コリドラスの餌は顆粒とアカムシなどの生き餌どちらがおすすめ?
オトシンクルスの餌をコリドラスに与えても大丈夫?
コリドラスの餌で人気のおすすめランキングを知りたい。
こんなコリドラスにおすすめの餌に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
コリドラスの餌は顆粒とアカムシなどの生き餌どちらがおすすめ?
コリドラスに与える餌として、人工飼料の顆粒の餌とアカムシなどの生き餌では、どちらがおすすめなのでしょうか?
結論から言いますと、「メインは人工飼料で生き餌はたまに与えると良い」と言えます。
コリドラスの成長段階によっても変わってくるのですが、幼魚から成魚の大きさなら、メインは人工飼料の方が栄養バランスが良くおすすめです。
餌を食べ始めた稚魚の時期はインフゾリアやブラインシュリンプなどの生き餌の方がおすすめです。
コリドラスの稚魚は人工飼料を餌と認識しづらく、食いつきが悪いことがあります。
一方生き餌は動き回るため、その動きに釣られて稚魚も思わず口にするので食いつきが良いものです。
また、ブラインシュリンプは高タンパクで栄養価が高いため、稚魚を早く大きく成長させることができます。
また、稚魚の時期にブラインシュリンを食べて育った個体は、その後も大きく成長する傾向にあるので、大きな成魚に育てたい時には、稚魚の段階でブラインシュリンプを与えるようにすることをおすすめします。
もちろん、稚魚の段階から人工飼料のみでも十分育てることはできますので安心してください。
ブラインシュリンプは沸かす手間が大変なので、給餌にあまり時間が取れない方は、最初から人工飼料で育てる事をおすすめします。
コリドラスがある程度大きくなり、幼魚と呼ばれる大きさになったら、徐々に人工飼料に慣らしていきましょう。
なぜ人工飼料メインに切り替えた方が良いのかと言うと、生き餌だけだと栄養バランスが偏るからです。
アカムシなどの生き餌は、タンパク質は高めですが、ビタミンなどの栄養素が人工飼料に比べて少ない傾向にあります。
ビタミンやミネラル類も、魚の健康な発達に欠かせない栄養素です。
そのため、栄養バランスに優れた人工飼料を与えた方が、コリドラスの健康維持には効果的です。
また、飼育者の手間の点でも人工飼料中心の方が良いと言えます。
ブラインシュリンプは卵から沸かす手間がかかり、アクアリウム初心者の方にはかなり面倒で飼育の負担になります。
冷凍アカムシはブラインシュリンプほどの手間はかかりませんが、解凍するという一手間がかかります。
また、自宅の冷凍庫にアカムシを入れておくことに抵抗がある方も少なくないでしょう。
人工飼料ならばこのような手間はありません。
餌を取り出したら、後は水槽に入れるだけです。保管も容易で場所も取りません。
以上のように、コリドラスの栄養面と飼育者の手間という両面から見ても、人工飼料をメインにした方がメリットが大きいのでおすすめです。
コリドラス用の人工飼料には、顆粒状やタブレットタイプなどがあります。
一般的には顆粒状の方が食いつきが良く、小さなコリドラスも食べやすいものです。
ただし、タブレット状に比べて水を汚しやすく、うまく沈めないと他の魚に横取りされやすいという欠点もあります。
一方のタブレット状の餌は、沈むのが早い上に、粒が大きいので上層部の混泳魚に横取りされにくいメリットがあります。
また、2時間程度で食べ終えることを想定している商品が多いので、溶けづらく水を汚しにくいです。
しかしその一方で、溶けづらいために食いつきが顆粒状よりも悪く、ミニコリなど小さなコリドラスは食べずらいという欠点があります。
また、タブレット状の餌は上層部の混泳魚には横取りされにくいですが、エビには強奪されやすいので、ヌマエビ等を混泳させている場合には注意が必要です。
これらの人工飼料に加え、たまにおやつとしてアカムシなどの生き餌を与えると良いでしょう。
食いつきは生き餌の方が抜群に良いので、うれしそうに一生懸命モフモフするコリドラスの姿を見ることが出来ます。
オトシンクルスの餌をコリドラスに与えても大丈夫?
コリドラスと同じく、水槽の掃除屋として知られている熱帯魚に「オトシンクルス」がいます。
オトシンクルスは主に水槽内のコケを食べてくれる魚です。
オトシンクルスとコリドラスを一緒に混泳させている方も少なくないでしょう。
この場合、オトシンクルスの餌をコリドラスに与えても問題ないのでしょうか?
コリドラスは元々雑食性のため、オトシンクルス専用の餌はもちろん、他の魚の餌を与えても何ら問題ありません。
ここで一つ素朴な疑問が。
オトシンクルスはコケを食べる熱帯魚、コリドラスは赤虫などの生き餌を好む熱帯魚なので餌の種類も違うのでは?
