。
もちろん、いくら人工飼料の方が消化しやすいといっても、与えすぎると消化不良を起こすので、適量を守りましょう。
また、水温低下はベタの腸の活動を低下させるため、便秘の原因となります。
特に、餌を与えた後に水温が低下してしまうと、食べた餌をうまく消化できなくなってしまいます。
秋や冬などの寒い時期の夜に餌を与える場合には、夜間の水温低下に注意しましょう。
ベタが便秘になってしまわないように、まずは日頃から予防することが大切です。
- 水質の悪化を避ける
- 水温を一定に保つ
- 餌を与えすぎない
- 古い餌を与えない
- 定期的に運動(フレアリング)させる
これらの点に注意することで、ベタの腸の活動を正常に保ち、便秘を予防することが出来ます。
また、与える餌の種類を消化を助ける酵素が配合しているものに変えるのも一つの対策です。
例えば、「ひかりベタ アドバンス」のように、乳酸菌や酵母菌などが含まれた餌がおすすめです。
注意していてもベタが便秘になってしまった場合には、すぐに便秘の治療を行います。
- 2~3日絶食させる
- 水温を上げる
- 水換えして水質を改善する
- 塩浴する
- フレアリングさせる
これらの治療方法を行うことで便秘の解消が見込めます。
また、便秘の原因が他の病気にある事があります。
フンが出ず体が膨らみ、鱗が逆立つような症状が見られたら「松かさ病」と呼ばれる病気に感染している可能性があります。
松かさ病を発症している場合は、「観パラD」などの薬を使った治療方法になります。
松かさ病は進行すると完治させることが難しいので、早期発見・早期治療が大切です。
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このように、ベタのふんづまり、便秘は命に関わるケースが多いため、発見次第すぐに治療を始めることが大切です。
ベタのフンが白い
ベタのフンの色は、基本的に食べた餌の色をしています。
人工飼料の多くは赤褐色なので、ベタのフンも同じような色をしています。
また、赤虫を食べたフンは黒っぽい色をしています。
このように、ベタのフンは食べた餌によって色が変わります。
ですが、たまにベタが「白いフン」をする事があります。
白色の餌を与えた記憶も無いのに、ベタが白いフンをするのは、何か病気などのサインなのでしょうか?
ベタが白いフンをした場合には「消化不良」が考えられます。
なんらかの原因でベタの腸の働きが落ち、消化吸収がうまくいかなくなると、白いフンが出る事があります。
また、消化不良から発生する腹水病を発症した場合にもフンが白くなります。
このように、ベタが白いフンをした時は消化不良や腹水病などの内臓疾患が原因にあるので、すぐに対処しなければベタの命に関わる緊急性が高い状態です。
そのため、ベタが白いフンをしているのを見つけたら、すぐに治療を開始しましょう。
基本的には便秘の時と同じような治療方法になります。
- 絶食させる
- 水温を上げる
- フレアリングさせる
- 塩浴させる
まず大切なのは絶食です。
消化不良は胃や腸の機能が低下している状態です。
そのため、餌を絶って胃腸の負担を軽くしてあげましょう。
水温は28℃~30℃程度の高水温にします。これによりベタの代謝を高め、胃腸の正常な働きを促します。
フレアリングも消化器官の機能を高めるのに有効です。
フレアリングはベタにとって全身運動のため、血行を促進し消化器官の働きを高めてくれます。
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これらと合わせて塩浴も行うと良いでしょう。
塩浴はベタの体力を回復させ自然治癒力を高めてくれるので、消化器官の機能回復にも役立ちます。
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また、ベタの消化器官の働きを助ける「消化酵素」が含まれている調整剤(コンディショナー)を使うのも良い方法です。
例えば、「ジクラウォーター ベニッシモ ベタ用」には消化酵素が含まれており、ベタの腸内細菌を活性化して消化を助ける効果があります。
このような調整剤を使って、ベタの消化機能の改善を助けるのも良いですね。
白いフン以外に、ベタのお腹が膨らんでいるという症状が見られる場合には、腹水病を発症している可能性が高いので、上記の方法に加えて薬浴も合わせて行います。
薬は「観パラD」や「グリーンFゴールド」を使うと良いでしょう。
このように、ベタの白いフンはベタが消化不良を起こしているサインであり、見つけたらすぐに対処する必要があります。
ベタのフンの掃除頻度と取り方
ベタが毎日フンをしてくれることは健康である証でもあるので喜ばしいことです。
しかし、そのフンを放置してしまったらまた違った問題が起こってしまいます。
そのためベタの糞は定期的に掃除してあげなければなりません。
掃除するとしたら、どのような方法でどのくらいの頻度でフンの掃除を行うのが良いのでしょうか?
