ネオンテトラの繁殖は難しいのか?
ネオンテトラは勝手に繁殖する?
ネオンテトラを勝手に繁殖させるための方法とは?
ネオンテトラの繁殖は稚魚飼育が難しい?
こんなネオンテトラの繁殖難易度に関する疑問についてご紹介いたします。
ネオンテトラの繁殖は難しいのか?
赤と青の体色が美しいネオンテトラは、丈夫で飼育が簡単な上に値段も安く、アクアリウムの入門魚として人気の熱帯魚です。
そんなネオンテトラの魅力といえば、群遊して泳ぐ姿です。
たくさんのネオンテトラが群れをなして一緒に泳いでいる姿は、大型魚にも負けない迫力と美しさがあります。
しかし、いくら値段が安いと言っても、一度に数十匹のネオンテトラを購入するとなると、それなりに金額がかかります。
それならば、自宅の水槽でネオンテトラを繁殖させて増やせば良いと考える方もいるでしょう。
しかし、自宅の水槽でネオンテトラを繁殖させたという話はあまり聞きません。
自宅の水槽でネオンテトラを繁殖させて増やす事は難しいのでしょうか?
結論から言うと、ネオンテトラの繁殖難易度はメダカやグッピーなどに比べると高いです。
メダカやグッピーの場合は、成熟したオスとメスを一緒に飼育していれば、勝手に繁殖してくれます。
しかし、ネオンテトラの場合は、いくらオスとメスを揃えても、繁殖スイッチが入らなければ繁殖してくれないのです。
ネオンテトラの繁殖スイッチをいれるには、水質や水温を繁殖に適した状態に維持する必要があります。
また、うまく繁殖スイッチが入って産卵したとしても、まだ問題があります。
それは、産卵した卵をネオンテトラが食べてしまうという問題です。
ネオンテトラはメダカのように、水草に卵を産みつけたりしません。
そのまま底砂の上に卵を撒き散らすようにして産卵します。
そのため、産卵している側から周りのネオンテトラが卵をどんどん食べてしまい、ほとんど残らないのです。
このように、ネオンテトラの飼育は容易ですが、繁殖難易度は高めです。
しかし、アクアショップにはブリード物のネオンテトラがたくさん入荷しているのも事実です。
なので、繁殖環境さえ整えてあげれば、自宅でネオンテトラを繁殖させることも不可能ではありません。
少々難易度は高いですが、ネオンテトラの繁殖条件を整えて、繁殖にチャレンジしてみるのも面白いですね。
ネオンテトラは勝手に繁殖する?
ネオンテトラを繁殖させるには、成熟したオスとメスを揃え、繁殖スイッチが入る環境を整えてあげる必要があります。
では、飼育水槽の環境が繁殖に適していれば、勝手に繁殖してどんどん数を増やしてくれるのでしょうか?
結論から言うと、産卵はしますが、稚魚が孵化して成魚まで成長するというケースはほとんどありません。
何故なら前述のように、産卵した卵のほとんどがネオンテトラに食べ尽くされてしまうからです。
運よく卵が残り無事に孵化したとしても、体が小さく泳ぎが下手な稚魚は、すぐに成魚のネオンテトラに見つかり食べられてしまいます。
そのため、ネオンテトラが勝手に繁殖して数を増やすという事は、ほぼ期待できません。
勝手に繁殖させることは難しいですが、産卵した卵が食べられてしまう前に別容器に移せば、安全に孵化させることができます。
以上のように、ネオンテトラが勝手に繁殖して数を増やすと言うのは、通常の飼育環境ではほとんど期待できないでしょう。
しかし、産卵した卵や稚魚が生き残れるような飼育環境が準備できれば、勝手に増える確率が高まる可能性があります。
ネオンテトラを勝手に繁殖させるための方法
飼育しているネオンテトラが勝手に繁殖しない大きな原因は、「産卵した卵や稚魚が食べられてしまうから」です。
そのため、ネオンテトラを繁殖させる場合には、卵や稚魚が食べられないように別容器に隔離して飼育すると言うのが、一般的な繁殖方法になります。
しかし、親魚と同じ水槽内であっても、卵や稚魚が食べられにくい飼育環境を整える事ができれば、勝手に繁殖する可能性は高まるでしょう。
では、どのような飼育環境を作れば、卵や稚魚が生き残る確率が高まるのでしょうか?
