
グッピーの産卵に関する情報をまとめました。グッピー繁殖の中で出てくる様々な疑問にお答えします。
グッピーの産卵と出産の違いとは?
グッピーの産卵の兆候と見極め方は?
グッピーの産卵時期はいつ頃?
グッピーの産卵周期はどのくらい?
グッピーの産卵時間はどのくらい?
グッピーの産卵数はいくつくらい?
グッピーの産卵箱とは?そのメリットは?
グッピーが産卵しない理由は?
こんなグッピーの産卵に対する疑問についてご紹介いたします。
目次
グッピーは産卵ではなく出産
初めから出鼻を挫くような話になるかもしれませんが、グッピーは卵胎生と呼ばれる繁殖方法のため正確には産卵ではなく、出産となります。
卵胎生とはメスが胎内で卵を孵化させて子供を産むスタイルの繁殖方法です。
ただ、「魚=産卵」といったイメージが強いため、出産というよりも産卵と言った方がすんなり頭に入ってくる人も多いのでないでしょうか。
よってこのページではあえて出産ではなく、産卵という言い方で話を進めて行こうと思います。
グッピーの産卵の兆候と見極め方
妊娠したグッピーのメスはお腹がだんだん丸くなっていきます。
また、メスのグッピーの腹びれ付け根あたりにある妊娠マークが徐々に濃くなっていくのも産卵の合図の一つです。
さらに産卵が近づくと丸かったお腹が角張り、妊娠マーク付近に稚魚の目が透けて見えることがあります。
このようなサインが見られたら産卵直前ですのでメスのグッピーを産卵箱に移すタイミングでもあります。
産卵間近のメスの前兆には個体差があるのでわかりにくいこともあります。
特に初産のメスは出産する稚魚の数も少ないため産卵のサインに気づきにくいこともあります。
産卵のサイン詳細は以前公開しました記事にも記載してありますのでご覧ください。
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グッピーの産卵時期
グッピーの産卵時期は産卵条件を知ることである程度予測はできるようになります。
産卵に一番関係している要因は水温ですので水温が産卵に適した時期が産卵時期となります。
と言ってもグッピーは熱帯魚ですので飼育においてはヒーターを使用しているはずです。
なので産卵時期というものを気にする必要は特に無いというのが答えかもしれません。
年齢的な産卵時期となると生後3ヶ月~4ヶ月も経てば産卵できるようになります。
グッピーの産卵は一生のうちに1回ではありませんので、産卵ができるようになってから寿命間近までが産卵期間となります。
グッピーの産卵時間
グッピーが産卵する時間帯に特に決まりはないですが、一日のうちでも静かな夜間~明け方にかけて産卵を行うことが多いものです。
これは多くの外敵が寝静まっている時間帯を狙って産卵するグッピーの習性かもしれません。
ただ、水槽飼育下では日中の明るい時間帯に産卵することもありますので必ず明け方ということもないようです。
出産にかかる時間は意外と長いもので一匹だけならすぐに産まれてくるのですが、全ての稚魚を産み落とすまでにはかなりの時間を要します。
長い時には6時間くらいかけて全ての産卵を終える個体もいるほどです。
グッピーの産卵周期
グッピーの産卵周期は25日~30日程度ですのでざっと考えても1ヶ月に1回は産卵する計算になります。
この産卵周期はグッピーが産卵するのに適した環境で飼育していることが前提ですので、水温が理想的な水温より低かったりすると産卵周期は伸びる傾向にあります。
さらにメスのグッピーは1回の交尾で3回分ほどの卵を蓄えることができますので、1度交尾を行えばメスだけで隔離しておいても3回くらいは産卵できる計算になります。
グッピーの産卵数
グッピーの産卵数は個体によってかなりの差があります。
傾向としては初産のグッピーはまだ体が出来上がっていないこともあり、産卵数が少ない傾向にあります。
それでも10匹~20匹は産まれてきます。
体がしっかり成長して産卵に慣れたメスのグッピーは1回の産卵で30匹以上産むようになります。
メスの産卵数はメスがどのように成長してきたかによっても変わってきます。
稚魚の頃から栄養価の高い餌をしっかり食べて大きく成長したメスのグッピーと成長が遅れたグッピーとではやはりお腹に抱える卵の数も変わってきてしまうものです。
この辺りの内容も以前公開した記事に詳細を記載してありますのでご覧ください。