頻度としては、ベタがフンをしたらなるべくすぐに回収するのが望ましいです。
フン掃除の方法は、スポイトで吸って回収します。
餌を毎日食べさせているベタは、体調が良ければ基本的に毎日フンをします。
このフンをそのまま放置してはいけません。見つけたら早めに水槽から排出しましょう。
これは「水質の悪化」と「ベタがフンを食べる」のを防ぐためです。
フンをそのまま放置しておくと、アンモニアや亜硝酸塩などが発生します。
これらの物質はベタにとって有害で、アンモニアや亜硝酸塩濃度が高まるとベタは中毒症状を起こします。
この中毒症状によって死んでしまうこともあるので、なるべくアンモニアや亜硝酸塩濃度を高めないことが大切です。
底砂やフィルターがある水槽の場合、濾過バクテリアが繁殖して「生物濾過」が回るようになっているので、多少フンや餌の食べ残しが残っていても、そこまで急激にアンモニアなどの濃度が高まる心配はありません。
ですが、フンや食べ残しの量が多ければ、生物濾過が追いつかず水質が悪化してしまいます。
濾過バクテリアがほとんど繁殖していない、フィルターなしのベアタンクになると、この影響はより顕著に現れます。

どちらの飼育スタイルにしても生物濾過の有無に関わらず、できるだけフンは取り除いた方が水質悪化を防ぐ事ができるため、ベタの健康を維持しやすくなります。
また、ベタが排出したフンをそのままにしておくと、ベタがフンを突っついて食べようとしてしまいます。
これは、フンの中にある未消化の餌を食べようとする行動なのですが、これによりフンが細かくばら撒かれてしまうので、水がより汚れやすくなります。
このような事態を防ぐために、ベタがフンをしたら、なるべく早くフンを回収して掃除しましょう。
フンの掃除は水槽用スポイトなどで行います。
ベタのフンは(与える餌の量にもよりますが)割と大きいので、見つけやすいものです。
見つけたら水槽用スポイトを使って取り除いてあげましょう。
前述の通り、ベタのフンは割と大きいので、吸い込み口が小さなスポイトだと、フンを吸い込みきれないことがあります。
「ジェックス おそうじラクラク クリーナースポイト」は、吸い込み口が広く丈夫で使いやすいのでおすすめです。
スポイトを使う際の注意点としては、スポイトをベタの体に当てないようにする事です。
ベタの体表の粘膜は薄く、スポイトが当たることでの擦(す)れなどが原因で粘膜剥離を起こすので注意して下さい。
水質維持にはフンの掃除と合わせて、適切な頻度での水換えも大切ですので、こちらも忘れずに行いましょう。
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ベタのフンの疑問まとめ
- 毎日餌を食べているベタなら最低でも1日一回はフンをする
- ベタが2~3日フンをしないのは便秘の可能性がある
- 便秘を放置するとベタの命に関わるので早めに対処する
- ベタの白いフンは消化不良のサイン
- 白いフンの他にお腹が膨(ふく)れている症状があるならば腹水病の可能性があるので早期に治療する
- ベタのフンを見つけたらその都度スポイトで掃除する