そんな疑問に対してオトシンクルスの餌について調べてみました。
オトシンクルス専用の餌の成分を見てみると、小麦粉の次に魚肉との記載があります。
つまり、2番目に多く配合されているのが動物性タンパク質という事になります。
また、タンパク質量を見てみると36%で、コリドラス専用の餌と遜色ない量のタンパク質が配合されています。
餌の成分からもわかるようにコケを食べるオトシンクルスといえども栄養のバランスは大切ということです。
以上の理由から、オトシンクルスの餌をコリドラスに与えても問題ないと言えます。
また逆に、オトシンクルスにコリドラス専用の餌を与えても大丈夫です。
または、オトシンクルスやコリドラスに、プレコ用の餌を与えても問題なく食べてくれます。
このように、コリドラスは他の観賞魚用の餌であっても問題なく食べてくれます。
では、なぜコリドラス専用の餌があるのでしょうか?
コリドラス専用の餌はもちろん、コリドラスの生態に合わせた作りになっています。
それはコリドラスに適した栄養素の配合はもちろんですが、一番大きいのは「コリドラスが食べやすいように沈下性にしてある」という点です。
他の熱帯魚の食べ残しを食べてくれるコリドラスですから、観賞魚用の餌であれば大体どれでも食べて元気に成長します。
ですが、多くの観賞魚用の餌は「浮遊性」です。
一般的な観賞魚の多くが、上層から中層を生活圏とし、水面に浮いている餌を食べる事がほとんどだからです。
そのため、熱帯魚の餌といえば水に沈みにくい餌が多いものです。
また、沈み始めたとしても、水槽の底に到達する前に食べ尽くされてしまいます。
そのため、他の観賞魚用の餌をコリドラスに与えようと思っても、上層部の熱帯魚に餌をほとんど食べ尽くされてしまい、コリドラスの元まで十分な量を到達させることができないのです。
これを解消するために、コリドラス専用の餌の多くは、「素早く沈む」という特性を持った「沈下性」の餌になっています。
このように、コリドラスにオトシンクルスなど他の観賞魚用の餌を与えても問題ありませんが、コリドラスの元まで上手に届けることが難しい種類の餌もあるので、その場合はコリドラス専用の餌を与えた方が上手に餌が行き渡ります。
他の観賞魚用の餌をコリドラスに与える場合には、コリドラスまでしっかり行き渡っているか、よく観察して与えるようにしてください。
コリドラスの餌人気おすすめランキング
コリドラスは他の観賞魚用の餌も食べてくれますが、できればコリドラスの食いつきが良い専用の餌を与えたいものです。
しかし、コリドラス専用の餌はとても種類が豊富で、どれが良いのか迷ってしまいます。
そこで今回は、人気の高いコリドラス専用の人工飼料と生き餌をご紹介いたします。
テトラ コリドラス
テトラから販売されているコリドラス専用の人工飼料です。
タブレット状の形をしており、大きさは5mm前後です。
素早く沈む沈下性の餌なので、他の混泳魚に横取りされる心配がありません。
ただし、エビと混泳させている場合には横取りに注意が必要です。
安定型ビタミンを強化配合しており栄養バランスが良いので、コリドラスの健康サポートに役立ちます。
キョーリン ひかりクレストコリドラス
キョーリンから発売されているタブレット状のコリドラス専用人工飼料です。
粒の大きさは7mm前後と少し大きめな上にすばやく沈むので、他の混泳魚に食べられる心配がありません。
ただし、ヌマエビは抱えて持って行ってしまう事があるので注意してください。
ひかりクレストコリドラスは少し硬めでしっかりとした作りの餌となっています。
そのため、食べ切るまでの時間は2時間が目安と長めです。
上記のように食べ切る設定が長めの作りなので、あまり水に溶け出さず、飼育水を汚しづらいのが良いですね。
通常、溶け出しが遅いタブレット状の餌はコリドラスの食い付きが悪いのですが、ひかりクレストコリドラスはその中でも食い付きが良い餌なのでおすすめです。
仕事などで忙しい朝などは、コリドラスが餌を食べ終えるまでじっくり観察している時間が無いと思います。
そのような時は、水を汚しづらく長い時間かけて食べることができる、ひかりクレストコリドラスが役立ちます。
また、配合されている成分も、タンパク質36%、脂質9%とちょうど良いバランスですし、その他ビタミン類もしっかり配合されています。
タブレットが少し大きめなので、4等分に砕くなどしないとミニコリタイプは食べずらいかもしれませんが、幅広いタイプのコリドラスにおすすめの餌です。
ジャパンペットコミュニケーションズ アドバンスフード コリドラス
ジャパンペットコミュニケーションズが販売する、獣医師の視点から作られた人工飼料が「アドバンスフード コリドラス」です。