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グッピーの産卵箱
グッピーの産卵時には稚魚を外敵から守るための産卵箱と呼ばれるものがあります。
適正なタイミングでメスのグッピーを産卵箱に隔離することで稚魚を守ることができます。
しかし、極端に早くから隔離してしまうとメスのグッピーのストレスとなってしまうこともありませのでやはり産卵の前兆を確認してから隔離することが望ましいでしょう。
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グッピーが産卵しない
グッピーは繁殖が容易な魚ですが、それでも産卵しないということもあります。
グッピーが産卵しない原因は繁殖環境の問題とグッピーそのものの問題に大きく分けることができます。
繁殖環境の問題とは
- 水温が産卵適正水温ではない
- 水質が極端に悪化している
- 餌不足でメスが繁殖できない
グッピーそのものの問題とは
- オスメスが揃っていない
- オスとメスの相性が悪い
- オスメスともに産卵適齢期に達していない
- 病気にかかっいる可能性(腹水病)
このような問題を順に確認してみましょう。
グッピーの産卵には水の温度が非常に関係しています。
水温が低過ぎすと産卵までの期間が伸びてしまってなかなか産卵しないということも起こります。
お腹の中で稚魚が成長するのに時間がかかってしまうことが大きな原因です。
そのような時には水温を確認し、26℃くらいに設定してあげましょう。
特に冬は水槽用ヒーターを設置してあっても水槽のサイズによってはしっかり水温をキープできていないこともありますので毎日の水温確認は必要となります。
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水温に問題がなければ水質の悪化も疑ってみましょう。
水質が悪化するとグッピーが体調を崩してしまうので正常な産卵が行えなくなります。
水質が悪化して極端な酸性に傾いていないかph測定を行ってみましょう。
phが7あたりなら問題ありません。
水質が悪化しているようなら水換えの頻度を増やして水質改善に努めましょう。
水換えによる水質の変化はメスの産卵を促進させる効果もあります。
ただ、あまりにも極端な水質変化はグッピーにとってストレスとなりますので水換え方法もしっかり守らなければなりません。
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水温や水質に問題がなければ餌不足も疑ってみましょう。
毎日餌を与えていれば起こりにくい問題ではありますが、餌不足でメスが痩せてしまうとなかなか産卵できなくなってしまいます。
次にグッピーそのものの問題ですが、まずオスメスが揃っていなければ産卵どころか繁殖をすることはありません。
グッピーに関して言えばオスとメスの見分けは付けやすいのでこの問題は起こりにくいでしょう。
次のオスとメスの相性ですが、1ペアでは相性が合わないと繁殖をしないことがありますので、できれば数匹で飼育するようにしましょう。
さらにオスとメスが産卵適齢期に達していることも必要な条件となります。
最後の病気の問題は極力避けたい問題ですが、可能性としてはあり得ることです。
グッピーのメスのお腹が大きくなっていると産卵が間近だと思いワクワクするものですが、実は産卵ではなく、腹水病という病気に罹ってしまっていることもあります。
繁殖と病気の見分け方については過去の記事でご紹介していますのでご確認ください。
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グッピーの産卵に対する疑問まとめ
- グッピーは卵胎生メダカなので産卵ではなく出産となる。
- グッピーの産卵の兆候はお腹の形と妊娠マーク。
- グッピーの産卵時期というものは特になく、加温された水槽では一年中産卵時期となる。
- グッピーの産卵周期は1ヶ月程度でメスのグッピーは1回の交尾で3回分くらいの卵を蓄えられる。
- 初産のグッピーの産卵数は少ないが、徐々に増える。
- グッピーが産卵しない理由は大きく分けると繁殖環境とグッピーそのものの問題のふた通りがある。
今回はグッピーの産卵に対する疑問についてご紹介しました。皆様のグッピー繁殖の参考にしていただけると幸いです。