コリドラスの寿命はどのくらい?
コリドラスは種類によって寿命が違う?
アルビノは寿命が短いってほんと?
コリドラスの寿命と餌には関係がある?
コリドラスの寿命を伸ばす方法は?
こんなコリドラスの寿命に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
コリドラスの寿命はどのくらい?
コリドラスを飼育する上で知りたいことの一つが、「寿命はどのくらいなのか?」ということだと思います。
コリドラスの寿命は一体どのくらいなのでしょうか?
一般的に言われているコリドラスの平均的な寿命は3年~5年ほどです。
長寿な種類が多いナマズの仲間としては短命な方だと言えます。
しかし、中には10年以上生きる個体も多くいます。
そのため、上手に飼育してあげれば、平均3年~5年の寿命と言われるコリドラス種でも、長生きさせることが十分に可能です。
コリドラスは種類によって寿命が違う?
コリドラスにはとても多くの種類が存在します。
その数は学名が記されているものだけでも166種類にもなります。
これだけ多くの種類がいるコリドラスですが、全種類の寿命が同じなのでしょうか?
それとも、種類ごとに平均寿命に違いがあるのでしょうか?
結論から言うと、コリドラスは種類によって寿命の長さが違います。
一般的に、体が小さい種類ほど寿命が短く、大きな種類ほど長い傾向にあります。
体の小さな「ミニコリ」に分類されるコリドラスの寿命は、約2年~3年です。
- コリドラスピグミー
- コリドラスハブロースス
- コリドラスハステータス
これらのミニコリと呼ばれる体長3cm程度のコリドラスは、寿命が短い傾向にあります。
小型から中型のコリドラスに分類されるコリドラスの寿命は、約3年~5年ほどです。
- コリドラスパンダ
- コリドラスジュリー
- コリドラストリリネアータス
- コリドラスステルバイ
- コリドラスシュワルツィ
これらの種類は上手に育てると長生きさせることも十分にできます。
コリドラスパンダやステルバイなど、10年以上生きている個体も存在するので、上手に育てて長生きさせたいですね。
体長が10cm近くにもなる大型のコリドラスの寿命は、約5~10年ほどです。
- コリドラスロブスタス
- コリドラスパンタナルエンシス
上記のようなコリドラスは、やはり体が大きいだけに基本的な寿命が長めです。
それだけにうまく育てれば10年、15年と長生きさせることもできます。
大型種はそれに見合う水槽サイズが必要になりますが、やはりその大きさに見合う迫力と可愛らしさは魅力的です。
以上のように、コリドラスは種類によって寿命に違いがあり、体が小さいほど寿命が短く、大型種ほど長い傾向にあります。
アルビノは寿命が短いってほんと?
アルビノとは、黒色の色素であるメラニン色素を全く、もしくはほとんど作り出せない先天的な遺伝子疾患です。
様々な生物にアルビノは存在し、コリドラスにもアルビノがいます。
他の生物で一般的に言われるアルビノの特徴は「体が弱い」と言うことです。
では、コリドラスのアルビノも、体が弱く寿命が短いのでしょうか?
実は、コリドラスのアルビノは普通のコリドラスと比べても特別弱くはありません。
むしろ、体の頑丈さは通常のコリドラスとほぼ変わりません。
確かに、アルビノ特有の視力の弱さを感じることはありますが、それ以外は通常のコリドラスとほとんど変わらないと言っても差し支えないでしょう。
アルビノのコリドラスであっても3年~5年程度は十分に生きます。
ただ、上述のように視力が弱い傾向にあるので、餌に気付けず食べ残す事があります。
餌を目の前に落とすなど食べやすい工夫をしつつ、食べ残しはこまめに取り除いて水質悪化を防ぐようにしてください。
このように、アルビノのコリドラスだからといって特別に寿命が短いと言うことは無いですし、むしろ丈夫なので、アルビノとしては飼育しやすい熱帯魚だと言えます。
コリドラスの寿命と餌には関係がある?