ネオンテトラの卵や稚魚の隠れ家が豊富な環境ほど、卵や稚魚が生き残る確率が高まります。
ポイントは次の3つです。
- 底砂には大磯砂などの粒が大きめのものを使う
- ウィローモスなどの水底に広がる水草を豊富に用意する
- ネオンテトラだけの単独飼育にする
底砂は目の細かい砂やソイルは避け、大磯砂のように粒が大きめの砂を使うようにしましょう。
そうする事で、砂と砂の間に卵が入り込むので、成魚のネオンテトラに見つかる可能性が低くなります。
同じ理由から、ウィローモスなどのような、底砂の上を這うように広がる水草も豊富に用意してあげましょう。
成長が早く葉がフサフサに広がるウィローモスなどは、卵や稚魚の隠れ家として最適です。
また、ネオンテトラの繁殖を促したい場合には、他の魚との混泳は避け、単独飼育にするのがおすすめです。
混泳魚がいる事でネオンテトラにストレスがかかってしまい、繁殖しにくくなる可能性があります。
また、混泳魚に卵や稚魚を食べられてしまう恐れもあるので、ネオンテトラだけの単独飼育で繁殖にチャレンジして下さい。
以上のように、卵と稚魚の生存率が上がるような飼育環境を整えてあげることで、ネオンテトラが勝手に繁殖する可能性が高まります。
ですが、より多くの稚魚を得て、着実に数を増やしたいと言うのならば、繁殖水槽を別に用意して、卵と稚魚を隔離して育てた方が確実です。
この方法ならば、アクアリウム初心者の方でもネオンテトラを繁殖させる事ができるでしょう。
このように、繁殖水槽を用意して繁殖させた方が成功率が高いので、まずはこちらの方法で繁殖にチャレンジする事をおすすめします。
ネオンテトラの繁殖は稚魚飼育が難しい?
ネオンテトラの繁殖が難しいとされる要因の一つは、卵や稚魚が食べられてしまう事です。
この問題は、繁殖容器に卵と稚魚を隔離すれば簡単に解決できます。
しかし実は、ネオンテトラの繁殖が難しい要因がもう一つあります。
それが、「稚魚の飼育難易度の高さ」です。
ネオンテトラの稚魚の飼育難易度が高い理由は、その体の小ささにあります。
生まれたてのネオンテトラの稚魚はとても小さく、肉眼で見つけるのが困難なほどです。
あまりに小さいので、メダカやグッピーの稚魚飼育に使うような、ベビー用の人工飼料やブラインシュリンプすら食べられません。
体の小さなネオンテトラの稚魚が食べられるのは、インフゾリアなどの極小の餌のみです。
そのため、水槽内にインフゾリアなどのプランクトンが沸いていないと、ネオンテトラの稚魚は何も口にできず、餓死してしまいます。
この給餌難易度の高さが、ネオンテトラの稚魚飼育が難しいとされる理由なのです。
ネオンテトラの稚魚が生まれたら、インフゾリアや微生物の元、PSBなどを添加して、餌切れを防いであげましょう。
また、屋外のメダカ飼育で発生するグリーンウォーターを使うのも良いですね。
グリーンウォーターは植物性プランクトンなので、ネオンテトラの稚魚の餌として重宝します。
生後5日から10日くらい経つと、冷凍ワムシや孵化したての小さなブラインシュリンプが食べられるようになり、生後10日以上経って5mm程度の大きさになれば、通常サイズのブラインシュリンプも食べられるようになります。
ブラインシュリンプが食べられる大きさになれば、与えられる餌の種類も増え、餓死する心配がかなり少なくなるので、育てやすくなります。
以上のように、飼育が難しいとされるネオンテトラの稚魚ですが、稚魚のサイズに合わせた餌を与えてあげれば、育てる事は十分に可能です。
しっかりと餌を与えて、元気に大きく育ててあげましょう。
ネオンテトラの繁殖難易度まとめ
- ネオンテトラの繁殖難易度は高めだが、繁殖に適した水質や水温といった環境を整える事で、繁殖させる事は十分に可能
- ネオンテトラが水槽内で勝手に繁殖して数を増やす事はあまりない。
- 産んだ卵や稚魚を放置してしまうとネオンテトラが食べ尽くしてしまうため自然繁殖は難しい。
- 卵や稚魚の隠れ家となるような底砂や水草を豊富に用意することで、勝手に繁殖する可能性が高まる。
- ネオンテトラの稚魚飼育が難しい理由は、体がとても小さく食べられる餌が限られているから。
- 生まれたての稚魚にはインフゾリアなどのプランクトンを与えると良い。
今回はネオンテトラの繁殖難易度に関する疑問についてご紹介しました。皆様のネオンテトラ繁殖の参考にしていただけると幸いです。