ベタの目が飛び出るポップアイとは?原因は?
ベタのポップアイの見分け方は?
ベタのポップアイに塩浴は効果ある?
ベタのポップアイの治療・治し方は?
こんなベタの目が飛び出るポップアイに関する疑問についてご紹介いたします。
ベタのポップアイとは?原因は?
「ポップアイ」とは、目の周辺が腫れあがって膨らんでしまう病気です。
症状が進行していくと次第に眼球も突出していき、重症化すると目が取れてしまうこともあります。
ほかの病気を併発する場合が多く、症状が軽度だからといって放置してはいけません。
ポップアイの症状が確認できたら素早く治療してあげましょう。
そこで気になってくるのがポップアイを発症してしまう原因です。
ポップアイを引き起こす原因は明確には解明されておらず、考えられる原因として3つ程挙げられています。
原因① エロモナス菌
エロモナス菌が引き起こす感染症からポップアイを発症してしまうことが多いため、エロモナス菌はポップアイを引き起こす原因菌である可能性が高いとされています。
エロモナス菌は、淡水の中であれば常に存在している常在菌です。
ベタが健康な状態であればとくに問題はありませんが、ベタが体調を崩して免疫力が下がっていたり、水質の悪化によってエロモナス菌が増殖したりするとポップアイなどの病気を引き起こす原因となります。
原因② 水質の悪化
水質の悪化は、先程ご紹介したエロモナス菌が活性化してしまう原因となります。
水質の悪化によってpHが急激に変化するとベタが体調を崩してしまい、免疫力が低下することでエロモナス菌に感染してしまうのです。
そして、このエロモナス菌の感染はポップアイやほかの病気を引き起こしてしまう原因となるため、水質管理は徹底して行いましょう。
ポップアイに限らず、ベタの健康を守るには水質と水温の管理を徹底することが大切になってきます。
定期的な水換えやメンテナンスを行うことでベタの住みやすい環境を維持し、ベタを病気から守ってあげましょう。
原因③ 外傷
ベタが眼球や目の周りに怪我をしてしまい、その傷から雑菌が入ることでポップアイを発症してしまうとも言われています。
また怪我をしたことでストレスを感じ、健康状態が悪化して免疫力が低下することもあるため、ポップアイを発症する引き金となると言えるでしょう。
ベタのポップアイの見分け方は?
ポップアイは眼球まわりが盛り上がり、次第に眼球が飛び出してくる病気です。
元々目が飛び出している出目金を想像すると、わかりやすいかもしれません。
しかし、初期症状では出目金のような目の出っ張りはほとんど見られませんが、目の周りが充血しているようであれば、症状が進行して目が出っ張ってくる可能性があります。
ポップアイの症状のほかに、松かさ病などのエロモナス菌が原因で発症する病気の症状が出ていれば、エロモナス菌の感染が原因である可能性が高いです。
また、ベタの顔を見たときに何となくいつもと違うと感じてからしばらくすると、少しずつ目が出っ張ってくることもあるので、少しの変化に気づいてあげられるようによく観察してあげてください。
目の出っ張りは上から見るとわかりやすいため、「いつもより目が出ていないか」「左右で目の出方や大きさに違いはないか」よく観察しましょう。
ベタのポップアイに塩浴は効果ある?
病原体によっては塩浴に効果がある場合もありますが、ポップアイを引き起こした原因がわからない場合が多いため、必ずしも塩浴に治療効果があるとは言えません。
しかし、病気を治す治癒力を上げるためには体力が必要です。
塩浴はベタの負担を減らして自己治癒力を高めてくれるため、体力を温存する効果が期待できます。
初期症状であれば自己治癒力が上がることで治る可能性もあり、ほかの治療を行う前に体力を回復する目的で行うといいでしょう。
ベタのポップアイの治療・治し方は?
定期的な水換えを行ったりと飼育環境にどんなに気を配っていても、病気を発症してしまうことはあります。
少しでも異変を感じたらしっかりと観察を行い、病気の症状に合った治療法を必ず行ってあげることが大切となってくるので、以下でその治療方法をご紹介します。
治療方法① 薬餌
ポップアイの治療には、「薬餌」に高い効果があるとされています。
使用する薬餌は「グリーンFゴールド」や「観パラD」をひたした餌や、経口投与する「パラキソリンF」がおすすめです。
ただし、この方法は餌を食べてくれないと意味がないため、食欲がある段階で行う必要があります。
また、薬餌で注意したいのが食べ残しです。
治療を行う上で水槽の水がきれいである必要があるので、食べ残した餌は必ず取り除きましょう。
治療方法② 水深を浅くする
水深が深いとベタに水圧がかかってしまい、目が押し出されてしまうことがあります。
水圧は症状を悪化させる原因となってしまうので、負担をかけないためにも15cm程度まで水深を下げてあげましょう。
しかし、水深が下がるということは水量が減るため、水が汚れやすくもなります。
水が汚れてしまうとせっかく治療を行っていても効果が表れにくくなってしまうので、こまめな水換えが必要です。
ただ、病気になったベタは体力や免疫力が落ちている状態であるため、水質の急変はかなりの負担になります。
水質が急変しないように、少量を定期的に水換えすると安全に行えるでしょう。
治療方法③ 薬浴
薬浴はベタなどの魚が病気になってしまった際に、塩浴と並んで行われる治療法です。
ところがポップアイを引き起こす菌は魚の体内にいるため、薬浴の効果は表れにくい傾向にあります。
ですが、ポップアイを引き起こした原因が外傷性である場合や、症状があまり進んでいない段階であれば効果が表れることも。
薬の入れすぎはベタの負担となってしまうため、薬浴を行う際は必ず規定量を守って行うようにしてください。
ベタのポップアイまとめ
- ポップアイとは眼球が突出してしまう病気で、水質の悪化や免疫力の低下でエロモナス菌に感染したり、目の周りを怪我することで引き起こす
- ポップアイの治療で塩浴を行う際は、自己治癒力を上げることを目的に行うと良い
- ポップアイの治療の際は水深を15cm程度まで下げ、薬餌を行うと良い
- ポップアイの治療での薬浴は効果が表れにくいが、原因が外傷性である場合や初期症状であれば効果が表れることもある
今回はベタの病気ポップアイについてご紹介しました。皆様のベタ飼育の参考にしていただけると幸いです。