飼育しているコリドラスの寿命の長い・短いに、餌は関係しているのでしょうか?
確かに、餌はコリドラスの寿命に関係します。
では、餌の何がコリドラスの寿命と関係するのでしょうか?
最も問題となるのは「餌の量」です。
コリドラスは餌をたくさん食べる大食漢な熱帯魚です。
それに加え、餌を探して食べる姿がとても可愛らしくもあります。
そのため、ついつい餌を与えすぎてしまうことも多いものです。
しかし、餌の与えすぎはコリドラスが体調を崩す原因となります。
餌の食べ過ぎによる悪影響として次のような事が挙げられます。
- 消化不良などの内臓疾患の発症
- 食べ残しや糞の増加による水質悪化
コリドラスに毎回食べたいだけ餌を与えていると、餌を消化吸収する内臓の負担が大きくなります。
また、食べ過ぎによる内臓脂肪の蓄積により、消化器官が圧迫されることで消化機能が低下します。
これら消化器官の機能低下によって引き起こされるのが、便秘や転覆病といった病気です。
これらの病気はコリドラスの命に関わるため、結果的に餌の与えすぎが寿命を縮める事になるのです。
また、餌を大量に与えることで、食べ残しや糞の量が増えます。
これら大量の食べ残しや糞といった汚れが蓄積し、飼育水や底砂を汚します。
水質悪化の影響でコリドラスの免疫力が低下するだけでなく、大量の有機物を餌にカラムナリス菌などの細菌が増殖します。
コリドラスの免疫力低下と細菌の爆発的な増殖により、コリドラスが細菌感染症を引き越し、寿命を縮める結果となるのです。
このように、餌を与える量によっては、コリドラスの寿命を縮める結果となってしまいます。
確かにコリドラスが餌を食べる姿はかわいらしく、いくらでも与えたくなりますが、コリドラスを健康に長生きさせたいなら適量に留めましょう。
コリドラスの寿命を伸ばす方法は?
短命と言われるコリドラスですが、うまく育てると寿命が10年ほどになる事も確かです。
では、コリドラスの寿命を長く伸ばす飼育方法とはどのようなものなのでしょうか?
コリドラスの寿命を伸ばす飼育ポイントとして、次のようなことが挙げられます。
- 水温を一定に保つ
- 飼育水と底砂を清潔に保つ
- 適切な量の餌を与える
- 酸素不足にならないようにする
- 過密飼育を避ける
水温の変動が頻繁に起こるとコリドラスの負担が大きくなり体調を崩します。
コリドラスの飼育適温である25℃前後を保つようにしましょう。
冬場はヒーターを設置して水温低下に備えます。
注意したいのが春や秋などの季節の変わり目です。
季節の変わり目は日中の気温と朝晩の気温差が激しい季節でもあります。
日中暖かくても、朝晩には気温が20℃以下に下がることも珍しくありません。
この時期にヒーター無しの無加温で飼育していると、思わぬ温度低下によりコリドラスの体調を崩してしまうことがあります。
基本的に、真夏以外はヒーターを稼働して水質を保つようにした方が良いですね。
では真夏なら安心かというと、そうとも言えません。
コリドラスは高水温に弱い熱帯魚です。そのため、水温が30℃を超えると暑さで死んでしまうことがあります。
最近は真夏日ともなると35℃を超える日が珍しくありません。
このような真夏日には水槽用のクーラーを設置したり、部屋のクーラーをつけっぱなしにするなどして水温を下げるようにしないと、すぐに水温が30℃を超えてしまいます。
どの季節でも水温25℃前後を保てるように対策しましょう。
コリドラスが体調を崩し死んでしまう大きな原因が、飼育水と底砂の汚れです。
特に底砂はコリドラスにとって生命線となります。
底砂の上が生活の中心であるコリドラスは、底砂の汚れに敏感です。
そのため、底砂を清潔に保つ事がコリドラスの健康を守ることに繋がります。
底砂は食べ残しや糞が堆積しやすい場所でもあるので、これらの汚れはスポイトでこまめに取るようにしましょう。
また、週に一回は水換えと同時に底砂の掃除も行いましょう。
底砂は「水作 プロホース」を使うと掃除がしやすくおすすめです。
飼育水と底砂を良好に保つというポイントは、コリドラスの寿命を伸ばす最大の要素と言っても過言では無いので、しっかりと取り組みましょう。
先にご説明した通り、餌の量も重要です。
それでは、適切な餌の量とはどの程度の量なのでしょうか?