コリドラスの成長に欠かせない成分がしっかりと配合されているだけでなく、免疫力強化に必要な成分もたっぷりと配合されており、コリドラスの健康と発育に大いに役立つ人工飼料です。
アドバンスフード コリドラスは顆粒状の餌となっており、粒も0.9~1.4mm程度とかなり小粒です。
そのため、体の小さなミニコリも素早くたくさん食べる事ができます。
さらに、アドバンスフード コリドラスは、コリドラスの食い付きが抜群の人工飼料です。
タブレットタイプの人工飼料の食い付きが悪い個体でも、一気に食らいついてくるほどの食い付きの良さを見せます。
それだけではなく、栄養面も抜群です。
タンパク質52%、脂質12%と高タンパク・高脂質な高栄養価の餌となっています。
高栄養価な餌をたくさん食べると便秘が心配ですが、消化吸収を促す成分を配合しているので、適量与えていれば便秘の心配も少なく安心です。
とてもおすすめな人工飼料なのですが、一つ難点があるとすれば、それは「沈みずらい」という点です。
そのまま水槽に入れただけでは水面に浮いてしまいます。
そのため、パイプでコリドラスの近くに落としたり、スポイトを使って落としたりといった工夫が必要になります。
餌の与え方は少し面倒ですが、その欠点を補ってあまりある栄養価の高さと食い付きの良さが魅力の餌ですので、ぜひ一度試してみてください。
キョーリン 冷凍クリーン赤虫
キョーリンから販売されている冷凍の赤虫です。
化学汚染の心配が無い環境下で養殖された赤虫で、さらにキョーリン独自のスリーステップ殺菌方式で赤虫の内側まで殺菌されています。
そのため、病原菌を持ち込む心配がなく、安心してコリドラスに与えられる赤虫です。
また、赤虫にビタミンB群やビタミンCなどの複合ビタミンを与えてから冷凍しているので、観賞魚に不足しがちなビタミンを補える栄養バランスの良さも高評価のポイントです。
解凍してから与えるのですが、混泳魚がいる場合、そのまま水槽に入れると高確率で食べ尽くされてしまうので、「もぐもぐバスケット」などに入れてコリドラスに与えると良いですね。
キョーリン クリーンイトメ
こちらはイトミミズを冷凍したものです。
コリドラスはイトミミズが大好きなので、喜んでたくさん食べてくれます。
キョーリンのクリーンイトメは、クリーン赤虫同様に、スリーステップの殺菌方式で殺菌されているので安心して与えることができます。
もちろんこちらも、各種ビタミンをイトミミズに与えているので、不足しがちなビタミンを補えるのが嬉しいポイントです。
また、生きたまま急速冷凍しているので鮮度抜群で食い付きが違います。
まだ人工飼料に慣れていない幼魚の主食としてはもちろん、成魚のおやつとしても人気の高い餌です。
ニチドウ ブラインシュリンプ
言わずと知れた生き餌の王道ブラインシュリンプです。
稚魚の主食としてだけではなく、成魚も喜んで食べる生き餌です。
ブラインシュリンプは高タンパクで栄養価が高いので、稚魚を素早く大きく成長させてくれます。
より栄養価が高いのは、生まれてすぐのブラインシュリンプです。
生まれてから時間が経つにつれ、ブラインシュリンプのヨークサックが無くなっていくので、栄養価が下がってしまいます。
孵化後すぐに与えられない場合には、冷凍するなどして保管しておきましょう。
ブラインシュリンプは卵から孵化させる「沸かす」作業が必要なのが難点です。
そのため、コリドラスをブリーディングしているなど、よほどアクアリウムに力を入れている人以外は手を出しにくいかもしれません。
そのような場合には、「キョーリン 冷凍ブラインシュリンプ」や「ニチドウ アルテミア」といった人工飼料もおすすめです。
ニチドウ アルテミアは、ブラインシュリンプの卵黄を原料に作られた人工飼料で、生き餌のブラインシュリンプと遜色ない栄養価があります。
生き餌に比べると食い付きは落ちますが、沸かす手間が無く手軽に使えるのでおすすめです。
以上がコリドラスにおすすめの人気餌ランキングです。
上記でご紹介した人工飼料をメインに、おやつなど補助的に生き餌も組み合わせて使ってみると良いでしょう。
また、個体によって(特に人工飼料の)好みが分かれるので、色々な餌を試してコリドラスが好む餌を見つけてみてください。
コリドラスの餌まとめ
- コリドラスの餌は人工飼料をメインとした方が栄養バランスが良い
- アカムシなどの生き餌は食い付きが抜群だがそれだけだと栄養バランスが崩れるので注意
- オトシンクルス専用の餌をコリドラスに与えても問題無い
- アドバンスフード・コリドラスは人工飼料の中でもトップクラスの食い付きの良さ
今回はコリドラスの餌に関する疑問についてご紹介しました。皆様のコリドラス飼育の参考にしていただけると幸いです。