目安となるのは「5分程度で食べ切れる量」です。
一応これが目安となるのですが、飼育匹数などの水槽の状態によって与える量が変わります。
そのため、最初は少量ずつ与えながら水槽内の様子を観察し、与える量を調節していくと良いでしょう。
タブレット状の餌であれば1/4程度で1~2匹分の量くらいなので、参考にしてみてください。
しかし、たとえ5分で食べ終えたとしても、それが適量では無い場合もあります。
例えば、「確かに5分で食べ終える量を与えているのに、痩せ細った個体がいる。」という場合、その個体にまで餌が行き渡っていない可能性があります。
その場合は他のコリドラスが満腹になった時点で、餌を十分に食べられていない個体に追加で餌を与えるようにしたり、餌の種類を顆粒とタブレットの両方使うようにするなど、与え方を工夫する必要があります。
コリドラスは満腹になるとあまり動かなくなるので、この点も観察しながら餌の量や与え方を調節してみてください。
また、魚は水の中に溶け込んだ酸素を取り込み呼吸しています。
この酸素量が足りないと窒息してしまうので、水の中に十分な量の酸素を送り込んであげましょう。
コリドラスが酸素不足かどうかチェックするポイントは、「水面ダッシュ」と呼ばれる行動を頻繁に行うかどうかです。
水面ダッシュとは、コリドラスが水面まで泳いで顔を出し、また底面に戻っていく行動のことです。
コリドラスがどうしてこのような行動をするのかというと、コリドラスはエラ呼吸の他に腸呼吸もできるからです。
そのため、飼育水の中に溶け込む酸素量が少ないと、足りない酸素を腸呼吸で補おうと水面ダッシュします。
この行動が頻繁に見られるほど飼育水内の溶存酸素量が少なく酸欠になっていると判断できます。
コリドラスはある程度の水流を好むため、フィルターで水流を作り出して飼育している方が多いと思います。
このフィルターの水流もエアレーションになるのですが、もしこの状態でも酸欠症状が見られる場合には、別途エアーストーンなどでエアレーションを追加してあげてください。
水槽サイズに適した数よりも多くの生体を飼育する「過密飼育」は、コリドラスの寿命を縮める要因です。
過密飼育の弊害は多々あります。
- 酸欠になりやすい
- 水が汚れやすい
- 生体のストレスが増す
一言で言うと、「過密飼育は管理が難しい」です。
飼育環境の管理が難しいと言うことは、コリドラスの健康を保つことも難しくなります。
健康を保てなければ長生きなどできません。
そのため、コリドラスを長生きさせたいなら、水槽サイズに余裕を持った飼育数にしましょう。
以上がコリドラスを長生きさせる飼育方法のポイントです。
これらを基本として、水換え量や餌の量などの細かな調節は、実際に飼育する中で感覚を掴んでいくようにして下さい。
コリドラスの寿命まとめ
- コリドラスの寿命は一般的に3年~5年と言われている
- 体の小さなコリドラスほど寿命が短く大きいほど長い傾向にある
- コリドラスのアルビノの寿命は普通のコリドラスとそれほど変わらない
- 飼育環境を整えればコリドラスの寿命を10年ほどにすることも可能
今回はコリドラスの寿命についてご紹介しました。皆様のコリドラス飼育の参考にしていただけると幸いです。